Valve、Steam作品表現ルールは「違法/イタズラ除き原則許可」に―ストア新機能で対応へ | GameBusiness.jp

Valve、Steam作品表現ルールは「違法/イタズラ除き原則許可」に―ストア新機能で対応へ

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先日より、美少女ゲームなどへの一斉削除警告に始まり、学校銃撃事件モチーフのシュータータイトルへの批判など、Steamで大きな議論を呼んでいた、ゲーム内表現の審査ガイドライン。ValveはSteamコミュニティで、今後のリリース方針にまつわる声明を投稿しました。

先日、『Tropical Liquor』などの美少女ゲームを中心として、性的要素を含む多くのタイトルに対し、一斉に「2週間後のストア削除」か「問題点の修正」を求めるメールがValveより送信されていました。その後、Valveは大きな批判を受け、措置を差し戻すこととなりました。

また、時期を同じくして、学校銃撃事件モチーフの新作シューターに大きな批判が集まり、最終的にはデベロッパーが過去に「釣り行為」や「レビュー操作」などの迷惑行為を行っていたとして、Valveによりストア削除されたケースが発生していました。

Valveは、学校銃撃事件モチーフのシューターのストア削除に際し、前述の性的表現での大きな議論も受け、ゲーム内表現の審査ガイドラインについて「早急に解決すべき問題」であるとして、近日中に何らかのアナウンスを行うことを示唆していました。

声明では、性的要素を含むタイトルに対する削除に、「わいせつと認識される物品」の取り扱いを禁じているPayPalなどの、一部支払い機関の意向が関与しているとする説を否定。性的・暴力的表現だけでなく、政治や人種差別、ジェンダーに関連するトピックについては、Valve内部でも議論されている状況ということです。Valveはこの声明で、社会的にも法的にも容認される範囲が世界中で大きく異なる内容を、一部プレイヤーを不快な気持ちにさせずナビゲートするのは不可能と判断したと述べています。

結論を受け、Valveは今後「Steamを開始したときに念頭に置いた原則の1つ」へと立ち戻ることを表明。運営としてユーザーが買えるものと買えないものを選別したり、デベロッパーに対し作っても良いコンテンツを選択することをとりやめ、今後(長期的には)「違法なものとイタズラを除き、全てを許可する」方針だと説明しました。

しかしながら、法律は世界中で異なるためケースバイケースで対応するとして、現時点では提出プロセス中に問題となる可能性のあるコンテンツの開示を推し進めていくと説明しています。また、以前と同様、ゲーム内の問題が解決するまではリジェクト(販売不許可)を行うとしました。

この方針の実現のため、Valveでは、より細かいペアレンタルコントロールであったり、関心のないゲーム(例えばアニメ風アートのゲーム)をストアに表示させないようなツールの整備を予定しているとのこと。短期的には、ツールが整備されるまでは許可されるコンテンツに大きな変化はないとしています。ツール整備による流通コンテンツの範囲の拡大は、2017年1月のゲイブ・ニューウェル氏の「AMA(Ask Me Anything)」セッションでも触れられていました。Steam Directの開始や今回の一連の騒動を経て、実現することになるようです。

今回の方針発表によって大きな前進を見せたSteamのゲーム内表現ガイドライン問題。2017年末より「アニメ風アートの性的表現あり」申告のタイトルの審査プロセスが、Valveからの反応がないまま数ヶ月単位に及ぶケースが開発者から報告されていました。一般ノベルタイトル『いえのかぎ』のストア削除も取り沙汰されていましたが、一斉削除警告問題を経てValveと一部パブリッシャーやインディーデベロッパー間には大きな溝が生まれていました。今回の発表を経て、信頼を取り戻した対応が見られるか注目したいところです。

なお、ツール整備以降にどのようなコンテンツの精査が行われるのかは不明瞭ですが、ともすれば「パッチ」などを用いることなく、これまでよりも幅広い表現が許容されるようになるのかも知れません。
《Arkblade@Game*Spark》

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