カプコンのゲーム制作メソッドを触って体験!「カプコン オープンカンファレンス RE:2022」東京会場をレポート | GameBusiness.jp

カプコンのゲーム制作メソッドを触って体験!「カプコン オープンカンファレンス RE:2022」東京会場をレポート

全21もの工程で惜しみなく紹介されるワークフローや知見に、来場者たちが見入っている姿見られました。

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カプコンは、2022年10月14日と15日に東京で「カプコン オープンカンファレンス RE:2022」を開催しました。本イベントは同社においてゲームタイトルが企画・立案されてから開発を経て製品化されるまでのワークフローを公開するもので、『バイオハザード』シリーズや『モンスターハンター(以下「モンハン」)』シリーズを例に、自社開発ゲームエンジン「RE ENGINE」の強みを触って体感できる体験形式を含む複合型カンファレンスとして開催されました。本稿では、東京会場で展示された全21の工程を紹介します。

【全てはここから、企画立案】

01.コンセプトは?注目ポイントは?ディレクターインタビュー

カプコン オープンカンファレンス RE:2022 コンセプトムービー

展示の嚆矢となる本コーナーでは、イベントでスポットが当たっている『バイオハザード ヴィレッジ』のディレクター・佐藤盛正氏と『モンハンライズ』のディレクター・一瀬秦範氏のインタビューをまじえたコンセプトムービーを上映。

一瀬氏は『モンハンライズ』をひと言で表すと「携帯機で遊べるモンスターハンター」であると言及。ゲームデザインは昨今のトレンドである「シームレスなフィールド」を採用し、いかにビジュアルのクオリティーを維持しつつスイッチのスペックを引き出せるかが課題となりました。

そして佐藤氏は『バイオハザード ヴィレッジ』のコンセプトを「死にものぐるい」であると紹介。主人公のイーサンを強い父親として描き出せる「死にものぐるいで戦うホラーゲーム」にするべく、さまざまなジャンルのホラー体験をひとつの村の中で味わえる「ホラーのテーマパーク」というテーマが最初に決まったことが語られました。

02.企画構想段階の各種コンセプトアート

キャラクターや世界観を表現する数々のアートには、生み出されるまでに数々の試行錯誤を経て、さまざまな意図や狙いが込められています。

パネル展示では『バイオハザード ヴィレッジ』と『モンハンライズ』各タイトルにおけるアートの解説やデザインのコンセプト、変遷などを紹介。

バイオハザード ヴィレッジ』のドミトレスクのモチーフになっているドラキュラには「竜の子」という意味もあることから、ドラゴンと吸血コウモリを織り交ぜたようなデザインに決定。

モンハンライズ』の怨虎竜マガイマガドは虎をベースにして、同作のモンスターのテーマが「妖怪」であることからそこに「亡霊武者」というモチーフを加えて完成したことなどが分かりました。

【面白さの設計、プロトタイピング】

03.遊べる設計図「グレーボックス」制作工程

バイオハザード ヴィレッジ』は、「演出や探索、敵セットなどの設計図を制作」→「ステージの広さや導線を確認しながら最低限のレイアウトを設計(ホワイトボックスと呼称)」→「仮のライティングやサウンドを入れ、各要素の精度を上げる(グレーボックスと呼称)」→「本モデル(アセット)の制作」というフローでレベルデザインが行われています。

本コーナーでは、同作のキーアイテムとなる「巫女のクレスト」を、プレイヤーの視線や経路を意識しながらどこにレイアウトすればよいかという「グレーボックス」を体験できました。

04.ゲームの中に生態系が!フリーカメラでフィールド調査

モンハンライズ』のフィールドは、プレイヤーがそのエリアの生態系を感じられるように植生や環境生物の配置が行われています。また、それと同時にプレイヤーキャラを写すカメラが入ることのない死角や隙間などは、作業労力を削減するためのさまざまな工夫が施されています。

本コーナーでは、フィールドでカメラを自由に動かせるフリーカメラモードを体験することができ、プレイヤーからは見えない「裏側」にあたる箇所は処理軽減のために作られていないこと、プレイヤーから見えない位置にいるモンスターは描画を大幅に削減していることなどが実際に確認できました。

05.見た目と違う?当たり判定だけの世界

アクションゲームでは、オブジェクトやキャラクターなどの「当たり判定」のクオリティーがゲームの面白さや処理負荷などの品質に大きく影響します。ユーザーがプレイして納得できる配置・設定が求められますが、それは必ずしも「見た目と同じ大きさ・形状に設定すればよい」わけではありません。

本コーナーでは『バイオハザード ヴィレッジ』の当たり判定が処理負荷や作成コストのバランスなどの面から、キャラやプロップス同士の埋まりを解消する「押し当たり」、キャラと背景の埋まりを解消する「地形当たり」、攻撃する側と受ける側の衝突判定を決める「攻撃当たり」、敵からプレイヤーが見えているかなどを決める「効果当たり」という4つのレイヤーで作成されていることが紹介され、当たり判定のみが視覚化された状態でのプレイを体験できました。


《蚩尤》

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