
韓国の半導体大手SKハイニックスでCEOを務めるクァク・ノジョン氏は8月27日、現在の半導体メモリの供給不足が2030年末まで続くとの見通しを示したと、ロイターなどが報じています。
業界大手各社が供給難の長期化を予測
SKハイニックスは8月27日、アメリカ・インディアナ州にて、広帯域メモリ(HBM)の次世代製品「HBM4E」を扱う施設の起工式を実施しました。
クァク氏は起工式後の記者会見で、メモリ市場が供給過剰に転じる兆候は現時点で見られないとし、現在の供給不足は2030年末まで続くと言及。また、市場におけるAI需要が落ち着いたとしても、急激な需要減ではなく緩やかな鈍化に留まるとの見方を示しています。
今回の発言に先立ち、クァク氏は7月にも、メモリ業界は2027年に過去最悪の供給不足へ陥り、2030年以降も顧客の需要が同社の供給能力を上回るとの予測を明らかにしていました。
メモリ大手3社のうちサムスン電子も、2027年は供給不足が深刻化して2028年まで解消しないとの見方を示し、マイクロン・テクノロジーも少なくとも2027年まで不足が続くと予測しており、短期間での改善は見込みにくいという点で、大手3社の見解がほぼ一致しています。
こうした状況のなか、2026年にマイクロソフト、ソニー、任天堂の主要3社はゲーム機本体を値上げ。そのうち、マイクロソフトでは8月1日から日本国内におけるXBOX Series各モデルの価格をそれぞれ3万円値上げしています。
また、XBOXのCEOアーシャ・シャルマ氏は、次世代機「Project Helix」について、メモリやストレージの使い方、採用部品、1台あたりの価格などを検討する必要があるとの見解を示しました。
宮城県が工場候補に
生産能力の拡大を進めるSKハイニックスを巡っては8月21日、宮城県にメモリ工場を建設し、数十兆ウォンを投じる可能性があると韓国紙ハンギョレが報じました。実現すれば、韓国の半導体メーカーが日本国内に生産拠点を構築するうえで、初の大規模投資になるとのことです。
一方、SKハイニックスは報道に対し、まだ何も決定していないとしたうえで、「必要なインフラが整っている場所であれば、どこでも候補になり得る」と回答(ロイターより)。宮城県の村井嘉浩知事も、半導体関連企業に働きかけてきたことは認めつつ、今回の件について県として把握している情報はないとしています。
また、8月31日には仙台市で日韓商工会議所首脳会議が開幕。韓国側からは、SKハイニックスを傘下とするSKグループのチェ・テウォン会長も出席しており、宮城県への工場建設を巡る動向にも注目が集まっています。












