家庭用ユーザーはSNSをどう活用している?・・・「データでみるゲーム産業のいま」第22回 | GameBusiness.jp

家庭用ユーザーはSNSをどう活用している?・・・「データでみるゲーム産業のいま」第22回

ここのところしばらくソーシャルゲームに関する話題が続いています。そこで、今回は少し視点を変え、SNSと家庭用ゲーム機市場の関係についての調査データをご紹介いたします。といっても、ソーシャルゲームということではなく、ゲーム専用機ユーザーがこのSNSをユーザー

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ここのところしばらくソーシャルゲームに関する話題が続いています。そこで、今回は少し視点を変え、SNSと家庭用ゲーム機市場の関係についての調査データをご紹介いたします。といっても、ソーシャルゲームということではなく、ゲーム専用機ユーザーがこのSNSをユーザー
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ここのところしばらくソーシャルゲームに関する話題が続いています。そこで、今回は少し視点を変え、SNSと家庭用ゲーム機市場の関係についての調査データをご紹介いたします。といっても、ソーシャルゲームということではなく、ゲーム専用機ユーザーがこのSNSをユーザー間のコミュニケーション手段として、あるいは情報収集の場としてどの程度活用しているかというテーマにフォーカスします。

最初に【図1】をご覧ください。これは、10歳から59歳までのゲーム専用機ユーザー3,900万人(注1)が普段どれくらいSNSを利用しているかをまとめたグラフです。調査対象としたのはmixi、Facebook、Google+、アメーバピグと、広義ではSNSと捉えてもよいTwitterもこれに加えた計5つのSNSです。

注1:ゲーム専用機を1台以上個人所有しており、平時からプレイ可能な状態にあるユーザー。(ゲーム機本体が故障していたりどこかにしまいこんでおらず常時配線している、もしくはゲームをプレイしたい時にいつでも配線可能な状態にある)

これを見ると、Twitter/mixi/FacebookとGoogle+/アメーバピグではその利用状況に大きな格差があることが一目瞭然です。前者(Twitter/mixi/Facebook)は「週に一回以上アクセスしている」と回答したユーザーが2割を超えているのに対し、Google+とアメーバピグはどちらも10%以下にとどまっています。この2つのSNSそのものを知らないというユーザーも、それぞれアメーバピグが16%、Google+に至っては23%も存在しており、そもそも認知度の面においてTwitter/mixi/Facebookに後れをとっていることが分かります。特に検索エンジンとしてはもはや知らない人はほとんどいないであろうGoogleも、サービスが開始されてまだ1年足らずのGoogle+はその存在やサービス内容が広く認識されているとは言い難い状況にあり、サービス内容拡充とともにこの認知状況を改善することが今後の普及拡大に向けての大きな課題であると言えるでしょう。

なお、もっとも活発に利用されているTwitterは、「週に一回以上アクセスしている」ユーザーのうち45%は「一日に何回もアクセスしている」と回答しており、他のSNSに比べて手軽に利用できるというその利便性の高さがそれに大きく寄与していることは間違いありません。(【図1】内の参考データ参照)

【図2】はこれらSNSそれぞれの「週に一回以上アクセスする」ユーザーと、ゲーム専用機各機種のプレイヤー(注2)をクロス集計したものです。アクセス頻度については「1日に何回も」「毎日一回程度」「2-3日に一回程度」「週に一回程度」まで4段階に区切ってあります。また、「1日に何回も」の部分の数値については各SNS全体と比べて色分けをして視覚的に傾向をつかみやすくしてあります。(全体より上:青/全体より下:赤)
注2:「ここ1週間以内に」対象機種をプレイしたユーザー(調査期間:6-1-6/4)

全てのSNSにおいて全体数値を上回っているのがXbox360。これはある意味イメージ通りでしょう。次がPS Vitaで、アメーバピグを除く4つのSNSで全体数値を上回っています。このPS Vitaですが、PSPの後継機種らしく全体の傾向はPSPと非常に似ていますが、大きくちがうのがFacebookです。PSPがFacebookの全体平均を下回っているのに対し、PS Vitaは逆に大きく上回っており、しかも全機種中もっとも高い数値を示しています。これについては、PS Vita専用のFacebookアプリケーションが無料配信されていることが関係している可能性も大いに考えられます。

次に、同じく新旧プラットフォーム比較ということでDSと3DSの関係に目を移すと、こちらも全体傾向としては近いものの、DSはゲーム専用機としては女性ユーザーが多いプラットフォームらしくmixiの数値の高さが目立ちます。一方3DSは先日600万台を超え順調に普及が進んでいるとはいえまだまだ男性ユーザーが先行しているためか、mixiの数値はむしろ全機種の中でも低い方です。

少々意外な結果が出ているのがPS3で、今回は全てのSNSで全体平均数値を下回っています。PS3そのものは非常にイノベーティブなユーザーの支持が厚いプラットフォームであるのは衆目の一致するところですが、今回の数値を見る限りではそのこととSNSの利用頻度が必ずしも連動するものではないことを示しており、なかなか興味深いデータです。但し、今回は各機種の[プレイヤー]の定義を「ここ1週間以内に対象機種をプレイしたユーザー」と最も厳格に定義している関係で、毎週の変動要素(例えばソフトラインナップ)による影響が出やすくなっている可能性があることにはご注意ください。

最近のソーシャルゲーム市場の急成長を受けて、ゲーム専用機市場の対立軸として語られることが目立つSNSですが、メディアとして見た場合は今やゲーム専用機にとっても極めて重要なものになってきていることは言うまでもありません。今回のようにそれぞれのプラットフォームとSNSとの関係性を把握した上できめ細かいアプローチをしていくことが、ユーザーとのコミュニケーション戦略上今後ますます重要になっていくでしょう。

ゲームエイジ総研
コンテンツアナリスト 池田 敬人

調査スキームについて
本ページ掲載のデータは、約2万サンプルを対象とした大規模インターネット調査の調査結果を元に、社会調査(訪問調査/毎月実施/1,200サンプル)をベースに構築したウェイトバック値(補正係数)により拡大集計したものです。この手法により、ネットバイアスを排除したユーザープロフィールの実像を推計することが可能となっています。なお、調査手法その他詳細につきましては、ゲームエイジ総研のHPにてご確認ください。
《池田敬人》

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