オートデスク気鋭の最新ツール/ミドルウェアをチェック〜Scaleform 4.0 | GameBusiness.jp

オートデスク気鋭の最新ツール/ミドルウェアをチェック〜Scaleform 4.0

3ds Max、Maya、SoftimageのDCCツール御三家を筆頭に、革新的なCGツール・ミドルウェア群を提供し続けるオートデスク。本年2月にユーザーインターフェース(UI)向けのミドルウェア「Scaleform」を買収し、さらに幅広いソリューションが提供されるようになりました。そ

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3ds Max、Maya、SoftimageのDCCツール御三家を筆頭に、革新的なCGツール・ミドルウェア群を提供し続けるオートデスク。本年2月にユーザーインターフェース(UI)向けのミドルウェア「Scaleform」を買収し、さらに幅広いソリューションが提供されるようになりました。そ
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3ds Max、Maya、SoftimageのDCCツール御三家を筆頭に、革新的なCGツール・ミドルウェア群を提供し続けるオートデスク。本年2月にユーザーインターフェース(UI)向けのミドルウェア「Scaleform」を買収し、さらに幅広いソリューションが提供されるようになりました。そこで今回オートデスクに取材し、人気ミドルウェアの最新版「Beast 2012」「Human IK 2012」とあわせて、3本の特徴について伺いました。


オートデスク梅澤氏と一ノ瀬氏


■UIデザインに特化したミドルウェア

現世代機で思わぬボトルネックとなったのが、UIやHUD(Head Up Display)と呼ばれる、メニューや表示周りのデータ作成です。ゲームのグラフィックスがHD化したことで、UIやHUDもリッチな表現が求められるようになっています。ユーザーの目に直接触れて、操作される部分なので、ゲームのプレイアビリティにも直結します。

しかし、これらはゲームの仕様と密接に関係するため、開発の最終段階で厳しい時間制約のもと、制作されるのが一般的です。にもかかわらず、HD化でデータ量が飛躍的に増大したため、ソースコードをビルドする時間が増加すると共に、UIの開発効率が低下。結果として一見綺麗ですが、実際は遊びにくいUIや、見づらいHUD、はたまた以前と変わらない、使い古された表現が多発する温床となったのです。

ポイントは限られた時間の中で最大限の効果が上げられるように、いかに効率的なUI開発環境を構築するか。こうした問題意識で生まれてきたミドルウェアがScaleformです。同社は2004年に設立され、最新版は4.0.13。今年の2月にオートデスクに買収され、新しくファミリーの一員となりました。


Scaleformを用いればリッチなUIを容易に構築することができる


採用実績は過去800タイトル以上にのぼり、海外では『Crysis 2』『Mass Effect 2』『Starcraft II』などのAAAタイトルがずらり。近年はMMORPGに強い韓国や中国でも急増しています。国内でも『スーパーストリートファイター4』『El Shaddai - エルシャダイ -』など、徐々に浸透してきました。

対応プラットフォームは、Xbox360、PS3、Wii、PC(Windows、Mac、Linux)、PSP(バージョン3.3まで)、ニンテンドー3DS、PS VITA(バージョン4.0以降)、iOS、Androidです。3DSでは立体視、iOS、Androidではマルチタッチにも対応しています。コンソールだけでなく、4.0ではモバイル向けゲームにも対象を広げています。

ユニークなところでは、ゲーム機のコントローラ操作に対応し、制御コードもScaleform側で提供しています。Kinectでの操作にも対応しており、ゼスチャーコントロールに関するコードを書くことなく、すぐにゲームに組み込めます。

■Flashで動作し、GPU処理で高速動作

Scaleformの特徴はFlashベースでUIが制作できること。UI担当のアーティストやゲームデザイナーは、フォトショップやイラストレーターなどで素材を制作し、 Flash Player上で動作を確認しながら、簡易言語のActionScript(AS)でオーサリングできます。いちいちアセットをソースコードに組み込み、ビルドして実機上で再生しなくても、開発環境上でUIの動作が確認できるため、開発効率が格段に向上するのです。

完成したSWFファイルはGFX Exportでコンバートし、別途Video Encorderでエンコードしたビデオやオーディオファイルなどと共に、ゲーム側(ゲームエンジンなど)に組み込むだけ。総合的な動作検証もゲームエンジン側で可能です。FPSで銃を発射したからHUDの残弾表示を描きかえるなど、UIとゲームプログラムとの連結も、「ダイレクトアクセスAPI」を経由して、C++で行えます。


Scaleformを採用した場合のワークフロー


もっとも、一般のFlashプレイヤーはソフトウェア上で動作するため、CPUの負荷が高く、動作がもっさりしてしまうのが難点でした。しかしScaleformでは、ゲーム機のGPUなどを用いて、ハードウェア上でFlashを再生するため、非常に快適に動作する点が特徴です。

Scaleform 4.0の解説を担当したオートデスクの梅澤孝司氏は、通常のFlashプレイヤーでのSWFファイルと、Scaleform上でのSWFファイルの動作を比較しました。サンプル事例はCPUにCore 2 Duo、 GPUにQuadro FX580Nを搭載したPC上での検証で、違いは一目瞭然。もっさり感とさくさく感が顕著に感じられました。

さまざまな機能がてんこもりのScaleformですが、一番の強みはUIにリッチな3D表現が取り入れられることでしょう。3Dでの回転や座標の移動、座標変換などにも対応し、2DのFlash画面を、3Dオブジェクトのように回転させたり、立体的に見せたりできます。UIやHUDのサンプルも豊富で、ボタンやアイコンの外見をアーティストが作成したスキンに簡単に変更するなと、簡単に自社ゲームに組み込むこともできます。



Scaleform 3Di では、Flashコンテンツを3D空間でコンテンツを表示可能です。Unrealではこの機能を使い、リッチなUIを構築しています。Unrealの中ではHUD Kit で提供しているUIとよく似たものが使われています。


キットを用いて容易にUIを構築することも出来る


UIだけでなく、Flashで作られたカジュアルゲームなどをインゲームで実行できるのもユニークなところ。別ライセンスのScaleform Videoや、Scaleform IMEを使えば、メニュー内でビデオ映像を再生したり3Dの板ポリゴン上でムービーを再生させたり、MMORPG用にアジア言語IMEも組み込んだりすることも可能です。

■4.0の新機能

続いて梅澤氏から、Scaleform 4.0の新機能が紹介されました。特徴をまるっとまとめると、さらなるパフォーマンスの向上と、AS3への対応です。

第一の特徴が、レンダラがマルチスレッドに対応したことです。3.3まではコード処理を担当するアドバンススレッドと、描画処理を担当するレンダラスレッドが完全に同期していなければ、動作が不安定になったり、最悪、落ちてしまうことがありました。これが4.0では各々が分散して走るようになり、2〜10倍の性能向上が実現できました。

続いての特徴が、インテリジェントなバッチ処理です。UIは通常、細かいボタンやテクスチャ類の集合体で、一枚の画面を表示するにも、大量の描画呼び出し(ドローコール)を必要とします。これが4.0では、同系色のボタンなど、実行時に似ているオブジェクトを自動的に結合して呼び出すことで、ドローコール数を低減させられます。

サンプルUIではドローコール数566回、描画に5〜20msかかっていたものが、120回、0.5〜2msと1/10にまで短縮させられました。なお、この際に同系色のテクスチャを1枚に統合すると、さらなる効率化が期待できるとのことです。


同じ描画処理を統合することで大幅な軽量化を実現


またUIはホームページなどと同じく、表示データがツリー構造をとっています。このとき、毎回すべてのデータを表示し直していては、無駄が多く発生してしまいます。そこで4.0ではディスプレイツリーがキャッシュされ、変更箇所だけGPUにデータを送って表示するようになりました。こうした点も高速化に貢献しています。これによりディスプレイCPUが2〜10倍(平均4.5倍)、ディスプレイGPUが最大5倍以上(平均1.3〜2.5倍)向上し、描画プリミティブが最大10倍(平均2〜4倍)削減できたと言います。

そして最後の特徴が、Flash Player10.1とAS3の対応です(バージョン3.3ではFlash Player8とAS2まで対応)。AC3はAC2に比べて10倍以上高速に動作し、よりJavaライクな傾向を強めており、強力な言語になっています。もっともAS2で書かれたコードにも対応しており、前述したレンダリングの最適化なども行われるため、AS2でも相応の高速化が期待できるとのことでした。

■ゲームエンジンとの統合化

プレゼンの最後に梅澤氏は、Scaleformの隠れた特徴として、プラグインアーキテクチャを採用しており、カスタマイズや組み込みが容易な点を上げました。Scaleform上でビデオを再生するScaleform Videoでは、CRIミドルウェアが提供するCRIコーデック、オーディオライブラリにはFMODが採用されています。しかし、これらは以外でも自社のライブラリやミドルウェアなどがあれば、自由に組み込みが可能です。

また、ゲームエンジンへの統合も容易です。国内ではスタジオごとにカスタム化されたゲームエンジンを持っている事が多いですが、正規版ユーザーにはScaleformのソースコードがすべて開示されるため、柔軟な組み込みが可能です。日本語のドキュメントも整備されており、オートデスク側でもしっかりサポートするとしています。

既存のゲームエンジンとの統合化も進んでいます。Unreal Engineを筆頭に、Bigworld、Cry Engine、HeroEngineなど主要ゲームエンジンにも対応。中でもUnreal Enginenにはバージョン3.3がそのまま統合されており、Unreal EnginenとUnreal Development Kit(UDK)の両方で使用できます。UDKは非営利・教育目的なら無償で使用できるので、こちらで使用感を確認するのも良いと説明されました。

ちなみにScaleformはオートデスク製品の中で、もっとも評価版の環境が進んでおり、ウェブから最新版の4.0をダウンロードできます。また前述の通り、バージョン3.3はUDKに統合され、こちらも無償。これらを通して、まずはScaleformを体験してほしいとアピールされました。(体験版の申込はScaleformのウェブサイトにて
《小野憲史》

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