comceptが贈る密かなヒット作『おっさん☆たまご』 プロデューサーに聞く、じわじわと来るアプリ開発の裏側・・・中村彰憲「ゲームビジネス新潮流」第32回 | GameBusiness.jp

comceptが贈る密かなヒット作『おっさん☆たまご』 プロデューサーに聞く、じわじわと来るアプリ開発の裏側・・・中村彰憲「ゲームビジネス新潮流」第32回

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グローバルレベルで活況のアプリ市場。あらゆるジャンルのゲームがリリースされる中で、いわゆる「キモカワ」系ゲームのリリースもおこなわれています。その中でも200万ダウンロードを突破したのが『  おっさん☆たまご  』シリーズ。
  • グローバルレベルで活況のアプリ市場。あらゆるジャンルのゲームがリリースされる中で、いわゆる「キモカワ」系ゲームのリリースもおこなわれています。その中でも200万ダウンロードを突破したのが『  おっさん☆たまご  』シリーズ。
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グローバルレベルで活況のアプリ市場。あらゆるジャンルのゲームがリリースされる中で、いわゆる「キモカワ」系ゲームのリリースもおこなわれています。その中でも200万ダウンロードを突破したのが『おっさん☆たまご』シリーズ。

続編が控える同作が如何に生まれたのか、広告費をほとんどかけることなく、如何に盛り上げていったのか、その点について同作プロデューサーの富田直哉氏にお話を伺いました。



―――そもそもなぜまず『おっさん☆たまご』(以下、『おったま』)という企画が生まれたのか教えてください。

富田直哉プロデューサー: 2012年10月ごろ、弊社の矢杉佳一郎ディレクターがなんとなく「ゆでたまご」をテーマにしたアプリをつくりたいと考えていて、でも単に卵を茹でるだけじゃあ面白くないなと頭を悩ましていたときに、ネタ探しで立ち寄った本屋で「おっさん図鑑」という本を見つけ、そこの帯に「じわじわキテる」と書かれていたことがきっかけです。

この本は「おじさん」を蔑視しているというよりは、寧ろかわいい存在として扱っていたんです。普段、「加齢臭が・・・」とか言われているおっさんも、見方さえ変えればかわいい存在だと見ることが出来ると気がついたのです。ゆでたまごとおっさんの組み合わせも珍しいですし。そこで、ディレクターが1人で企画書を書き上げました。ただ、その際の企画は現在のアプリよりも更にシュールで、おっさんのデザインももうすこし実写に近い感じでした。ですが、当時「キモかわいい」キャラクターもあまり出ていなかったということもあり、その方向性を目指すことにしました。

―――企画書を手にとったときのプロデューサーの印象はどうだったのでしょう?

「イケる」と思いました。タイトルを聞いただけで爆笑することは余りありませんでしたし。でもゲームとして面白い案もその時はいくつも出ていて、かなりの数、合計して10種類ぐらいの案を社長の稲船へ持っていったんです。ただ、内心『おったま』は選ばれないだろうなと思ってました。他にゲームとして面白い作品がいっぱい入っていましたから。『おったま』については最後のほうにひっそりと入ておき、笑ってもらおう、という程度にしか考えていませんでした。

―――結果はどうでしたか?

ふたをあけてみたら、「コレや!すぐ作ろう!」という話になったんです。完全に社長の直感でしたね。

―――開発は順調でしたか?

当初デザインは「シュールなもの」ということで絵画調の絵だったのですが、開発をはじめて2ヶ月ぐらいの所で、「キモい」は出ているけど、「かわいい」はどこに行った?という議論になり、モチーフを考え直したんです。当時、アプリ開発自体が初めてで、焦っているということもありました。「つくらなきゃ」という気持ちばかりが先走ってしまったんですね。そこで、「待った」をかけ、もう一度原点に立ち戻ることにしました。「ちゃんと世界観がどういうものなのかキッチリと固めてから動きましょう」ということです。このときは、プロデューサーとして入っていた私と、ディレクター、そしてデザイナー2人のあわせて4人で開発を進めていました。私たちのチームはデザイナーも中に入って企画をつくりあげていくんです。アイデア出しは皆ですることにしています。

そこでデザイナーにおっさんを何十種類も描いてもらい、どのタイプでいくか話し合いました。例えば、白目も入れるのか、全部黒目だけでいくのか、肌は何色にするのか、といった点です。その中で、ターゲットは女性ということから、やわらかいタッチの絵にすることでまとまったんです。でも、最初はもめましたね。ディレクター自身が企画書のままやりたいという気持ちが強く、シュールな感じを推していたのですが、まわりが全て「違う」と言っている状況だったので最後は納得してもらいました。

―――世界観はどう決めていったのでしょう?

「昭和の雰囲気を出していこう」という事で様々考えを巡らしていた中で、「屋台」が出てきたんです。そこから鍋が生まれ、「屋台にありそうな鍋」をいろいろ考えていきました。

―――おっさんのバリエーションはどう増やしたのでしょう?

おっさんはコレクション要素なので、「とにかくいろんなおっさんを出そう」という方針になりました。おっさんたちの間にはいろいろな人間関係がありますので、まず兄弟、そして職場の同僚を入れることからはじめました。その後、おっさんたちの近所づきあいや商店街のつながりをいれていきました。

―――おっさんのデザインに関するディレクションは?

デザイン自体はデザイナーに完全に任せました。「こういうのを描いてください。」というのは殆ど言わないようにしたんです。敢えて言えば「好きなように描いて」とだけ言っておいて、どうしてもNGだったデザインだけカットしていくという方法です。その中で、欧米人の風貌をしたおっさんが上がってきたんです!そこであの髪型にもなっていきました

―――ザビエル!

アダムさんです!ユーザーは「ザビエル!」と言っているようですが。海外からきて、ちょっとドジな感じなひとで、わざわざあの髪型にしたという設定にしました。いまのところオンリーワンキャラクターです。ただし「いまのところ」ですね。このようなキャラクターも含め、現在200種類を超えるおっさんがいます。

―――では、テーマ曲はいつごろ出来たのでしょうか?

アプリ開発とほぼ同時進行です。日頃から、コンシューマーゲームのユーザーと、スマホアプリのユーザーは音楽に求めるモノが少し違うのではないかと考えていて、テレビCMで流れるような曲を望んでいるのではないかと考え、この点についてディレクターと意気投合したんです。そこで様々な曲をあててプレイし、一番しっくりした曲をモチーフにし、作曲をしてもらいました。そんな音楽が流れるような番組的な映像も作れ、更に歌詞も作ってボーカル経験のある社内のスタッフに歌っていただくこともできました。

―――あのような作り方はコンシューマー向けではしないですよね?

初めてアプリですので、このアプリの目的についても考えました。そして、売り上げを気にせずにダウンロード数を伸ばすことから考えました。シリーズ化を考えているので、まずは分母を大きくするということですね。つまり、最初から儲けるタイプのゲームではないということです。当然そうなると広告費も投入することが出来ません。ですが現在は、無料でも広める術は沢山あるので、出来ることからどんどんやっていこうということになったんです。テーマ曲をYouTubeにアップしたのもその一環です。こうしたアプリを2013年4月にリリースしました。開発期間は6ヶ月で、実際のプログラミング期間は4ヶ月弱といったところです。当初はiPhone版のみのリリースで、おっさんも50種類からのスタートでした。

―――リリース直後のユーザーの反応はどのようなものだったのでしょうか?

実は確認していません。でも、みるみるうちにアップストアの順位が上がっていたんです。最初の1ヶ月以内にファミリー部門で1位を取れました。TwittterとFacebookを利用するのに加え、開発スタッフ全員、知人の若い女の子にアプリを紹介し、ダウンロードしてもらいました。でもそれは大阪だけでしか出来ないので、Twitterを中心に拡散していきました。

アプリをするユーザーは「告知しました、でも見に行った場所にまだアプリはありません」ではダメなんです。「アプリの事について知りました。その場にいってダウンロード」が基本です。なので、プロモーションもアプリのリリースとほぼ同時ですね。事前は行いませんでした。初月で30万ダウンロードを目標にしていたのですが、それはクリアしました。更に、その年の12月には100万ダウンロードまでいきました。

―――その時の気持ちは?

うれしかったですね。大台に乗ったという気分です。ただ初月から30万ダウンロードだったのでで、なんとなく100万ダウンロードにはいくのではと思っていました。

―――なぜここまで人気が出たと思いますか?

まず、ゲームがシンプルだったことですね。同時にかなり細かく作りこんでいたことも重要だったと思います。ボタンのタッチ、タッチしたあとの反応、画面の移り変わりの速度や、タマゴを剥いたときの気持ち良さなど、当時これらをちゃんと作られていたアプリはそこまで多くなかったので受け入れられたんだと思います。ここはコンシューマーゲームを開発したノウハウが活かされたと思います。もっと作り込みたい気持ちもありましたが、やりすぎてしまうと、スマホゲームのユーザーにとってはお腹がいっぱいになってしまいます。ですから、僕らがつくっているのはゲームではなくアプリだという意識で取り組みました。

―――プロモーションの中で効果的だったのは?

100万ダウンロード記念の際に、グッズを作って100人のユーザーにプレゼントしたんです。その際、メディアにも扱ってもらえて、ダウンロード数が上がりました。あと、テレビの効果は大きかったですね。先ほど説明したとおり、ダウンロード数も最初は急速にランクアップしていったのですが、それが落ち着き、ダウンロード数が徐々に下がってきたところで「テレビ番組のほうで是非扱いたい」との連絡入り、番組内で取り上げていただきました。その内容が2015年1月23日の「めざましテレビ」、「ココ調」で紹介され、その後一気に2、3万ダウンロードが増えました。

でもその他は特にありませんね。『おったま』本体を盛り上げていくという主旨で、「ちょっとだけよ」バージョンや、「au」バージョン、被写体を「おっさんたまご」に出来る『おったま☆キャメラ』などもリリースしましたがこれらはあくまで本体を盛り上げるという意味でリリースしたんです。

―――『つめこめ☆おっさん』は本格的ですよね?

『つめこめ☆おっさん』(以下、『つめこめ』)に関しては『おっさん』シリーズの第二弾としてリリースしました。開発体制も『おっさん』と同じ体制で臨んでいます。『おったま』が30万ダウンロードを突破し、「おったま」というコンセプトがイケるぞとなったときに出てきたアイデアです。「何かにおっさん、つめこもうよ」と。よくギネスブックの記録更新のために小さい車に人がぎゅうぎゅう詰めに入っているのを見て、「これをおっさんでやりたいよね」ということになり開発が決まりました。おっさんが詰め込まれたらリアクションが面白いだろうねという所からのスタートです。

ただ、企画自体は難航しました。まずは、パズルゲームにしようとしましたが、おっさんそのものではなく、「おっさんたまご」を詰め込もうとしていたので「おっさんに色をつけたり」とか、「おっさんの形を変えないと」といった意見が出て、どれを考えても面白くなかった。そこで最終的に満員電車に詰め込むという発想に至りましたが、その時も顔だけを詰め込むという設定でした。でも顔だけではピンとこないということになり、おっさんそのものを詰め込むという発想に行き着いた所で「やっと面白い」と感じるようになりました。

―――『おっさん』シリーズ第二弾ということリリース後の反応は上々だったわけですね?

それが出だしは良くありませんでした。『おったま』の分母をフル活用して宣伝したんですが、ダウンロード数も伸びませんでした。ゲームとしたら、『おったま』よりも『つめこめ』のほうがゲーム性もあるので何がいけないのかと真剣に考えました。

結局、50万ダウンロードにいったところで、『ズームインサタデー』でゴールデンウィークでの暇つぶし方法として、高校生が『つめこめ』を紹介してくれて、その翌週に20〜30万ダウンロードに増えました。それから1ヶ月としないうちに100万ダウンロードを突破したんです。

結局学んだのは、アプリは単体で勝負だということ。『おったま』を好きだったからといって、『つめこめ』に興味を持つとは限らないのです。この会社のアプリだから、こちらもダウンロードしようという発想にならないということは、自社でも調査をして確認出来ました。結局初動の違いは、『おったま』程、リリース直後のプロモーションに力を入れていなかったからという結論に至りました。続編を展開する際は、その点を注意しなければいけませんね。

―――ユーザー層はどうでしたか?

ユーザーは、女子高校生且つおっさん好きという点では共通していますが、ゲーム性も違うので、ユーザー層も変わってくるようです。

―――富田さんはコンシューマ向けゲームも開発していたとのことですが、ゲームとアプリ開発の違いは何でしょう?

モノの作り方がまったく逆です。考え方自体もいろいろなところが逆です。コンシューマーゲームは、我々が面白いというものをつくり、ユーザーに判断してもらうという作り方だったのですが、アプリの場合は、まずお客さんが何を求めているかを考えそれを作っていく必要があります。

またコンシューマゲームの場合、「このゲームをやるぞ!」という意義込みでゲームをしますが、アプリの場合はやはり「暇つぶし」です。なので、開発の際も如何に気持ちよく暇をぶつしてもらうのかを考えなければなりません。また、アプリは無料なので、「タダでもらえるものを、やってもらわなくてもいいのに、やってもらうにはどうしたらいいか」という発想を常に持たなければなりません。

―――プロモーション上のコツみたいなのはつかめましたか?

プロモーションをする媒体、またはどこに対してプロモーションしていくかが大事だと思います。例えば、『おっさん』シリーズの場合、ゲーム雑誌にプロモーションしてもあまり意味が無いと思います。どちらかと言えば、ティーン誌やモデルなどにプレイしてもらえたらなといった希望はありますが。モデルをやっている人たちも、ティーン誌を読んでいる人も、ゲーム雑誌はまず読みませんから。ただ、将来的にはゲーマーが喜ぶゲームもつくっていきたいと思うのでこちらは、ゲーム業界の雑誌、サイトに宣伝していかなければと思っています。

―――アプリ市場には数多くのインディーズの人たちも参加していますが、彼らも成功できると思われますか?

ターゲットを明確にし、そのターゲットはどんな人たちかを知っていればチャンスはあると思います。

―――『おっさん☆たまご2(仮)』のリリースを間近にしていますが何か教えていただけますか?

今は何も答えられないですね(笑)。そのうち、黙ってられなくなった良太郎さんや玉男さんがTwitterやFacebookで情報を流すと思いますよ!

―――ありがとうございました
《中村彰憲》

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