イニスが挑む、アンリアル・エンジン3による新たなモバイル・ゲーミング・・・「Unreal Japan News」第43回 | GameBusiness.jp

イニスが挑む、アンリアル・エンジン3による新たなモバイル・ゲーミング・・・「Unreal Japan News」第43回

1997年の創設以来、イニスは『ギタルマン』や『押忍!闘え!応援団』、『LIPS』や『The Black Eyed Peas Experience』といったコンソール向けリズムゲーム/音楽ジャンルを得意としてきました。

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1997年の創設以来、イニスは『ギタルマン』や『押忍!闘え!応援団』、『LIPS』や『The Black Eyed Peas Experience』といったコンソール向けリズムゲーム/音楽ジャンルを得意としてきました。
  • 1997年の創設以来、イニスは『ギタルマン』や『押忍!闘え!応援団』、『LIPS』や『The Black Eyed Peas Experience』といったコンソール向けリズムゲーム/音楽ジャンルを得意としてきました。
  • 1997年の創設以来、イニスは『ギタルマン』や『押忍!闘え!応援団』、『LIPS』や『The Black Eyed Peas Experience』といったコンソール向けリズムゲーム/音楽ジャンルを得意としてきました。
  • 1997年の創設以来、イニスは『ギタルマン』や『押忍!闘え!応援団』、『LIPS』や『The Black Eyed Peas Experience』といったコンソール向けリズムゲーム/音楽ジャンルを得意としてきました。
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1997年の創設以来、イニスは『ギタルマン』や『押忍!闘え!応援団』、『LIPS』や『The Black Eyed Peas Experience』といったコンソール向けリズムゲーム/音楽ジャンルを得意としてきました。

UBISOFTからリリースされた最新作、『The Black Eyed Peas Experience』は、イニスにとって初のアンリアル・エンジン3を使った開発タイトルとなりました。現在イニスでは、『Infinity Blade Cross』(DeNAとChAIR Entertainmentとの共同開発)等、モバイル向けに5つのプロジェクトでUE3を使用していますが、先日のGDCで最新オリジナルタイトルである『Eden to GREEEEN』が発表されました。『Eden to GREEEEN』は、NVIDIA Tegra 3搭載デバイス向けの「タワーオフェンス」ゲームです。

イニスの取締役副社長/ゲームデザイナーである矢野慶一氏によれば、『The Black Eyed Peas Experience』は元々、マイクロソフト・ゲームスタジオによるXbox 360のファーストパーティタイトルとして開発が始まったそうです。当時はまだKinectがプロジェクト・ナタルと呼ばれていた頃で、開発器材もごく初期の段階のものでした。当時マイクロソフトでは、アンリアル・エンジン3を採用することでKinect向けタイトルの開発スピードを早められる技術を開発していたため、Kinectタイトルの開発会社に対しUE3の利用を推奨していました。

矢野氏:「その頃は自社の技術を使用するのが当たり前だったので、最初は戸惑いもありました。ただ、最終的にはプロジェクトにとって『早く発売する』というのが非常に重要だと思い定めたので、思い切ってUE3を使ってみることにしました。それ以来、多くのハイエンド向けタイトルで積極的にUE3を使用しています。」

イニスがモバイルゲームに目を向けるきっかけとなったのもUE3でした。まだ日本でUE3を使用している開発会社も少なかったその頃、一方ではスマートフォンとタブレットが日本市場に急速に拡がり始めていました。そんな時、Mobageを展開するDeNAからイニスにコンタクトがあったそうです。

矢野氏『The Black Eyed Peas Experience』の開発も大詰めの頃、DeNAから『Infinity Bladeのライセンスを受けるので、開発に協力して欲しい』という連絡があったんです。DeNAでは、Mobage上でリリースするf2pバージョンの『Infinity Blade Cross』を制作するために、アンリアル・エンジンの経験が豊富な開発会社を探していました。これが我々イニスにとって、初のハイエンド・スマートフォン・ゲームの開発となりました」

先日開催されたMobile World CongressやGDCでゲームジャーナリストに強い印象を与えた『Eden to GREEEEN』は、イニス初のUE3を利用したモバイル向けオリジナル・タイトルです。このゲームのルーツは、実に12年前に矢野氏がディズニー・アニメにインスパイアされて閃いたアイデアに遡ります。

矢野氏「ディズニーのファンタジアとファンタジア2000にずっとインスパイアされていたんです。この2本の映画は、今でも私のクリエイターとしての情熱のベースになっています。とはいえ、実際にゲームとして結実させられるかもしれないと意識したのは、2年前のことです。いくつかのアイデアをUE3を使ってプロトタイプとして動かしてみて、イケそうなものとそうでないものを素早く判断することが出来ました。ゲームプレイの中心となる要素を洗い出すために、少人数のチームで開発を始めたのですが、今では約15名のチームになっています。現在の方向性で開発を始めてからおよそ5ヶ月ですが、ゼロから始めたプロジェクトとしてはこれまでで一番のスピードで開発が進んでいると思います。速いスピードでプロトタイプを試せるのが、ものすごく役に立っています」

矢野氏によれば、UE3を利用することで、チームのアイデアをプロトタイプとして迅速に実装し、グラフィック・クオリティを素早くブラッシュアップする事が出来ると言います。このプロセスが『Eden to GREEEEN』の開発で非常にメリットが大きかったため、現在イニスではUE3を使ったプロジェクトが5本動いているそうです。

「現在では我々の開発プロセスは、UE3を効率良く活用するという点を非常に重視したものになっています。『Eden to GREEEEN』も例外ではありません。短期間のうちに、スマートフォンやタブレット等のNVIDIA Tegra搭載デバイスで動く状態に持っていくことが出来ました。強力な技術的基盤とパワフルなチップセットの組み合わせにより、『Eden to GREEEEN』では従来のモバイルデバイスでは表現出来なかった雰囲気や空気感を表現することが出来ました。炎や風、埃、雲の影・・・様々な効果を自由に選んで使えます。実績があり信頼できる技術とプラットフォームの上で『Eden to GREEEEN』のコンセプトを実現できるのは、とても良い経験になりました」

イニスでは、UE3のマルチプラットフォーム対応を活用し、Android、iOS、Windows、Mac OSX、Flashで『Eden to GREEEEN』をリリースする予定です。UE3を使うと、ごく簡単に他のプラットフォームへ移植できる「ベース」を制作できるのが大きなメリットだと矢野氏は語ります。イニスではUE3に含まれている様々なツール類を最大限に活用していますが、矢野氏によれば、中でもマチネはゲームプレイとシネマティックをスムースにブレンドする上で非常に優れたシステムだと言います。

「マチネを使うと、プレイヤーの行動の結果をシネマティックに反映させ、感情的にプレイヤーと結び付けられる点が素晴らしい。カスケードもチームのお気に入りの一つで、『Eden to GREEEEN』の世界で「雰囲気」を創り上げるために、たくさんのエフェクト用に頻繁に使っています。UE3を使っていく上で、UDNは無くてはならないツールです。UDNを通じてEpicやそれ以外の開発者とコミュニケーションすることで、問題を解決したり生産性を向上させることが出来ます。特にAndroidに関しては、まだUE3を使ってAndroid向けの開発を行なっている開発者の数が少ないため、既に知識と経験を蓄積している開発者とアイデアを共有できるのは、本当に助かります」

『Eden to GREEEEN』が目指すのは、新たなストラテジー・ゲーム体験の提供です。これまでに無いジャンルである「タワーオフェンス」というコンセプトを新たに提案しつつ、タワーディフェンスと日本製RPG、ターン制ストラテジーとPixar映画の要素を併せ持つものとなっています。同時に、f2pゲーム市場に向けて、多くのプラットフォームでより幅広いユーザーに新たなゲーム体験を提供することも目標のひとつです。

様式化された美しいグラフィックと色鮮やかな背景から、『Eden to GREEEEN』は他のどれとも似ていない非常にユニークなゲームとなっています。キャラクター性の強い植物や花、樹木、エイリアンの機械がリアルタイム3Dで描画される様は、過密状態のモバイル市場でもひときわ目立つ存在となるでしょう。プレイヤーは、エイリアンの機械による侵略から「エデン」を守るために、18種類の花・植物・樹木ユニットで防衛するユーモラスなストーリーを体験することになります。テンポの良いマルチプレイと、さらに手応えのある追加マップの提供も予定されています。過去にリズムゲームでコンソールタイトルのトップディベロッパーとなったのと同様に、イニスはモバイル向け開発コミュニティでも、アンリアル・エンジンの活用によりトップへ昇りつめようとしています。
《GameBusiness.jp》

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