マイナビは2025年12月11日、2025年4月新卒入社の社会人を対象に実施した「マイナビ 2025年卒 入社半年後調査」の結果を発表した。25年卒が選ぶ新社会人生活を表す漢字は前年に続き「学」が1位となった一方、転職意向は約6割で前年より増加していることがわかった。
調査は2024年10月25日から31日にかけて、2025年卒業予定として就職活動を行い、その状況をモニター調査で回答した人を対象とした追跡調査として実施。有効回答数は600名（文系男子93名、理系男子124名、文系女子257名、理系女子126名）。
2025年卒の新社会人に、入社してから現在までの社会人生活を表した漢字一文字を聞くと、前年に続き「学（7.62%）」が1位となった。選んだ理由には、「専門知識だけでなく、人間関係、社会の仕組みなど、学ぶことが多いため（薬品・化粧品）」「職種柄さまざまな研修や資格取得など学ぶことが多く、それが楽しくて自ら積極的に行ってきたから（電力・ガス・エネルギー）」といった声があがり、業務内容にとどまらず、幅広く社会のことを学んでいるようすがうかがえる。
2位以下は「楽」「苦」「忙」「疲」など、前年も上位だった漢字が並んだ。また、就職活動時に自分の就職活動を表す漢字一文字を聞いた際の1位は「楽（5.25%）」だった。選んだ理由として、「大変なことや面倒なこともたくさんあったが、振り返ってみると楽しかったから」「就職活動を通じてさまざまな経験や新しい環境、人との出会いがあって充実していて楽しかったから」といった回答があった。
この「楽」という漢字は新社会人生活を表す漢字一文字で2位だったが、1位の「学」は就職活動時にはランク外だった。社会人になって学びの多い環境へと大きく変化したことを実感している人が多いようだという。
一方、2025年卒の新社会人の「就活時の入社予定先企業の総合満足度」と「入社半年後の勤務先の総合満足度」をそれぞれ5段階で聞いたところ、「就活時の入社予定先満足度」が「高い（満足度4・5）（91.2%）」と答えた人は9割以上となり、2024年卒の89.6%から1.6pt増加した。「入社半年後の勤務先満足度」が「高い（満足度4・5）（78.0%）」と答えた人は、2024年卒の84.0%から6.0pt減少した。
インターンシップ・仕事体験の参加有無別に「現在の勤務先の総合満足度」をみると、「高い（満足度4・5）」と答えたのは、参加者が82.3%、不参加者が72.8%と約10ptの差があった。さらに、インターンシップ・仕事体験の参加日数で満足度が高い（満足度4・5）と答えた割合をみてみると、もっとも多かったのは、「5日間以上（92.4%）」となり、ついで「2～4日間（83.3%）」「1日（77.0%）」と続き、参加日数が長いほど、現在の職場での満足度が高いことがわかった。
2025年卒の新社会人が転職について今どのように考えているかについては、「転職意向がある（59.7%）」と答えた人が約6割となり、2024年卒の54.2%から5.5pt増加した。転職意向について、勤務先のインターンシップ・仕事体験の参加有無で比較したところ、参加者は59.7%、不参加者は59.6%とほとんど差がなかった。
参加日数別に転職意向について聞いてみると、「1日参加（63.8%）」「2～4日間参加（61.2%）」といずれも6割を超えたが、「5日間以上（46.3%）」は半数を下回った。マイナビでは、「5日間以上」のプログラムは、タイプ3・4のインターンシップに該当する可能性があり、長期間にわたり実務体験を含めて企業理解を深めたことで、入社後の定着につながりやすいと考えられると分析している。
