【GDC2011】新卒一括採用のない米国でゲームの職を得る方法(米国就職事情Vol.1) | GameBusiness.jp

【GDC2011】新卒一括採用のない米国でゲームの職を得る方法(米国就職事情Vol.1)

ここから数回に渡って、GDCに参加した日本の学生、ひきちこうきさんが米国のGDCのキャリアセミナーを中心に米国の就職事情をレポートします。学生の視点で見たゲーム業界はどんなものだったのか。必見です。

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ここから数回に渡って、GDCに参加した日本の学生、ひきちこうきさんが米国のGDCのキャリアセミナーを中心に米国の就職事情をレポートします。学生の視点で見たゲーム業界はどんなものだったのか。必見です。
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GDC会場で3月4日、ゲーム業界志望者を対象とした併設イベント「ゲームキャリアセミナー」が開催され、学生から社会人まで多くの求職者が詰めかけました。1日で7講義が行われましたが、ここでは最初の講義「Tips for Networking with Pros」についてレポートしましょう。

講演者のクリスティアン・アレン氏は現役バリバリのゲームデザイナーで、レッドストーム・エンタテインメント、バンジーを経て、現在はWB(ワーナー・ブラザーズ)Gamesに所属。昨年もゲームキャリアセミナーで講演をしています。そんな彼の講義は、はしばしで日米での「就活」事情の違いを伺わせる内容となりました。

WB Gamesのベテラン開発者、クリスティアン・アレン氏学生を中心に多くのゲーム業界志望者が参加した


日本でも学生向けの業界セミナーは、CEDECに併設の「『ゲームのお仕事』業界研究フェア」などがありますが、総じて業界研究に関する内容が中心です。しかしゲームキャリアセミナーでは、いかに業界の壁を突破するか、実践的な内容が満載。中でも本講演は「明日から使える」実践的なtipsが紹介されました。

講演の大半を費やされたのが「ネットワーク作り(Networking)」の方法論です。ひらたくいえば人脈作り、コネ作りということ。アレン氏はその中でも、まずはGDCに参加することが大切だといいます。さらにIGDA、インダストリーナイツ、業界のマイナーイベントなどへの参加や、SNSのLinkedInへの登録。さらには会社の近くにあるバーに通うことも重要だと指摘しました。

ネットワーク作りは学生からでも早すぎることはない


IGDAには各チャプター(支部)ごとに固有のウェブサイトがあります(IGDA日本にも公式サイトがあります)。この内容をまめにチェックして、チャプターミーティングに参加したり、メールや書き込みなどを通して、業界で働いている人とコンタクトをとることが重要です。IGDAの活用は業界志望者にとって、最適の方法だといいます。

インダストリーナイツは業界関係者が集まり、バーなどで話をする会だそうです。詳細は不明ながら、シアトルやボストンなどで開催されているとのこと。ただしプロが集まる場所なので、志望者にとっては敷居が高いのも事実です。しかし同時にこの場は、自分のアピールができる場所であることも忘れてはなりません。

LinkedInは日本でも知名度が上昇しつつある、ビジネス特化型のSNS。自分の経歴やスキルを履歴書として書き込んだり、求人や商談を行ったり、専門家とコンタクトをとることもできます。アレン氏自身も最近では通常のメールではなく、LinkedInのメールサービスを利用して連絡を取ることの方が多いそうです。学生のうちからページを作って、存在をアピールすることが重要だというわけです。

どのような方法であれ、自分の存在を認めてもらう必要がある


業界のマイナーイベントとはE3やGDCなどの大規模なものではなく、世界各地で行われているミニイベントのことで、バンクーバーゲームエキスポなどがあります。こうしたイベントでは企業の人間も時間な余裕があり、業界志望者であっても、よりフランクに話を聞いてもらいやすいとされました。

続いてのトピックは「群衆の中で目立つ存在であれ」。まずは履歴書や作品のレジュメ、ポートフォリオなどの作成が必要で、そのためには自分の得意分野について知ることが重要です。複数の得意分野がある場合は、それぞれで用意しておくべきだとされました。いつでもパーソナルデータを交換できるように、自分の名刺を持つことも必須条件。自分についてより深く知ってもらうために、活動履歴などをまとめたブログやウェブサイトを持つ必要性についても語られました。

レジュメや名刺、ウェブサイトの用意も行うべきだ


ネットワーク作りにはフォローアップも重要です。ただ知り合いになるだけでなく、名刺交換の後も連絡をとり続けなければ、すぐに忘れられてしまうでしょう。ただしメールを送るタイミングも考慮すべきで、的確な状況判断が求められます。GDCを例にとると、名刺交換をして一週間以内にメールを送るのは避けた方がベター。GDCでは多くの人と知り合うため、メールの後処理にも相応の時間がとられます。だいたい一週間後くらいに送るのが良いとのことでした。

一度知り合いになっても、関係性を保つ努力がなければ、すぐに関係性は失われてしまう


講演終了後には多くの質問が寄せられました。求職者にとって、企業の人間に連絡を取り続けるというのは、それだけで敷居の高い行為となります。その場合でも相手がアカウントを持っていれば、twitterを利用した連絡やフォローアップもオススメとのことでした。またコメントなども失礼にあたらないように、機会をうかがっておこなえば効果的とのことでした。

実のところ、今回のセッションで紹介されたtipsは、社会人にも当てはまるものばかりです。せっかくGDCで名刺交換をしても、机の中にしまいっぱなし、という参加者も多いのではないでしょうか。新卒一括採用という慣習がなく、正社員も容易にリストラされるアメリカでは、学生も社会人も等しく「職を得る」ための意識の高さが求められます。一生「就活」が続く社会、それがアメリカという印象を受けました。

日本の学生にとっては厳しすぎる話かもしれません。ただしゲーム作りの場で、彼らと将来にわたってスキルを競い合うことになるのだということは、肝に銘じておいた方が良さそうです。
《曵地厚紀》

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