名越スタジオ“すでに存在しない”と噂も、登記簿上は会社存続。しかし取締役は名越稔洋氏ではない1人のみで同氏は再任していない | GameBusiness.jp

名越スタジオ“すでに存在しない”と噂も、登記簿上は会社存続。しかし取締役は名越稔洋氏ではない1人のみで同氏は再任していない

名越氏や、プロデューサー・取締役を務めていた佐藤大輔氏らが再び就任した記録は、記事執筆時点ではありません。

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VGC編集長が再生時間45分55秒あたりから名越スタジオに言及するポッドキャスト

海外メディアVGC(Video Games Chronicle)の編集長・Andy Robinson氏は、同メディアのポッドキャスト「VGC Podcast 190」で、名越稔洋氏が率いる「名越スタジオはすでに無くなった」との見方を示しました。

一方、これを受けてGame*Sparkが会社の登記簿を確認したところ、登記簿上はスタジオが存在。また、会社所在地のビルの現地でも「名越スタジオ」の名前が確認できました。

VGC編集長「名越スタジオはもう無くなったと言って間違いない」

Robinson氏は番組の45分55秒あたりから名越スタジオに言及。「公式にはまだ発表されていないものの、名越稔洋氏の『名越スタジオ』は消滅・閉鎖された("that's gone")」と述べました。

さらに「最近では名越氏自身が他のスタジオに応募・打診しているという噂すら耳にしている。だから名越スタジオはもう無くなったと言って間違いないだろう。非常に残念なことだ」とも語っています。

画像はポッドキャスト「VGC Podcast 190」より

ただし、Robinson氏自身も認めているとおり、名越スタジオの閉鎖は公式に発表されていません。名越氏が他スタジオに打診しているという話も、あくまで噂として紹介されたものです。

なお同氏は「名越スタジオを訪問したことがある」と、2026年6月に自身のXにて明かしていました。

名越スタジオの作品として2025年末に発表された『GANG OF DRAGON』

登記簿上は会社存続、ただし役員体制は変化

Game*Sparkでは、株式会社名越スタジオの登記簿(全部事項)を2026年5月20日時点と10月5日時点の2回にわたって取得しました。

10月5日時点でも会社は登記簿上存続しており、解散の登記もされていません。商号や目的、資本金なども変わっていない一方、役員の顔ぶれと会社の機関設計は変わっているようです。

実際に会社所在地のビルを訪問したところ、「名越スタジオ」の名前が確認できました

「退任」自体は任期の区切り

10月5日時点の登記簿によると、名越氏を含む取締役は2026年3月31日付でそろって退任しています。ただし、これだけで名越氏がスタジオを離れたとは言えません。

株式会社の取締役には任期があり、任期が切れると、同じ人が続投する場合でも改めて選任の手続きと登記が必要です。名越スタジオでも2023年3月31日に取締役がそろって退任し、2024年3月25日付で名越氏を含む同じ顔ぶれが改めて就任していました。

『GANG OF DRAGON』

今回の退任も、こうした任期の区切りにあたるとみられます。登記上の記載が、自ら職を辞する「辞任」ではなく「退任」となっているのもそのためでしょう。

前回と違い、取締役は1人のみ―名越氏の名前はなし

前回は、2023年3月31日の退任から2024年3月25日まで新たな就任の記録はなく、最終的に名越氏を含む6人がそろって改めて就任しました。

今回は退任から2か月後の5月31日付で、2025年9月に取締役に加わっていた森永実氏が改めて取締役に就任し、代表取締役も兼ねています。なお、同一人物かどうかは不明ですが、2020年10月にNetEaseと資本業務提携を結んだアニメ制作会社サテライトの会社概要にも、同名の人物が非常勤取締役として記載されています。

5階に名越スタジオがあるものの、人の気配は感じられず

一方、今のところ名越氏や、プロデューサー・取締役を務めていた佐藤大輔氏らが再び就任した記録はありません。

同じ5月31日付で監査役も退任し、取締役会と監査役を置く旨の定めも廃止されました。取締役会を置かない会社であれば取締役は1人でもよく、10月5日時点の登記簿で在任している取締役は森永実氏1人のみです。名越氏の名を冠したスタジオでありながら、現在の役員に名越氏は含まれていません。

『GANG OF DRAGON』

これらの変更が登記されたのは6月18日と記載されています。そのため、5月20日時点の登記簿では、名越氏はまだ代表取締役として記載されていました。

これまでの経緯

名越スタジオは、『龍が如く』シリーズで知られる名越氏が率いてきたスタジオです。2022年1月にNetEase Gamesの100%出資によるゲーム開発会社として公式サイトも開設し、コンソール中心にワールドワイド向けのハイエンドタイトルを開発するとしていました。



2025年12月のThe Game Awardsでは、マ・ドンソクさんが主演する新作アクションアドベンチャー『GANG OF DRAGON』を発表しています。

しかし2026年3月にNetEaseによる資金提供の打ち切りをBloombergが報じると、4月には公式YouTubeチャンネルが削除され(のちに復旧)、5月にはスタジオの公式サイトがアクセス不可になっていることが明らかになりました。





6月には、佐藤氏のXプロフィールが「元名越スタジオ」という内容に変わっていることや、「週刊ファミ通」の企画で名越氏の肩書きが「名越スタジオ」ではなく「ゲームクリエイター」とされていることが話題になっています。



さらにGame*Sparkが6月にスタッフ陣のLinkedInを調査したところ、2026年5月末で名越スタジオを離れたメンバーが複数人いることもわかりました。

今回、確認した登記簿で取締役会が廃止された5月31日は、これらのスタッフが退職した時期とも重なります。




名越スタジオの会社自体は登記簿上残っており、記事執筆時点で『GANG OF DRAGON』のSteamストアページも閲覧可能。一方で、スタジオを率いてきた名越氏は登記簿上の経営陣から外れたようで、5月末にはスタッフの退職も確認されており、公式サイトは閲覧不能です。

なお、Game*Sparkは今回のポッドキャストでの発言を受けて、名越スタジオにメールで問い合わせました。メール自体は届いているものの、記事執筆時点で返答はありません。スタジオやNetEaseからの正式なアナウンスが待たれます。


《編集部@Game*Spark》

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