宇宙船解体シム『Hardspace: Shipbreaker』―社内のゲームジャムから生まれた作品【開発者インタビュー】 | GameBusiness.jp

宇宙船解体シム『Hardspace: Shipbreaker』―社内のゲームジャムから生まれた作品【開発者インタビュー】

映画「ゼロ・グラビティ」は名作です。

ゲーム開発 インディー
宇宙船解体シム『Hardspace: Shipbreaker』―社内のゲームジャムから生まれた作品【開発者インタビュー】
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気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Blackbird Interactive開発、PC向けに5月25日に正式リリースされた宇宙船解体シミュレーション『Hardspace: Shipbreaker』開発者へのミニインタビューをお届けします。

本作は、無重力の宇宙空間で宇宙船の解体を行うシミュレーションゲーム。プレイヤーは銀河最大の宇宙船サルベージ企業「LYNX」に10億クレジットもの多額の負債を返済すべく、宇宙船の解体業に従事します。最先端のテクノロジーによるグラップリングツールで移動しながら、レーザーカッターで宇宙船を切断。貴重な資源を回収したり、解体に使う様々な道具をアップグレードしていきます。記事執筆時点では日本語未対応。

『Hardspace: Shipbreaker』は、4,980円で配信中


――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?

Iain Myers-Smith氏(以下Iain)こんにちは!本作のリード・プロデューサーのIain Myers-Smithです。主に家庭用ゲームを遊んで育ちました。まずはファミコン、そしてスーパーファミコンですね。子供の頃一番好きだったゲームは『スーパーマリオワールド』で、今でも『マリオ』シリーズは大好きです。『スーパーマリオオデッセイ』は近年の名作ですし、ここ10年の中で一番好きなゲームですね。敵を捕まえるというダイナミックで新しいゲームプレイは純粋に楽しかったです。

一番好きなPCゲームを一本選ぶとは難しいですが、『Portal』は私にとって特別な存在です。ユニークなゲームシステムがとても魅力的に描かれています。パズルゲームとしての基準を引き上げ、ユーモアとストーリーが楽しい体験を作り出すということを証明した作品ですね。

――本作の開発はなぜ始まったのですか?

Iain2016年1月にBlackbird Interactiveは『Homeworld: Deserts of Kharak』という『Homeworld』シリーズのSFRTSをリリースしました。この後、Blackbird Interactiveは社内で一週間にわたるゲームジャムを開催することを決めたのです。6~7人のチームを5つ作り、好きなものを作るというものでした。作られたゲームのうちの一つが『Hello, Collector』というもので、これは無重力空間の移動にフォーカスし、廃棄された宇宙船の中からレアな資源を集めるというものでした。

私たちはすぐにこのアイデアとプロトタイプに大きなポテンシャルがあると感じ、まずは10人のチームで開発を行うこととなったのです。その後、ダイナミックな切断や物理システムが進化していきました。これにより、プレイヤーはただ廃棄された宇宙船を移動するのではなく、切断し、サルベージすることが可能となり、より満足度が得られるものになったのです。

――本作の特徴を教えてください。

Iainダイナミックな切断システムやランダム生成による宇宙船が、技術的な面でいう本作の2つの大きな特徴でしょう。しかしこれらによりプレイヤーが実際にできることこそ、本作を特別なものにしているのです。ハイパワーレーザーカッターとグラップリングツールを使って宇宙空間で巨大な宇宙船をバラバラにしていくのはとても満足感があります。他のゲームでは体験することができないものでしょう。

――本作はどんな人にプレイしてもらいたいですか?

Iain本作は様々なタイプのプレイヤーに気に入っていただけると思います。まず、宇宙、宇宙船、SFが好きな人は、本作を楽しんでいただけるでしょう。次に、パズルを解くのが好きな人や、仕事をこなす満足感を好む人も、本作を気に入るでしょう。最後に、ストレスが溜まっているのでリラックスできるものを探している人も、宇宙空間を漂い、宇宙船を解体するというのが驚くほど穏やかな気持ちにさせてくれることに気が付くはずです。

――本作が影響を受けた作品はありますか?

Iain元となったゲームジャムでの作品は、アルフォンソ・キュアロン監督による映画「ゼロ・グラビティ」から大きな影響を受けました。しかし完成版となった本作では、さらに多くのものから影響を受けています。映画「エイリアン」シリーズのレトロフューチャリズム、アメリカ中西部の音楽、そして究極的には世界の歴史上の肉体労働者の暮らしですね。例えば今、インドやバングラデッシュで危険な船解体産業に従事している人たちです。

――本作の日本語対応予定はありますか?有志翻訳は可能ですか?

Iain現時点では日本語ローカライズの予定はありませんが、すでに存在する有志翻訳についてはプレイヤーの皆さんから良い話を聞いています。有志翻訳をしていただける方には感謝しかありませんね。しかしこれらの翻訳はあくまで非公式だということをご理解ください。正確性は保証できないのです。本作における日本語有志翻訳については、こちらのガイドをご覧ください

――新型コロナウイルスによる開発への影響はありましたか?

Iain新型コロナのパンデミック中、私たちのスタジオはオフィスから自宅での作業に完全に切り替えました。新しい環境での仕事や他の従業員との共同作業に慣れる必要がありましたが、これが実際にどれほど開発に影響を与えたかはわかりません。本作の開発中、この新しい環境に慣れることができた開発チームのことはとても誇りに思っています。

――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?

Iain大丈夫です!ぜひ、やっていただきたいです。本作の配信を視聴者の方たちと一緒に楽しんでください!

――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。

Iain私たち開発チームは世界の様々な場所からメンバーが集まってきています。たくさんの「声」を集めることで、よりよいゲームを作ることができるのです。日本のプレイヤーの皆さんにお届けしたいメッセージは、すべてのプレイヤーの方にお届けするメッセージと同じです。皆さんのために作った本作を、ぜひ楽しんでください。そして私たちが本作の開発を楽しんだのと同じぐらい、皆さんにもこの喜びが伝わると嬉しいです。

――ありがとうございました。

◆「注目インディーミニ問答」について
本連載は、リリース直後インディーデベロッパーメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に500を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。

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