【DEVELOPER'S TALK】外部との連携で技術的困難を乗り越えた!「オト」が主役の『謎惑館』開発秘話 | GameBusiness.jp

【DEVELOPER'S TALK】外部との連携で技術的困難を乗り越えた!「オト」が主役の『謎惑館』開発秘話

立体音響を特長とする『謎惑館』。ニンテンドー3DSのタッチパネル、ジャイロセンサー、音声認識といった様々な機能と組み合わせる事で独特の世界観を作り上げています。本作はサウンドが中心的な役割を果たしたゲームであり、外部企業やミドルウェアなどとの連携によっ

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立体音響を特長とする『謎惑館』。ニンテンドー3DSのタッチパネル、ジャイロセンサー、音声認識といった様々な機能と組み合わせる事で独特の世界観を作り上げています。本作はサウンドが中心的な役割を果たしたゲームであり、外部企業やミドルウェアなどとの連携によっ
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立体音響を特長とする『謎惑館』。ニンテンドー3DSのタッチパネル、ジャイロセンサー、音声認識といった様々な機能と組み合わせる事で独特の世界観を作り上げています。本作はサウンドが中心的な役割を果たしたゲームであり、外部企業やミドルウェアなどとの連携によって技術的な後押しがされたゲームでもあります。今後増えていくであろう外部技術の積極的な取り入れを行った柔軟な開発手法について、カプコンの大阪制作部にお邪魔してお話を聞きました。

■参加者
・岡田信弥 大阪制作部 サウンド制作室 サウンドマネージャー
・北村一樹 大阪制作部 サウンド制作室 サウンドデザイナー
・野中大輔 大阪制作部 プログラム第一制作室 プログラマー
・小島健二 大阪制作部 サウンド制作室 サウンドプログラマー
・寺畑真吾 大阪制作部 サウンド制作室 サウンドプログラマー

謎惑館~音の間に間に~
立体音響とニンテンドー3DSの各種機能をふんだんに使ったアドベンチャーゲーム。「謎惑館」と呼ばれる館の各部屋が舞台となり、ヘッドフォンで味わうことのできる立体音響と、3DSならではの新鮮な操作感や秀逸なシナリオが部屋によって様々なコンセプトとモチーフで楽しめる。カプコンならではのユーモアの効いた演出にも注目。好評発売中。


―――まず本作の特長を教えていただけますでしょうか

岡田氏
岡田: 音声認識やジャイロセンサーなどニンテンドー3DSの機能をふんだんに使った遊びを詰め込んだタイトルで、「謎惑館(なぞわくやかた)」という館から脱出するために様々な部屋を冒険するというゲームです。効果音やボイスなどの立体音響を頼りにゲームを進めていくというのが大きな特長です。

―――サウンドが中心的な役割を果たすというのは珍しいですね

岡田: カプコンの中でもサウンドがメインとなるゲームは少ないですね。そういう意味ではサウンドのスタッフとしては楽しい開発となりました。もちろん苦労も多いタイトルだったんですが・・・(一同笑い)。

―――最初に企画を聞いた時の印象はどうでしたか?

北村: 私の方で、先行してサウンド制作室で立体音響を研究していて、いつかゲームで使えれば面白いな、と考えていたんです。そんな時に中井ディレクターから「立体音響をやりたい」という話があって、思ったより早くその時が来たな、と(笑)。

岡田: 中井ディレクターはニンテンドーDSの頃から音声認識を使ったゲームを作りたいと考えていて、ようやくニンテンドー3DSになって実現できたんです。

―――なるほど。北村さんは昔から立体音響の研究をやっていたと聞きました。

北村: はい、大学の時にバイノーラル録音をやっていました。ホロフォニクスという技術が有名になって、ゲームでできたら絶対面白いだろうなあと思い、どうにかしてゲームに採用できないかと考えていました。

―――今回も色々な方式を試したということでしたが

北村: そうですね。立体音響でも幾つかの技術があり、調べてデモを見て、というのを繰り返しました。その中でもオトフォニクス(The Otophonics Factory:http://otophonics.com/)という技術がクオリティの面で優れていて、担当の方とも非常に良いコミュニケーションを取ることができ、本タイトルへの採用を决めました。

―――オトフォニクスという技術をもう少し教えていただけないでしょうか?

北村氏
岡田: 特殊なマイクを使用して録音し、特殊な加工をすることで音が立体的に聞こえるようになるんですが、その技術の詳細についてはブラックボックスになっていて私達にも分からないんです。ただ、立体音響の録音に関するノウハウは色々と貯めることができました。

北村: それからオトフォニクスと並行してバイノーラルも研究していまして、それも調査をしていった結果、アーニス・サウンド・テクノロジーズ(http://www.arns.com/)さんのリアルタイムバイノーラルを採用することになりました。オトフォニクスは一度収録すると音の位置は固定ですが、リアルタイムバイノーラルはゲーム中にプレイヤーの位置によってリアルタイムに立体音響をレンダリングすることができます。周囲を見渡したり移動したりするようなシーンで状況に応じて音の位置を変化させたい場面で使用しています。

岡田: バイノーラルではHRTF(頭部伝達関数)の演算パターンにより、人によって聞こえ方に差が出るので、幾つかのパターンの中から自分に最適なものをオプション画面で選択できるようにしています。

―――リアルタイムに立体音響を実現することもできるんですね

野中: はい、でもかなりの処理能力を使います。本タイトルの仕様では同時2音をレンダリングするのが限界です。

―――オトフォニクスの録音はかなり大変だったと伺いました

岡田: 大変でしたね・・・。録音してから立体音響を聞けるまでにかなり時間がかかる、ということがありました。つまり、どんな風に録音されているか分からないまま収録しないといけないということです。さすがにこれでは立体感のディレクションに支障が出るので、簡易チェック用にバイノーラル録音も同時に行って、オトフォニクスに近いものを収録時に聞きながら調整をしました。

北村: オトフォニクスはその場の空気感をまるごと録音するようなものです。ですので、広い部屋の音は広い録音ブースで、狭い部屋の音は狭い録音ブースでと最初は考えました。ただ、広すぎる部屋だとリバーブが効き過ぎたりして、それは後から取り除けないので、なるべくリバーブをかけずに収録して、後で必要なら追加するという手法を取りました。また、立体音響は音を重ねると立体感が損なわれてしまうこともわかりました。ですので複数回録音して最後に重ねる、という方法が取れないため、シーンに必要なすべての音を一発録りする必要がありました。

岡田: 立体音響で音を動かす場合は、音源を動かさないといけません。声優さんにも録音ブースの中で動きながら喋ってもらう必要があります。声がOKでも、動きがNGとか、声も動きもOKでも、足首の骨が「パキッ」と鳴ってNGになったり(笑)。すべてOKでないと駄目なので、通常の録音と比べると3倍はかかったんじゃないかと思います。しかも沢山の声優の方に参加いただいたので骨が折れました。

岡田: また、非現実音に関しても、事前に仕込んだ音を用意しておいて、スピーカーから鳴らしているのを動かして録音しました。複数スピーカーとなると、息を合わせるのも一苦労でしたね。

―――オトフォニクスを録音するマイクの周りに5.1chの環境を用意して鳴らす、といった手法も有り得そうですね

北村: そうですね、その方法は実際に使っています。正確には通常の5chに加えて、頭の上の3chと、可動式の1chの9ch環境です。ストーリーの合間のイベントシーンなんかでは、この手法で録音したものを使用しています。

■サウンドがゲーム開発の中心に

―――開発チームは何名くらいの構成だったんですか?

岡田: 20人弱でしょうか。最初は各セクションのメイン核の数人でやってましたね。後半はさすがに追いつかないので増えていきましたが。若手が多いチームでして、2、3年目の活力あるメンバーが多かったですね。

―――サウンドが重要なゲームですが、サウンドチームはゲームデザインにも関わっていったのでしょうか?

北村: そうですね。『謎惑館』はかなり小規模なチームのゲームでして、企画の初期からサウンドが関わっていきました。ゲームの中心である部屋のデザインをする部分にも関わっています。どうやったら立体音響が活きる部屋になるか、企画と一緒に考えるという感じです。

―――今回、50以上の部屋があるということで、それを練るのは大変だったのではないでしょうか?

野中氏
岡田: 中井ディレクターからは、最初は500部屋やろうという話だったんです(笑)。でも技術的にもスケジュール的にも厳しいので、何とか250部屋くらいで駄目でしょうか、と。でもそれでも50ヶ月くらいかかるよね、という話で最終的には洗練された50部屋で落ち着きました。

野中: 部屋の企画をしている時はみんなで毎日3部屋くらい考えてましたね。

岡田: カプコンの保養所が賢島にあって、みんなで集まってどれにするか決めるという合宿をしましたね(笑)。そこで核となる大部分が決まって、なかなか効率的で良かったですね。

―――アイデア出しも大変そうですが、開発の方も苦労されたのではないですか?

野中: 部屋毎にそれぞれ特徴が違っていて、音声認識のような基礎的な部分は汎用性があるのですが、ジャイロセンサーを使った遊びは部屋によって少し使い所が異なったりして・・・。かなり気合いで作った感じですね。あとは企画者でも使えるようなツールを用意して、ある程度の部屋のデザインは企画者ができるようにして上手く作業を分担するようにしました。

■ミドルウェアの活用で困難を乗り越えた

―――まず、今回はカプコン自社エンジンの「MT FRAMEWORK Mobile」を利用されていますね。MT FRAMEWORKを使う理由というのはどういうところが大きいのでしょうか?

野中: 「MT FRAMEWORK」はカプコンがゲームタイトルの開発に汎用性を持たせ、効率的に開発を進めるための自社ゲームエンジンです。端的に言えば、開発期間が劇的に短くなります。据え置き機向け「MT FRAMEWORK」、携帯機向け「MT FRAMEWORK Mobile」を整備しており、社内の経験者が多く、ノウハウを転用しやすいです。3DSでもMT FRAMEWORK Mobileという形で利用できる環境が整っていましたから採用しています。もしこれがなければ1年で完成というのは無理だったでしょうね。

―――CRI・ミドルウェアが提供するオーディオミドルウェア「CRI ADX2」の音声圧縮コーデックHCAを『謎惑館』で採用することになったということですが、採用に至った理由というのは

小島氏
北村: 「CRI ADX2」やHCAを知ったのは去年のGTMFでのCRIさんのブースです。ちょうどディレクターから500部屋をやりたいというムチャぶりをされている最中でして(笑)。どう計算してもニンテンドー3DSのROM容量に収まらないと。HCAの詳細を聞くと1/12というような圧縮率で、それならいける!と感じたんです。

小島: その後、何度か直接お話をして、今から圧縮技術をスクラッチで作るという事と比較して、外部の技術を採用した方が有利だろうということで決定しました。

―――なるほど

小島: 自社内でやるのか、外部に協力をお願いするのか、判断は難しいところです。ただ、社内のリソースは限られていて、色んなチームから色んな事を実現したいと要望が上がってきます。会社的にはすべてに対応したいと思っても、皆の言っている事を聞くのは難しいというのも事実です。今回のようにコーデックだけライセンスいただく、というような柔軟な対応をお願いしてCRIさんとお付き合いできたのはとても幸運でした。

CRI郷原氏: 実際にはHCAはどういう用途にご利用いただいたのでしょうか?

岡田: 今回は曲数がハンドヘルド機としては多い方なんです。具体的には120曲ほど収録していて、だいたい1曲あたり平均すると1分以上あるので、2時間分以上の楽曲を収録しました。それらをROMに収めるためにHCAを利用しました。

北村: 今回HCAで圧縮したのは長尺のBGMだけでしたが、ファイルサイズが減ったのはもちろん、圧縮率に対して音質は保てたと思います。

CRI郷原氏: ファイルサイズは大きい方が一見、音質も高いように感じると思いますが、HCAは効率的な圧縮方法を採っていて、サイズと音質を両立できています。またHCAには音の特性による得手不得手がなく、高域の音が沢山入ると音自体が破綻してしまう、といった問題も発生しません。

―――処理負荷の高いリアルタイムバイノーラルとの同時再生もあったと思いますが、そのあたりでHCAの処理負荷はどうだったのでしょうか?

野中: やはり処理負荷は上がります。音数を減らすといった調整はもちろんありました。ただ、比較的「音」にリソースを割けるタイトルだったので助かりました。絵もシンプルなものが中心ですしね。あとは部屋によってかなり違うものなので、個々の調整で済ませました。

―――『謎惑館』でHCAはMT FRAMEWORKにはどのように組み込まれているのでしょうか?

小島: ベース部分があり、その上にタイトル毎のカスタマイズを行う、といった形です。そのカスタマイズ部分にHCAを組み込みました。タイトルを作る際には、特にHCAを意識しなくても利用できるようになっています。

―――そのあたりの作業は順調だったのでしょうか?

寺畑氏
寺畑: やり取りもとてもスムーズで、こちらからの疑問にも迅速に返答がもらえましたね。今回のプロジェクトではいろいろ綱渡りの部分が多かったですが、一番安心感があった部分でした。新しい技術を取り入れるとなると、必ず何か大きな問題が起きるのですが、HCAに関しては特に起きませんでした(笑)。

―――音声認識も別のミドルウェアを利用しているとのことですが?

野中: 音声認識については任天堂さんが用意している音声認識ライブラリを利用しています。どんな年齢や性別でも対応できています。認識できる言葉の数をカスタマイズして拡張しています。ぜひいろいろな単語を試してほしいですね。

■これからの開発

―――今後気になる技術などはありますでしょうか?

小島: どうしても物量は増していく方向なので、それを少しでも軽減するような、リアルタイム処理の研究は進めていきたいと思っています。

―――立体音響ではどうでしょうか?

北村: 直接的ではありませんが、立体音響をやっていて、音響に関する心理学や生理学の分野が気になりました。最終的にはプレイヤーにどう響くかという事ですから。

小島: 進化の方向として心理的なものを取り入れるというのは必要だと思います。ただ、それを企業の中で研究開発していくというのは簡単ではありません。開発ラインは定期的にゲームを開発しており、研究に多くの時間が割けないためです。そういう意味では外部の企業や研究機関の専門家と上手くお付き合いをしていくことが必要だと思います。

―――『謎惑館』として今後の展開で考えられていることはありますか?

岡田: 今のところ何か具体的に動いているものはありません。でも、シナリオはあと2、3本作れるくらいあります。合宿の成果ですね(笑)。

―――カプコンのサウンドの皆さんでやられているサウンドスフィア(http://www.capcom.co.jp/sound/)の活動についても教えていただけますか?

サウンドスフィアのウェブサイト
岡田: サウンドスフィアはカプコンのサウンドメンバーで情報発信しているサイトです。サウンドの紹介だけでなく、将来ゲームサウンドの職に就きたい、と考えている人に向けてのメッセージも含んでいます。ゲームが技術進化・多様化していく中で、印象に残るサウンドを築くことが容易ではなくなってきていると思います。それは将来ゲーム開発者を目指す人も少なからず感じていると思うので、私達がやっていることをきちんと発信するのは意味があることだと思っています。カプコンはSE(効果音)に並々ならぬ力を入れているということもあり、エンターテインメントの確立に向けて、サウンドとしてどういった部分に注力しているかなども紹介しています。

―――岡田さんのサウンドマネージャーという肩書きも珍しいですね

岡田: 専門として在職する会社さんは少ないと思いますね。カプコンでも4年前に立ち上げたばかりです。カプコンはサウンドスタッフだけでも50数名を超え、専門的なマネジメントの必要性を感じ始めました。近年はハードのスペック向上や組織体の拡大などを受け、業務過多になりがちなので、マルチタスクとして全体の作業バランスが取りにくくなってしまいます。そこでタイトルのサウンドマネジメントやサウンドプロデュース機能、また組織マネジメントといった領域のためにサウンドマネージャーという職種が作られました。国内外の外注管理業務などもやっています。現在6人で頑張っています。

小島: 各社でサウンドの作り方はかなり差が出る部分だと思います。カプコンは外部の会社さんの力も借りていますが、かなりの部分を社内で行い、ゲーム開発の初期段階から入っていきます。なので人数もかなり多くなっています。

―――それでは、最後にまだ遊んでいないゲームユーザーさんに一言をお願いします

寺畑: 最近は高スペックなハードから携帯機まで、サウンドの存在感はかつてよりも増していると思います。我々がすべきことはサウンドでももっともっとアピールしていって、体感してもえるような環境を作ることです。是非サウンドにも注目して欲しいと思います。

小島: 『謎惑館』では静的だけでなく、動的な立体音響をも実現するというかなりチャレンジングな戦いをしたので、そこを是非体感して欲しいと思います。また、CRIさんのミドルウェアのお陰で多彩なBGMを載せることができたので、そこも楽しんで欲しいです。

野中: 3DSのいろんな機能を極力盛り込みながらトライした作品です。実際触らないと魅力が伝わらないにくいので、ぜひ体験版を遊んでみて下さい。

北村: 普通のゲームとは一風変わってて新鮮な体験が出来た、とおっしゃっていただける方も多いので、ゲームという固定概念から離れてこの世界を楽しんでみて欲しいです。

岡田: まずは立体音響というものを知っていただいて、ゲームとしてだけじゃなくて一つのエンターテイメントの形としてプレイしてもらえれば嬉しいです。ゲームという垣根を超えて『謎惑館』の世界に入り込んでもらえるんじゃないかと思います。

―――最後にゲーム開発者の皆さんにも一言メッセージをいただけますでしょうか?

寺畑: 我々としましては、基本的な技術は可能な限りオープンにし、共有・協力することによって、より良い環境をつくることができればと考えています。その上で、それぞれが創造性を発揮し、サウンドの表現の幅を広げることによって、業界全体を盛り上げていきたいと思います。これからも、ぜひ一緒にがんばりましょう。

小島: 本当にコアな技術を開示するというのは会社の壁もあり難しいかもしれませんが、効率的な仕事の進め方や考え方などを交換しあって、ユーザのみなさまに喜んでいただける良い物を作っていっていければいいなと思っています。ぜひ宜しくお願いします。

野中: 最近では段々とオープンになりつつありますが、もっと会社間の交流はしたほうがいいかなと思っています。内に篭っていると俗に言うガラパゴス的なものになってしまいますし、普段から交流を広げて皆で成長していければと思います。

北村: それぞれの技術を専門として研究している方と協力することで、革新的なことができます。引き出しを蓄えて活用して、それを更に技術交流することで日本全体のゲームサウンドやゲームそのものを盛り立てていければと思います。

岡田: 産学連携、産産連携も含め、手を取り合いながらの技術力邁進や効率的なプロジェクトマネジメントを行うことで、より面白い何かを創り上げる部分で切磋琢磨しながらゲームサウンド業界が発展していけばと思っています。これからも一緒に頑張っていきましょう!

―――本日はありがとうございました!



株式会社CRI・ミドルウェア
http://www.cri-mw.co.jp/

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《土本学》

メディア大好き人間です 土本学

1984年5月、山口県生まれ。幼稚園からプログラムを書きはじめ、楽しさに没頭。フリーソフトを何本か制作。その後、インターネットにどっぷりハマり、幾つかのサイトを立ち上げる。高校時代に立ち上げたゲーム情報サイト「インサイド」を株式会社IRIコマース&テクノロジー(現イード)に売却し、入社する。ゲームやアニメ等のメディア運営、クロスワードアプリ開発、サイト立ち上げ、サイト買収等に携わり、現在はメディア事業の統括。

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