Mobage、GREE、mixiのユーザー属性を掘り下げる・・・「データでみるゲーム産業のいま」第9回(Update) | GameBusiness.jp

Mobage、GREE、mixiのユーザー属性を掘り下げる・・・「データでみるゲーム産業のいま」第9回(Update)

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今週からご紹介するデータを1月度のものに切り替えています。

今回は、国内のSNSマーケットにおいて多くのゲームユーザーを抱える、Mobage、mixi、GREEの上位3つのSNSにフォーカスし、それぞれのユーザー重複状況およびユーザープロフィールをご紹介いたします。

まず、各SNSの最新のMAU(※)規模は以下の通りとなっています。
・Mobage・・・381万人
・mixi・・・327万人
・GREE・・・283万人

※MAU・・・1月に対象SNS内で提供されているゲームアプリを1回以上プレイしたユーザー(非課金ユーザーを含む)

【図1】は各SNSのMAUの重複状況をベン図であらわしたものです。

まず注目したいのは、重複部分(1〜4:2つ以上のSNSでゲームコンテンツをプレイしているユーザー)のうち、[1+2(Mobage×GREE重複ユーザー)]の116万人です。これは1月度のMobage全体のMAU381万人の30%に当たります。GREE側(MAU:283万人)からみた場合は41%と、重複率はさらに高くなります。共に“ゲーム系SNS”であるMobageとGREEが、このように多くのゲームユーザーを共有していることが分かりました。重複率が3〜4割にも達するこの部分のユーザー動向が、Mobage、GREEそれぞれのビジネス展開に大きく影響を及ぼすことは言うまでもありません。また、このユーザー群は、複数のSNSでゲームをプレイしていることから、ゲームに対する意欲も旺盛だと思われます。Mobage(DeNA)、GREEのプラットフォームホルダー2社にとって、このユーザー群に対するマネタイズ戦略(継続率、課金率、ARPPUの強化)が極めて重要であるといえるでしょう。

次に、これらMobage、GREEそれぞれとmixiとの重複状況ですが、[1+3(Mobage×mixi)]が63万人、[1+4(GREE×mixi)]は58万人となっています。先ほどのMobage×GREEの重複ユーザー数116万人と比べるとどちらも約半数のユーザー規模です。MobageやGREEと違い、“コミュニティ系SNS”として発展してきたmixiは、これら2つの“ゲーム系SNS”とはユーザー属性がかなり異なっていることが確認できました。

さらに、このベン図によって区分された7つのユーザー群それぞれのユーザープロフィールを【図2】で掘り下げて見ていきます。

【図2-1】は[性別]のユーザーセグメンテーションです。
2(Mobage:○|GREE:○|mixi:×)は、他の男性比率が68%と他のユーザー群に比べ高くなっています。5(Mobageのみ)、7(GREEのみ)も男性が過半数を占めていることを併せてみると、元々男性傾向の強いMobage、GREEのユーザーが重複することにより、その傾向がさらに強まった結果であると考えられます。それに対し、mixiが関係しているユーザー群では、1(全重複)以外は全て女性ユーザーが過半数を占めているのが特徴的です。

【図2-2】は[年齢別]のセグメンテーションです。
1(全重複)や2(Mobage:○|GREE:○|mixi:×)といったMobage、GREE両方でプレイしているユーザー群はかなり若年傾向が強く出ています。特に?(全重複)は30歳未満のユーザーが占める割合が7割を超えています。ただし、20歳未満に絞ると2(Mobage:○|GREE:○|mixi:×)の方が割合が大きいのは面白いところです。これはPCやスマートフォンのユーザーが多いmixiと違い、Mobage、GREEはいまだにフィーチャーフォンベースのユーザーが多数存在していることも関連しているのでしょう。

次に、5(Mobageのみ)、7(GREEのみ)のユーザー群の年齢分布を確認すると、1〜4の2つ以上のSNSでゲームをプレイしているユーザー群に比べて35歳以上のユーザー比率が高いことが目に付きます。この世代は社会人としては中堅世代であることも考えると、ゲーム専用機の本格的タイトルをプレイしたり、ソーシャルゲームにしてもヘビーにプレイしているというよりも、ちょっとした空き時間(通勤や休憩時間など)を利用して気軽にゲームコンテンツを楽しんでいる姿が想像できます。この世代は青年期がPS2の全盛期と重なる世代でもあり、加齢や環境面の変化によりライトユーザー化した旧コアゲーマーである可能性も考えられます。こちらも、Mobage(DeNA)やGREEにとってはアプローチする価値のあるターゲットであるといえるでしょう。

最後に【図2-3】です。これは[IPS別]のセグメンテーションです。
この[IPS]は、以前にも本コーナーでご紹介しましたが、いわゆるイノベータ理論に基づいた「ゲーム関与度の濃淡」をあらわす指標です。

1(全重複)のユーザー群が最もイノベーティブ傾向が強く出ているのはある意味当然の結果でしょう。ただ、次にイノベータ比率が高い2(Mobage:○|GREE:○|mixi:×)の方が1よりも「専用機所有者」の比率が低い(つまり、2の方が1よりも何らかのゲーム専用機を持っているユーザー比率が高い)のは興味深い結果です。

それに比べて、女性比率が高いmixiユーザーが含まれる3と4、いずれかひとつのSNSだけでゲームコンテンツをプレイするユーザーである5〜7は、1と2のセグメントに比べてライトユーザー傾向がかなり強くなっています。

ここで、ひとつ興味深いデータとして注目しておきたいのが、1から7までのユーザー群を比較した場合、[イノベータ]から[専用機非所有者]の5セグメントの中で[ブリッジピープル]のみがあまりその比率にばらつきがないことです。1〜7で最大と最少の差が4%以内に収まっています。この[ブリッジピープル]のセグメント特性は「自身の判断基準はそれほど明確ではないが、マジョリティへの高い情報伝達機能を持つ」です。つまり、「コミュニケーション能力」に特徴を持つセグメントですが、同じように「他プレイヤーとのコミュニケーション」が重要となるSNSにおけるユーザーを考察する場合、注目すべきセグメントであるかも知れません。

以上、今回は上位3つのSNS(Mobage、GREE、mixi)に焦点をあて、重複状況やユーザープロフィールをご紹介しました。今後もそれぞれのSNSにおける展開や、非専用機市場全体の中でフィーチャーフォンからスマートフォンへとユーザーシフトが進む過程で、これらの状況も変化していくと考えられます。

ゲームエイジ総研
コンサルタント 安彦 学

調査スキームについて
本ページ掲載のデータは、約2万サンプルを対象とした大規模インターネット調査の調査結果を元に、社会調査(訪問調査/毎月実施/1,200サンプル)をベースに構築したウェイトバック値(補正係数)により拡大集計したものです。この手法により、ネットバイアスを排除したユーザープロフィールの実像を推計することが可能となっています。なお、調査手法その他詳細につきましては、ゲームエイジ総研のHPにてご確認ください。
《安彦学》

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