【GDC2011】Learn、Network、Inspire・・・スカラーシップ学生のGDC体験記(前編) | GameBusiness.jp

【GDC2011】Learn、Network、Inspire・・・スカラーシップ学生のGDC体験記(前編)

スカラーシップでGDCにやってきた男がいる、と噂を聞いてさっそくTwitterでコンタクト。サンフランシスコで初対面だったのですが、厚かましくもスカラーシップの体験記をお願いしました。少し時間が経ちましたが、日本人での参加は殆どないというGDCのスカラーシップに

その他 その他
スカラーシップでGDCにやってきた男がいる、と噂を聞いてさっそくTwitterでコンタクト。サンフランシスコで初対面だったのですが、厚かましくもスカラーシップの体験記をお願いしました。少し時間が経ちましたが、日本人での参加は殆どないというGDCのスカラーシップについて貴重な話になりますのでここで紹介させていただきます。

昨年、ある方にこんな事を言われました。

「サンフランシスコでGDCというのがあるから、来るといいよ」

札幌から東京ゲームショウに出てくるのでさえ学生には負担大きいのに、十数万の渡航費をかけてサンフランシスコへ? しかも、GDCのチケットは下手したら10万以上!?その時は、まさか自分が行くことになるなんて、夢にも思っていませんでした。

しかし、昨年末にTwitterから情報が。

「IGDAが、GDCのScholarship(奨学金)を出しています。アジア圏からの応募は穴ですよ!」

ということで応募したら選ばれたので、GDCで自分の人生最高の一週間を体験してきました。

■GDC奨学金について

このScholarshipは、ただチケットがもらえるだけではありません。これを勝ちとった世界で最も熱意ある学生25人とつながり、彼らと現地スタジオのツアーや各社のブースに招かれ、そしてなんと一人ずつにゲーム業界からメンター(師匠)が付いて、その人と連絡をとりあって、キャリアの相談やサポートを受けることができます。



サイトも英語だし申し込みをするのも英語、ということで日本からの応募はそもそも少なかったと思いますが、応募は簡単です。

・ゲーム製作関連で、どのような活動をしてきたか
・GDCで何を学びたいか
・開発者同士がこうして情報共有することはなぜ大切か

といった質問に、熱意を持って答えましょう。面接はないので、この時点では英語はGoogle先生に頼りながらでもなんとかなります。(「ゲーム以外の分野でボランティア活動をしていますか?」という問いがありましたが、僕は「日本では学生がボランティアする文化はない」と書いて通りましたので安心してください)

日本からは過去10年間で6人が選ばれています。その人達の感想もPast Student Reportsの所から見ることができますが、こちらも英語なので、中々この体験の素晴らしさが日本には伝わっていませんね。

そこで!今回実際に体験してきた日本人学生の体験談を、日本語でたっぷりとお伝えしようと思います。過去に奨学金を取った人は次から申し込むことができないので、僕の席はもう空きました。日本から新しい学生が飛び出してきてくれることを願い、記事を書かせていただきます。
----
■不安が膨らむGDC前

奨学金を勝ちとってからも、不安ばかりが募りました。果たして英語で会話ができるのか?英語のセッションを聞いて理解できるのか?しかし、そんな不安はすぐに吹き飛びます。正直に言うと、英語なんて半分も理解できてなくてもいいんです。

英語は、知らない会話(受験英語もそうですね)を聞いていると背景がわからないので聞き取るのが非常に難しいですが、自分から質問してしまえば、会話の前提をすべて把握しているので、相手の言っていることを推測することができます。自分の質問以外の英会話は、聞けなくて上等、何か分かればラッキーだと思って大丈夫です。

■GDCの目的はLearn、Network、Inspire(学ぶ、つながる、触発される)

セッションを聞いて学ぶというのも一つの大きな目的ですが、プロ向けの情報なので、学生がそのまま役立てるのは難しいかも知れません。しかし、GDCに来ている人たちとつながる、ということもまた大きな目的の一つです。

講演者、知り合いと話している知らない人、隣りに座った人、誰でも話しかけましょう。Helloと自分の名前を言えれば大丈夫です。できれば名刺を用意していくといいですね(最低200枚用意しろと言われましたが実際150枚くらい使いました)。そして特に、自分がどんな技術に特化したいか、どんなゲームを作りたいか、ということを明確にしておくと話がしやすいです。プログラマも、「何プログラマなんだ?」と聞かれるので、何かに興味を持って、同じ分野の人とつながれると本当に盛り上がって楽しいです。自分は「音楽プログラマだ」と言って、「そんな仕事はない!」と言われていました。

(つづく)

■著者紹介

岩本 翔
札幌ゲーム製作者コミュニティ”Kawaz”代表 / Twitter:@geekdrums
《岩本翔》

この記事の感想は?

  • いいね
  • 大好き
  • 驚いた
  • つまらない
  • かなしい
【注目の記事】[PR]

関連ニュース

特集

人気ニュースランキングや特集をお届け…メルマガ会員はこちら