日本一ソフトウェアは2026年8月28日(金)、2027年3月期(令和9年3月期)の連結業績予想を上方修正し、通期の営業利益を5月15日公表の前回予想(2億9,600万)から7億1,500万円(従来予想比141.4%増)へ引き上げると発表しました。これを受け、週明け31日の東京株式市場では同社株が急反発。一時ストップ高となる1,532円まで上昇し、年初来高値を更新しました。新規IPのヒットによる業績改善を株式市場も好感した格好です。
東証スタンダード市場に上場する同社は、『魔界戦記ディスガイア』シリーズや『夜廻』シリーズで知られています。前期(2026年3月期)は赤字でしたが、5月15日公表の前回予想で黒字転換を見込んでおり、今回の修正で黒字幅がさらに拡大する見通しです。
修正の主因は、7月30日に発売した生活シミュレーション『ほの暮しの庭』の国内市場での好調です。
上方修正の内容
8月28日付の通期連結の予想は以下のとおりです。
売上高: 前回予想: 47億8,400万円 / 今回修正: 54億1,100万円 / 増減率: +13.1%
営業利益: 前回予想: 2億9,600万円 / 今回修正: 7億1,500万円 / 増減率: +141.4%
経常利益: 前回予想: 4億4,900万円 / 今回修正: 9億600万円 / 増減率: +101.7%
親会社株主に帰属する当期純利益: 前回予想: 3億3,100万円 / 今回修正: 7億1,800万円 / 増減率: +116.8%
1株当たり当期純利益: 前回予想: 65円53銭 / 今回修正: 142円05銭
第2四半期累計(上期)も同様に引き上げており、売上高は27億8,900万円から33億7,400万円(増減率21.0%増)、営業利益は1億9,300万円から7億2,900万円(同276.1%増)、経常利益は2億7,400万円から8億4,800万円(同209.1%増)へ修正しています。個別業績も通期で売上高14億6,500万円→20億7,300万円(同41.5%増)、経常利益2億6,800万円→7億3,500万円(同174.1%増)に上方修正しました。
前期(2026年3月期)の連結実績は、売上高36億600万円、営業損失4億900万円、経常損失5,500万円、親会社株主に帰属する当期純損失2億5,500万円でした。個別業績でも赤字を計上しており、連結・個別ともに厳しい結果となっていました。当サイトの過去記事でも報じたとおり、売上高は前年比31.9%減となり、2期連続の営業赤字でした。
『ほの暮しの庭』の好調が業績回復を牽引

業績予想修正の理由について同社は、国内市場で『ほの暮しの庭』が発売開始から堅調に推移したことにより、売上高・各利益とも前回予想を上回る見込みだと説明しています。
『ほの暮しの庭』は、『夜廻』シリーズのスタッフが手掛ける生活シミュレーションゲームです。山あいの小さな村を舞台に、農作や畜産、釣り、狩りといった田舎暮らしを楽しめる一方、夜には不穏な気配が漂う作品で、2025年7月のNintendo Directで初公開されて以降、新規IPながら高い注目を集めていました。
国内累計販売本数は、7月30日の発売から4日後の8月3日に10万本(パッケージ版出荷本数とダウンロード版販売本数の合計)を突破。8月10日には15万本(パッケージ版受注本数とダウンロード版販売本数の合計)超えを記録しており、同社は一部店舗で品切れが発生しているとして供給の準備を進めています。

今後の見通し
同社は5月15日の前期決算発表時に、2027年3月期は売上高32.6%増・営業利益2億9,600万円の黒字転換を予想していましたが、今回の修正で営業利益は約7.2億円と従来予想の約2.4倍の水準に拡大します。新規IPの国内ヒットが業績回復を大きく押し上げる格好です。
また、今回の上方修正に対して株式市場も大きく反応しました。8月31日の同社株は一時ストップ高の1,532円まで買われ、年初来高値を更新。28日の終値1,232円に対し、ストップ高水準では300円高となります。業績回復だけでなく、新規IPが短期間で収益に寄与した点への期待も高まったとみられます。






