最高のクオリティを最短で実現する『OPTPiX MacroActor for Mobile & Social』導入事例 | GameBusiness.jp

最高のクオリティを最短で実現する『OPTPiX MacroActor for Mobile & Social』導入事例

年々データ容量が巨大化傾向にあるゲーム制作現場において、各アセットの軽量化・最適化は常に関心事。ワークフローの最適化にあたり、『OPTPiX MacroActor for Mobile & Social』を採用した株式会社サイバードの皆さんに、お話を伺いました。

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年々データ容量が巨大化傾向にあるゲーム制作現場において、各アセットの軽量化・最適化は常に関心事。

今回は、アートワークアセットの軽量化、そしてワークフローの最適化にあたり、『OPTPiX MacroActor for Mobile & Social』を採用した株式会社サイバードの皆さんに、お話を伺いました。

【インタビュー・ライティング:神山大樹】




ーー本日はどうぞ宜しくお願いいたします。では、まずは皆さんの自己紹介から。


西野:西野です。宜しくお願いします。サイバードに入社する前は、家庭用ゲームや鉄道シミュレータなどを幅広く開発しておりました。現在はイケメンシリーズでUnityを用いた開発および運用部分を担当しています。他社で言えばプログラマーですが、コーディングだけでなく技術選定やツール選定も行っています。


小嶋:クライアントサイドの開発を担当しています、小嶋と申します。現在入社3年目で、UnityとiOS/AndroidのNativeアプリを開発しています。現在の主な業務は、恋愛シミュレーションゲームの開発・運営・保守となっています。


松川:『イケメンシリーズ』でデザイナーをやっております松川です。現在はリードデザイナーとして、背景やキャライラストなどのグラフィック全般の制作管理を担当しています。

もともとはローカルライセンスをプロジェクト共通PC上で運用


ーーサイバードではもともとOPTPiX imesta 7 for Mobile & Social(以下、imesta)を活用されていたそうですが、どういった運用方法だったのでしょうか。

松川:これまでの運用では、imestaのライセンスがローカルのPCに紐付いていましたので、3アカウント分を購入させて頂き、各フロアに共有PCを設置するという運用を行っていました。ただ、それらを使用するデザイナーが3、40名いて、この人数に対して共有PCが3台ということで、順番待ちが発生したり、作業のタイミングが被ってしまうなどの問題が発生していました。フロアを移動して、共有PCが使われていないかを確認して、使われていなければ使用するという感じですね。こういった運用は3年程度は続いていたと思います。


小嶋:また、imestaでの作業は共有のローカルPCで行っていましたので、「どのPCにどのマクロが入っているか分からない」という問題もありました。マクロデータの移動はもちろん可能ですが、現場では部署の引っ越しなどがあった際、以前いた階に作業者が移動して共有PCを使うといった手間も発生していたようです。

西野:ただ、これまではこれが原因でスケジュールに遅延が発生するといった問題もなく、ボトルネックとして表面化はしていなかったんです。現場のストレスが少しずつ貯まる状況が続いていたという感じです。

松川:そこは現場のマンパワーで調整が可能でした。どうにかしたいとは思いつつも、imestaの使用による圧縮や最適化がマストでしたので、そこは高いクオリティとのトレードオフだと思っていました。

西野:エンジニア側としては、待ち時間を削減してクリエイティブな時間を確保した方が良いとはずっと思っていたんです。また、誰がいつライセンスを使ったのかが分からないということも運用上の問題でした。

ーーこうした現状を改善するために『OPTPiX MacroActor for Mobile & Social』を導入されたということですが、経緯を教えて下さい。
筆者注:OPTPiX MacroActor for Mobile & Social:”imesta”で作成したマクロファイルをコマンドラインで実行するインターフェースを備えた製品。GUIを持たない為、その実行結果の確認は別のツールが必要だが、Jenkins等のCIツールから実行することができる


西野:運用タイトルやリリース直前のものでは思い切った改革が難しかったのですが、新規タイトルのチーム発足のタイミングであればワークフローの改善が出来るのではないかと思い、その時に各部署にヒアリングを行ったんです。「何か困っていることはないか?」といった具合で。その結果、こうしたグラフィックのデータの作り方で待ち時間が発生していることが表面化し、解決に乗り出しました。

松川:これが2018年の年始頃だったかと思います。これまでも社内で相談することはあったのですが、なかなか大規模な改修は難しかったという背景もあり、改めて現状を伝えました。

西野:2018年3月にimestaのライセンス更新のタイミングがあり、このまま固定ライセンスで行くかどうかを検討する段階になりました。徐々に現状の問題も浮かび上がってきていたので、もろもろウェブテクノロジさんに相談させて頂いたんです。その際、「imestaを使ったマクロ実行をCIツールでリモート化できないか?」という質問をして、「できます」と即答頂いて。そこで提案頂いたのがOPTPiX MacroActor(以下、MacroActor)でした。

ーーこれまでのワークフローを大きく変える形になったかと思いますが、導入はスムーズに行えたのでしょうか?

西野:非常にスムーズに移行ができました。「Jenkinsからの実行指示でimestaをリモートで使う」という要件に対し、まさにジャストのサンプルファイルを頂きまして、これが正常に動くことが確認できたので、Jenkinsを勉強した時間を含めてもMacroActorへの移行は、全体で1ヶ月は掛かっていなかったと思います。

ーーちなみに、これまでもCIツールはお使いになっていましたか?

西野:はい。ビルドやデータのパッケージなどで使っておりました。ただ、imesta周りで使用することはなかったので、その辺りは1からの構築でしたが、結果的に満足のいくワークフローが構築出来たと思っています。

――コマンドライン版の導入と併せて、imestaのフローティング版も導入されていますね

西野:はい。併せて、imestaのライセンスもフローティングライセンスに変更しています。これにより全てのフロアのデザイナーが自分のPCから作業の依頼が出来るようになりました。作業の完了も自分の席で待てば良くて、その間クリエイティブワークが行えるようになっています。Jenkinsを導入してると、タスクを投げる段階で使用状況が分かるため、待ち時間のトラブルというのもありません。

導入前後のワークフロー。Jenkinsを使った集約化と、デザイナー自身の作業が両立できた。


ーーこうしたワークフローが確立されて以降の作業効率はどの程度アップしたのでしょうか。


松川:かなり改善されました。また、我々デザイナーの作業の思想というか方針も変わりました。これまではimestaクライアントがインストールされている共有PCに移動をする前に、imestaに処理してもらいたい画像データを山ほど積んでおいて、これらを一気に処理するという流れでした。これが、フローティング化によって席の移動が無くなったこと。また、いつでも手元でimestaを起動できるようになったので、ちょっと試しに減色や圧縮の実験もできるようになりました。

画像圧縮をビルドパイプラインから『独立』させる試み


西野:今まではライセンス3本をデザイナーチームが専有して使うというスタイルだったので、我々エンジニアもなかなか検証がし辛い部分があったんです。フローティングライセンス化したことでエンジニア側でも自由に使えるようになり、エンジニア側でも新しい試みも行っています。

――新しい試みというのは?

小嶋:代表的なものだと、テクスチャのパッキング工程をUnityのビルドパイプラインの外で行うようにしています。今回のフローティング化で、これまでUnityのビルド時に実行していたパッキングと圧縮を、ここを独立化できるだろうと。


西野:補足すると、これまではiOS用のPVRTC形式のテクスチャに関しては、Unity上にOPTPiX ClearPVRTC for Unityを組み込んで圧縮する運用をしていました。ClearPVRTCの画質には大変満足していたのですが、圧縮処理に膨大な時間がかかります。更に、Android用のETC2形式。これも圧縮に大変な時間がかかりますので、開発当初は、アプリ内の画像の更新頻度はそれほどでもないだろうと油断していたのですが、実際はリリース直前や運営中に頻繁に更新があり、その都度ビルドすることに。ビルドプロセスに画像圧縮あることでPCが一晩中、回り続けるという形でして…。
筆者注: OPTPiX ClearPVRTC for Unity:iOS用のテクスチャ”pvrtc”の圧縮品質を向上させるツール。もともとは imestaの機能の一つだったが、Unityユーザー向けに単体ツールとしても提供している

小嶋:テクスチャのパッキングと圧縮をビルドパイプラインから分離した MacroActor
で実施するという試みは有効だと感じています。

西野:このパイプラインの見直しで、今後のプロジェクトからは、エンジニアがローカルPCのUnity上で行っていた画像の加工、prefab化やAssetBundle化を含めた画像変換、データ化していた作業が、Unityを使わずに、TexturePacker+imestaで画像変換、データ化する作業に変わりました。これにより、急な画像の更新や追加による変換作業が発生しても、エンジニアは着手中の作業を止めることなく、並行して変換作業ができるようになっています。

ーー今後もimesta及びMacroActorは全社的に活用される予定ですか?また、運用にあたっての課題などはありますか?

西野:もちろんです。シリーズではもちろん活用しますし、それ以外のタイトルでも使って行きたいと思っています。

イケメンシリーズ最新作「イケメンライブ 恋の歌をキミに」においてもimestaを活用

松川:今後の課題としては、マクロの作り方でしょうか。デザイナー目線で言えば、あのUIで的確なマクロを作るというのは難しいです。もちろん、いろいろ出来るからああいった細分化がされているというのは分かりますが、学習コストが掛かる印象ですね。

筆者注:imesta の後継製品 OPTPiX ImageStudio は、デザイナーに優しいツールを目指して開発中とのこと。
OPTPiX ImageStudio:https://www.webtech.co.jp/imagestudio/teaser.html


西野:確かに、最初の段階だけ努力が必要な部分があります。タイトルごとにトリミングの仕方が違うなど、いろいろルールが異なりますので、今はタイトルごとにキャラクターのイラスト、背景、UIなど用途別のマクロを組んでいます。とは言え、最初に組んでしまえば、あとは全自動です。

小嶋:個人的にはimestaのMac版があると良いな、と思います。すでにアプリの自動ビルドやサーバーのデプロイなどをMacのJenkinsでやっているため、一元化できると嬉しいですね。ただ、以前よりは格段に良いワークフローになっていますので、積極的に活用していきたいです。

ーーありがとうございました。


■OPTPiX MacroActor : https://www.webtech.co.jp/macroactor/
■株式会社ウェブテクノロジ : https://www.webtech.co.jp/index.html




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《神山大樹》

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