【GDC2010】大ヒットを連発する大手デベロッパーが語るプロデュースのノウハウ | GameBusiness.jp

【GDC2010】大ヒットを連発する大手デベロッパーが語るプロデュースのノウハウ

BungieやNaughty Dogなど、次々と大作を開発するデベロッパーのノウハウを借りようと数多くのプロフェッショナルがGDCを訪れます。講演の中でも、アーティストからビジネス・マネージャーまで、多様な背景の参加者が集結したセッションが「プロデューサー・サミット」で

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BungieやNaughty Dogなど、次々と大作を開発するデベロッパーのノウハウを借りようと数多くのプロフェッショナルがGDCを訪れます。講演の中でも、アーティストからビジネス・マネージャーまで、多様な背景の参加者が集結したセッションが「プロデューサー・サミット」で
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BungieやNaughty Dogなど、次々と大作を開発するデベロッパーのノウハウを借りようと数多くのプロフェッショナルがGDCを訪れます。講演の中でも、アーティストからビジネス・マネージャーまで、多様な背景の参加者が集結したセッションが「プロデューサー・サミット」です。「楽しく、なおかつ売れる」タイトルを作り出すための指導法が講演のトピック。内容は人によって大きく異なるようです。

「プロデューサー・サミット」で欧米特有の開発スタイルとして特に顕著だったのが、各社員がそれぞれの開発部門での担当作業をこなす以上に、タイトルの完成への責任の一端を担うこと、そして高効率に開発を進行させることがいかに重要視されていることでした。

■Monolith Productionsの場合

Monolith Productionsでは開発チームメンバーは性格・能力・実績などによって分けられます。それは、「それぞれの特性を活かす仕事に就かせることが開発進行速度そして品質を決定するから」とゲーム開発責任者のマット・アレン氏は言います。社員が当てはまるカテゴリーを把握すればベテランを新入社員とペアを組むなど、新鮮なアイディアと実績から思いも寄らなかった工夫が生まれると同時に、新社員を養成できることが可能になることがポイントだと語りました。

また、部門ごとのチーム分けもこの指針に沿って行われます。まず、開発分野ごとにチームが結成され、次にプログラミングやアニメーションなどそれぞれの部門から優秀なチームメンバーが抽出されます(もちろん、やる気を示すボランティアでの参加も大歓迎とのこと)。この第二段階のグループは「ストライク・チーム」と呼ばれ、部門専門の問題の解決や、業務そのものを管理に当たります。さらに、ゲーム性自体に関わる問題要素などは開発チームを代表する少数メンバーから編成された「集合ストライク・チーム」へ移され、開発の展開に応じたソリューションを検討します。

各チームはそれぞれがプロデューサーに報告します。それぞれが開発の進行度や問題などが直接確認することができるため、時間を品質改善や問題解決などに回せます。制作、自己管理、そして修正まで、小さなチームに重要な責任を与えることによって各人が開発の一片を担い、タイトルの品質に自分が直接関わっているという実感を与え、自発的な研鑽を促すという意味でこのチーム編成制度が導入されました。

■マイクロソフトの場合

マイクロソフトのプログラム計画総管理者のピート・アイゼンシー氏は同様にチームメンバーに責任を持たせるための工夫を説明しましたが、そのアプローチで品質管理はまったく異なる手法でした。

ビルドやアニメーションを壊してしまったプログラマーやアニメーターなど、社員が大失敗を犯した場合、なんと次の朝には台車に乗せた便器が社員の机の横に置かれるのです。もちろん、その理由はビルドが「糞」だったことを身に染みさせるためだそうで、その問題を直さない限り便器が残ったまま。ミスを犯した社員の仕事への熱意はそれだけ高くなるでしょう。

また、Monolith Productionsも同様の取り組みを行っているそうですが、、週初めに社員全員が集合し、手がけているタイトルをそれぞれの部門の担当範囲毎にプレイするそうです。スケジュールより遅れていたり、バグがまだ多ければ、その部門は大変恥ずかしい経験をします。「次の週末には、そのチームは絶対にバグを直していると私は断定する」、そうアイゼンシー氏は語りました。

もちろん、このやり方は少し変わっていると認め、このような社風を築くことが非常に困難だと彼は続けました。以前に、社員が面白半分にすこし下品なポスターを職場に貼った際に、ある重役がポスターに反感を持ち、そのような内容を社内では禁止する社内ルールを作りました。ささいなことでしたが、職場の雰囲気が変わり、4ヶ月後には数名の社員が他社へ移ってしまいました。アイゼンシー氏は、プロデューサーの仕事は専門的な作業より社員の潜在能力を引き出し、開発の成果へ繋ぐ「神経伝達物」のような存在であると述べ、「専門的な知識より人間関係で起こる摩擦をなくすことが出来るほうが良いプロデューサーになれるかもしれない」との意見を語りました。

■Naughty Dogの場合

開発において、欧米ゲーム開発に共通したこの「自由性と責任」を実行する形は以上の通り様々ですが、この概念を徹底的に追求したデベロッパーはNaughty Dogでした。「他社にケチをつける気はありませんが、実はNaughty Dogにはプロデューサーはいません」、とのコメントで始まったNaughty Dogのリード・ゲームデザイナーであるリチャード・レマルカンド氏の講演。合計150社員の会社の重役からは信じられないような発言でした。プレイステーションシリーズの長年に渡って大ヒットの新IPを生み出し続けきた同社―その一つの理由はNaughty Dogのいくつかのポリシーに宿るものでした。

まず、重役から秘書まで、誰に対しても発言する権利を全社員に与えることで、会社では警戒心や遠慮する気持ちが入らずに活発なアイデアの交流が可能になります。また、パーティションなどを職場では使わず、孤立した仕事専用スペースを避けたレイアウトがあることも秘訣の一つです。開発の各専門分野がそれぞれ混合して作業を進めるため、この環境の中で自然とゲームが改善されるとレマルカンド氏が語りました。「かっこいいエフェクトを作成している他の社員の姿を見れば、興味が湧いて互いに話し始めれば、そこから客観的な意見、もしかすれば改善案が得られるかも知れない」。

この「発言の自由」とオープンな環境を土台にして、Naughty Dogは斬新な開発主義を開拓しました。「オンザフライ開発」とは最後までスケジュールを埋めずに、余裕を残しつつ開発を進めることをいいます。「ある変更で迫力が増すことが分かれば、すぐにゲームに入れられように最後まで改善できる余地を残します」。このやり方が無ければ、『Uncharted 2』の迫力あるセット・シーンを創ることはできなかっただろう、と彼は続けました。驚くことに、この開発主義でNaughty Dog は一度も開発納期をミスしたことがないそうです。

終始満席だったプロデューサー・サミットでは、どのスピーカーも前注意として自分たちの方針をそのまま採用することが出来ない事情が他社にあるだろうと断りました。しかし、コミュニケーションの支援や、モチベーションを高めること、そしてより素晴らしいアイディアを生み出す試みはゲーム業界共通しているため、どのアイディアも何かの形で役に立つのではないでしょうか。
《オーラ・カイ》

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