NVIDIAの新技術で、古いゲームの「演出」が変わる。ストラテジーに「AI参謀」がつく。“綺麗になる・FPS上がる”以外の注目ポイント | GameBusiness.jp

NVIDIAの新技術で、古いゲームの「演出」が変わる。ストラテジーに「AI参謀」がつく。“綺麗になる・FPS上がる”以外の注目ポイント

ゲーム体験に直結するNVIDIAの新技術。

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NVIDIAの新技術で、古いゲームの「演出」が変わる。ストラテジーに「AI参謀」がつく。“綺麗になる・FPS上がる”以外の注目ポイント
  • NVIDIAの新技術で、古いゲームの「演出」が変わる。ストラテジーに「AI参謀」がつく。“綺麗になる・FPS上がる”以外の注目ポイント
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NVIDIAは、テクノロジー見本市「CES 2026」にて、新技術を発表しました。DLSS 4.5による解像度・パフォーマンス向上は別記事をご覧いただくとして、本記事では「RTX Remix Logic」および「オンデバイスAI」についてご紹介します。

リマスターだけでなく、表現さえ変える

PCゲーム向けのMod制作・リマスター支援プラットフォームであるRTX Remixは、これまで古いPCゲームの「見た目だけ」を美しくするというリマスター技術でした。ゲーム会社がリマスター版を出さずとも、有志のModとして美しい表現で楽しめるというものでした。

RTX Remixをつかって制作された『Half-Life 2 RTX』

これまではマテリアルの置き換えやライティングの刷新、パストレーシング対応など、主に「見た目を作り替える」役割を担ってきましたが、今回発表されたRTX Remix Logicは、その一段先に踏み込んだ技術となっています。

「RTX Remix Logic」とは、ゲーム内で発生したイベントに応じて、グラフィック表現をリアルタイムに変化させる仕組みです。ソースコードやルール・挙動を改変せずとも、以下のような演出を追加してくれるのです。

  • ドアが開いた瞬間に霧が立ち込め、照明が変化する

  • 敵が近づくと色収差やビネット効果が強まり、緊張感を演出する

  • 特定のイベント発生時に空の色が変わり、粒子やフラッシュが発生する

これらはすべて、事前に定義したロジックに基づいて自動的に発動します。RTX Remix Logicでは、30以上のゲームイベントと900以上のグラフィック設定を組み合わせることで、こうした演出を構築できるとされています。

これは単に「グラフィックがきれいになる」という話ではありません。RTX Remix Logicがもたらすのは、同じゲームであっても、体験の質そのものが変わる可能性です。

たとえばホラーゲームであれば、敵の接近を視覚的な違和感で察知したり、何も起きていない状況でも“不穏さ”を感じさせたりといった演出が可能になります。しかもこれらは、ゲーム側を改変することなく実現できる点が特徴です。

RTX Remix LogicはMod文化をどう変えるのか

RTX Remix Logicは、Modの役割を「拡張」から「再演出」へと押し広げる技術と言えます。新しい敵を追加しなくても恐怖感を高めることができ、新しいシナリオを書かなくても雰囲気を一変させることが可能です。公式のリマスターはそれが「決定版」となりがちですが、これで作られたModは制作者ごとに色が異なるというわけです。

クラウドから脱却したAI×ゲーミング

RTX Remixの流れの先には、オンデバイスAIを活用したAI NPCやAIチームメイトの構想も示されています。NPCが状況を理解し、言葉を発し、行動を判断するという処理をクラウドではなく、GPU上で完結させるというのがNVIDIAの描く方向性です。

資料で挙げられている要素は以下の通りです。

  • 音声認識(ASR)

  • 音声合成(TTS)

  • 小規模言語モデル(SLM)

  • ゲーム状態の理解

これらを組み合わせることで、プレイヤーの発言を理解し、ゲーム内状況と照らし合わせ、自然な返答や行動を返すといったAIが成立します。

最大の特徴は、これらの処理をすべてGPU上で行う(オンデバイス)という点です。クラウド通信による遅延や、常時のインターネット接続、セーブデータ・状況の外部送信などが行われず、PC上だけで完結します。自由度や即応性を崩さず、AIを組み込んだゲーミング体験が味わえるのです。

その一例として、ストラテジーゲーム『Total War: PHARAOH』のAIアドバイザー(NVIDIA ACE)での例を示しました。ゲーム内に存在する1,200以上の相互接続されたデータテーブルを参照し、ユニット性能・経済・外交・マップ状況といった膨大な情報を理解し、リアルタイムで助言してくれます。

『Total War: PHARAOH』

一方で、自動操作や勝手な進行、プレイヤーの判断を奪うようなことはせず、今起きていることと次なる選択肢を示して遊びやすくしてくれます。軍師であるプレイヤーの「参謀」のような役割を果たしてくれるというわけです。


“映像のきれいさ”だけでなく、実際に遊ぶものにまで及んでいるNVIDIAのAI技術への挑戦にワクワクさせられる発表でした。

RTX Remix Logicは2026年1月中、『Total War: PHARAOH』のAIアドバイザーは2026年中にプレイテストが実施予定です。他の技術の提供時期は不明です。


《みお@Game*Spark》

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