幻の2014年版『Dead Island 2』はシリーズを殺す結果になったはずだ―開発スタジオ変更の背景を元Deep Silverメンバーが明かす | GameBusiness.jp

幻の2014年版『Dead Island 2』はシリーズを殺す結果になったはずだ―開発スタジオ変更の背景を元Deep Silverメンバーが明かす

発表からおよそ9年後に発売された作品です。

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幻の2014年版『Dead Island 2』はシリーズを殺す結果になったはずだ―開発スタジオ変更の背景を元Deep Silverメンバーが明かす
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海外メディアGamesIndustry.bizは、元Deep SilverのMartin Wein氏が『Dead Island 2』の開発について語った内容を伝えています。

開発スタジオ変更騒ぎがあった『Dead Island 2』の裏側が明らかに

イギリスで開催されたDevelop:Brightonで講演を行ったのは、現在はGameFlex Consultantsでゲーム業界コンサルティングなどを行うMartin Wein氏。『Dead Island 2』が発表された2014年当時、Deep Silverでコミュニケーション部門責任者として勤務していました。クリエイティブチームと共に発表トレイラーを制作し、その出来栄えに自信を持っていたといいます。

しかし、約3~4週間後、当時の開発スタジオYager Developmentでの作業が一つの節目を迎えたタイミングで、その出来栄えが酷いものであることを知ることに。そこでクローズドなプレイテストを実施し、多数のフィードバックを収集。開発スタジオと協議を進め、「我々に任せてほしい」との返答を得ていたとのことです。

ところが2、3か月に再び節目を迎えたタイミングでも、ゲームの状態は全く同じまま。「面白くなく、没入感もない。初代『Dead Island』とは別物に感じられる」とのフィードバックが相次ぎ、プレイヤーの期待とゲーム開発の方向性に明確なズレが存在していると判明しました。Wein氏自身はその後の協議の場にはいなかったものの、開発スタジオがフィードバックに従うよりも自分たちのビジョンを追求することを望んだため、袂を分かつことになったと伝え聞いていると話しました。

その後Sumo Digitalを経て、2019年に開発を引き継いだDambuster Studiosが本作を完成させ、2023年4月へと発売に漕ぎつけます。その際Dambuster Studiosでは、キャラクターや象徴的なロケーションを除き、ほぼ全てを0から作り直すことになったとしています。



当時のDeep Silver史上最大のローンチを記録するなど、紆余曲折を経たものの一定の成果をあげることに成功した本作。Wein氏は、2014年時点の開発方針のまま本作を発売していれば、ある程度の売上は出てもシリーズを殺す結果になっていただろうと振り返り、Deep Silverの判断は正しかったと思うと話しました。

Wein氏は、それぞれ別のビジョンを持つ開発チーム、マーケティングチーム、経営陣が、同じビジョンの元で連携し続けることが重要であるとして講演を締めくくっています。


《kamenoko@Game*Spark》

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