
Xbox Game Pass Ultimate会員向けに提供されているクラウドゲーミングサービス「Xbox Cloud Gaming」ですが、海外メディアがLinux上で実行した際に品質が低下すると報告しています。
これを報じているのは海外メディアArs Technica。同誌が「Linux上でXbox Cloud Gamingを実行するとビジュアル品質が低下する」という、Redditの書き込みをもとに検証を実施しました。検証はWindows 10を搭載したPCでMicrosoft Edgeを使用し、ハードウェアやネットワークの環境も変えず、「ユーザーエージェント」と呼ばれるWebサイト側に送信されるOSやブラウザなどの情報のみを変更する形で行われています。
結果としては、ユーザーエージェントをWindows 10にしている際に比べ、ユーザーエージェントがLinuxの状態でプレイした際には実際に品質が低下しているそう。色が少しくすみ、ぼやけたような映像になることがわかります。
この品質低下はMicrosoft Edgeの機能である「Clarity Boost」を有効にすることで改善されるようですが、Google ChromeやFirefoxといったブラウザでは品質低下を避けることができません。Ars Technicaの問い合わせに対し、マイクロソフトは記事執筆時点でのコメントを拒否しています。
「マイクロソフトが自社OSにユーザーを増やそうとしているのではないか」といった推測もありますが、ライバルOSとも言えるMacでは品質が低下しないことや「Windowsが最適」といったプロモーションを行っていないことなどから、Ars Technicaはそういった意図があるとも言い切れないと指摘します。
LinuxユーザーをClarity Boostを利用できるMicrosoft Edgeに移行させる遠回しな施策という可能性も否定できませんが、WindowsでEdge以外のブラウザーを利用しても品質低下が起きないため理由を説明しきれないといい、簡単な陰謀論で説明できるものではなく、明確な意図を掴みかねる状態であるようです。