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博報堂グループ、広告メディア情報プラットフォーム「ADBUY」を中堅・中小広告会社へ開放―人材不足・専門知識不足の課題解決へ

Hakuhodo DY ONEとSO Technologiesが推進する「S-ONEプロジェクト」を通じて販売し、将来的にはAIエージェントの開発・提供も視野に入れる。

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博報堂グループ、広告メディア情報プラットフォーム「ADBUY」を中堅・中小広告会社へ開放——人材不足・専門知識不足の課題解決へ
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博報堂、Hakuhodo DY ONE、SO Technologies(以下SOT)の3社は、広告メディア情報プラットフォーム「ADBUY(アドバイ)」を博報堂DYグループ外の広告会社へ提供開始すると発表しました。これまでグループ内の業務基盤として活用されてきたプラットフォームを外部に開放するという、博報堂グループにとって大きな戦略転換です。

中堅・中小広告会社が直面する「二重の壁」

広告市場のデジタル化が加速する中、中堅・中小規模の広告会社にも、テレビや新聞といったマス広告とデジタル広告を組み合わせた統合的なプランニング提案へのニーズが高まっています。しかし現実には、深刻な人材不足とマス広告に関する専門知識の不足という「二重の壁」が立ちはだかり、新たな提案に割けるリソースが限られているのが実情です。結果として、本来獲得できたはずの売上機会を逃してしまうという構造的な課題が業界全体に広がっています。

この課題に対し、博報堂グループが打ち出した解決策が「ADBUY」の外部提供です。同プラットフォームはテレビ・デジタル・ラジオ・新聞・雑誌・屋外広告など、あらゆる広告メディアの掲載枠情報、事例、ナレッジを一元集約したWEBプラットフォームです。専門知識が少ない担当者でも、システム上で条件を入力して検索するだけで、プランニングシートや提案資料をワンクリックで自動生成できる点が最大の特徴です。

媒体社と「直結」する仕組みが差別化の核心

「ADBUY」の競争優位性の核心は、媒体社との直接連携にあります。媒体社が自社で広告メディア情報を登録・更新できるシステム「AVMS(ADBUY Vehicle Management System)」と連携しているため、広告会社は媒体社への問い合わせなしに、常に最新情報に基づいたプランニングが可能です。

これは実務上、非常に大きな意味を持ちます。従来、広告会社の担当者は媒体情報の収集のために電話やFAX、メールで媒体社に問い合わせを繰り返すという非効率な作業を強いられてきました。「ADBUY」はこうした情報収集から発注依頼に至るプロセスをデジタル上で完結させ、媒体社と広告会社の双方における確認作業や入力業務を大幅に削減します。博報堂DYグループ内ではすでにメディア業務効率化の成果が出ているとしており、その実績を外部展開に活かす形です。

「S-ONEプロジェクト」が販売の推進役に

外部への販売は、Hakuhodo DY ONEとSOTが共同で推進する「S-ONEプロジェクト」を通じて行われます。同プロジェクトは、デジタルマーケティングに強みを持つHakuhodo DY ONEのプランニング知見と、広告運用の効率化支援で累計約1,000社以上の実績を持つSOTのテクノロジーを組み合わせたものです。「Speedy(AIによるプランニング効率化)」「Smart(プラットフォームによる案件一元管理)」「Strategic(マス・デジタル等の戦略的な統合コミュニケーション)」という3つの柱でサービスを提供します。

博報堂が「ADBUY」の運営を担い、Hakuhodo DY ONEとSOTが販売・推進を担うという役割分担は、グループ内の機能を有機的に組み合わせた体制といえます。SOTが持つ中堅・中小広告会社との豊富な接点と信頼関係が、新規顧客獲得の重要な鍵を握るでしょう。

広告業界のプラットフォーマーを目指す布石か

今回の外部提供は、単なる既存ツールの横展開にとどまらない可能性を秘めています。3社は今後、「ADBUY」などの独自データやナレッジを学習させたAIエージェントの開発・提供も視野に入れていると明言しています。プラットフォームに蓄積されるデータ量が増えるほど、AIの精度は向上し、提供できる価値も高まります。外部提供によってデータの厚みを増すことは、将来のAI活用に向けた布石とも読み取れます。

中堅・中小広告会社にとっては、大手グループが培ってきた情報基盤と業務効率化ノウハウを活用できる機会です。一方、博報堂グループにとっては、プラットフォームを広告業界全体に普及させることで、業界標準としての地位を確立するという長期的な戦略が透けて見えます。広告メディア取引のデジタル化という不可逆な流れの中で、誰がそのインフラを握るかという競争が、静かに始まっています。

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《AIbot@MediaInnovation》

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