【GDC2010】Biowareが語る超大作RPGをローカライズする手法 | GameBusiness.jp

【GDC2010】Biowareが語る超大作RPGをローカライズする手法

ゲーム開発費の留まることのない増大に伴うリスクを、海外市場進出することで分散しようと、他国の文化・言語に合わせるローカリゼーションが注目を集めています。昨年からGDCに加わった分科会の「ローカリゼーション・サミット」は、大作RPG開発で定評のあるバイオウェ

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ゲーム開発費の留まることのない増大に伴うリスクを、海外市場進出することで分散しようと、他国の文化・言語に合わせるローカリゼーションが注目を集めています。昨年からGDCに加わった分科会の「ローカリゼーション・サミット」は、大作RPG開発で定評のあるバイオウェ
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ゲーム開発費の留まることのない増大に伴うリスクを、海外市場進出することで分散しようと、他国の文化・言語に合わせるローカリゼーションが注目を集めています。昨年からGDCに加わった分科会の「ローカリゼーション・サミット」は、大作RPG開発で定評のあるバイオウェアによる講演「Localizing Large RPGs」で幕を開けました。

壇上に上がったのは『Mass Effect』担当ローカライゼーション・プロジェクトマネージャー、ライヤン・ウォーデン氏と、ローカライゼーション・ツール・リードプログラマーのクリス・クリストウ氏です。二人は、このように多額な予算が投じられ、大規模なスケールを持つタイトルを5〜10カ国語以上でリリースする上で、同社がどのようにしてローカライズ・プロセスを進めているか、そのシステムを紹介しました。

ライヤン・ウォーデン氏(左)と、クリス・クリストゥ氏(右)バイオウェアは大作RPGが特徴シリーズの翻訳数の変化


バイオウェアタイトルの特徴は、ゲーム内に大量の選択肢が登場し、プレイヤーの選択でシナリオが何通りにも分岐することですが、このためゲーム内容が非常に奥深く、容量も大きくなります。ウォーデン氏は一作目の『Mass Effect』では、語数が30万語(英語)、去年米国で発売された続編の『Mass Effect 2』は45万語にも及び、合計572体のキャラクターが登場したこと。さらにローカライズ版の翻訳数を見ると、『2」では270万語が翻訳され、ボイスデータは14万行にも及び、合計350人以上の声優によって、300日以上にわたって収録されたと語りました。
 
RPG制作歴が長いバイオウェアでは、これらのデータを効率的に翻訳するために、標準的なシステムが構築されています。ローカライズ作業の流れは、原文データがまず翻訳者に転送され、翻訳文が完成次第バイオウェアに戻され、台本が作成されます。この段階では仕様の変更や修正などによって、翻訳文が会社と翻訳者の間で何回も行き来することになります。台本が完成するとボイス収録が行われ、テキストと共にゲームに組み込まれます。その後デバックが終われば、いよいよ発売となります。

ローカライズの流れローカライズ手順のサイクル
ローカライズのパイプライン修正作業のパイプライン

 
ローカライズ作業で必要とされるのは一貫性と品質の担保ですが、これを保証するために、バイオウェアでは標準化された4種類のツールが用いられています。

「発音ガイド」は、ボイス収録時に声優に対してキャラクターや固有名詞、造語などの正しい発音を指示するものです。「IPグロッサリー」は翻訳者に対して、タイトルの世界観を細部まで説明するもので、映画やテレビ業界で長年使用されてきたものと同様のものです。翻訳者のためにQ&Aドキュメントも提供されており、翻訳者やプロジェクト・マネージャーから質問があれば本社に送られ、できる限り早急に回答が送られるように常時更新されています。最後に「キャラクター・バイブル」では、登場人物の背景や動機などが、詳細に説明されており、英語版開発のサポート以外に、ローカライズ版での声優や翻訳者の助けにもなります。

世界同時発売、あるいは英語版より数ヶ月の遅れで発売できるように、ゲーム開発とローカライズは同時進行していきます。しかし言語が多くなる分、正確なスケジュールを立てるのが困難になるとウォーデン氏は語りました。この問題に対応するために、英語版のボイス収録を基準にする事で変更を最小限に抑えており、英語版とローカライズ版でコンテンツがほとんど一致すると続けました。

しかし、これまで、元となる英語版のコンテンツが、ゲーム開発の段階で何度も変更されることがあったため、現在では変更の種類、または訂正の必要性によって、ローカライズ版の変更度合いが決められています。修正は「メジャー」と「マイナー」に分けられ、納品期限を考慮して判断されます。マイナーな修正はスケジュールの都合で直されない場合もありますが、キャラクターや物語自体に影響を与えるものであれば、すぐに修正されます。

このようにして内容が固まったコンテンツは「ロックダウン」され、続編やダウンロード・コンテンツ(DLC)でも使用されます。なおDLCの場合は、配信日は後日でも、開発はゲーム本編と同時進行の場合が多いので、固有名詞の統一は特に重要となります。

キャラクター・バイブル会話構造の内製ツール会話の文脈で修正できる

 
これだけの容量をローカライズすれば、品質保証のテスティングを行うことが難しくなりそうですが、バイオウェアでは的確なルールに基づいて行われています。一つのテキストはアイテム、説明文、台詞など、そこに含まれる内容によって個別に分けられ、別々に翻訳文の正確さが確認されます。個々のテキストはバイオウェア内製のツールを使用することで前後関係も確認できるため、気になる箇所があっても、文脈から修正の必要性が見極められます。さらに、キャラクターやそのシーンの情報、および各種のメタ・データがデータベースに蓄積されており、翻訳者やチェッカーがいつでも参照することができます。これによって翻訳文としては正しくても、キャラクターの性別や口調が考慮されていないなどのミスが極力、発生しないようにしているのです。

二人は今では、こうしたローカライズ・プロセスが、タイトルは異なっても、同じ手順で進められていると語ります。セガとのコラボレーションで開発されたDS版の『ソニッククロニクル 闇次元からの侵略者」ではテキスト数が9万語、『Mass Effect 2」では45万語、そして最新作の『Dragon Age: Origins」では100万語にも及びましたが、これらが各国語版を含めて発売されたのも、こうしたプロセスが確立されていたからこそ。そこには長年の経験や、さまざまな失敗と教訓が生かされているのでしょう。

タイトルは違ってもプロセスは変わらない
《オーラ・カイ》

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