そのTシャツのデザインにはフロム・ソフトウェアの死にゲーの厳しさが刻まれている―TORCH TORCH 原田隼氏インタビュー 2ページ目 | GameBusiness.jp

そのTシャツのデザインにはフロム・ソフトウェアの死にゲーの厳しさが刻まれている―TORCH TORCH 原田隼氏インタビュー

禍々しい世界観と、プレイヤーの心を折るような厳しい難易度が特徴であるフロム・ソフトウェア作品。そんなフロム作品の厳しさをゲームグッズへと昇華させるクリエイター原田隼氏に、どんな思いでグッズを作っているかを迫った。

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そのTシャツのデザインにはフロム・ソフトウェアの死にゲーの厳しさが刻まれている―TORCH TORCH 原田隼氏インタビュー
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「フィギュアみたいなものを身に着けて歩けるんだ!」クリエイティブの源泉


原田氏のクリエイティブの根幹には、ある映画があった。「エイリアン」シリーズである。「豆魚雷に入ったのも、「エイリアン」が好きだったから」という理由もあるそうだ。


グッズ作りの情熱を傾けるのも、大学の頃、同級生との思い出も大きく関係していた。「同じ学科の友人が、『エイリアン』のシルバーリングを付けていたんです」アクセサリを見た衝撃を、原田氏はこう表現する。「フィギュアみたいなものを身に着けて歩けるんだ! と思ったんです」


あとで友人にシルバーリングをどこが作っているのかを聞いたところ、「JAP工房」が制作したと知った。「ずっと憧れの存在なんです」原田氏は工房との出会いをそう語る。この経験は、いまのグッズ制作にも大きな影響を受けているという。



原田氏の「エイリアン」への思い入れは造形だけに収まらない。 ライターとして、“原田プリスキン”の名義で映画秘宝に「エイリアン」についての短期連載などを寄稿している。このペンネームにしても「ニューヨーク1997」と「エスケープ・フロム・L.A.」の主人公、スネーク・プリスキンから引用がうかがえ、映画への詳しさがわかるだろう(『メタルギアソリッド』シリーズのソリッド・スネークの元ネタとしても知られた映画でもある)。


原田氏は自分の嗜好を「なんというか……アート的なものが好きなんですよ」と語った。たしかに「エイリアン」は、いまでこそキャラクターがはっきり決まっているが、シリーズの第一作目はアーティストのH・R・ギーガーがクリーチャーのデザインをするという、鳴り物入りのものだった。そうした嗜好が、現在のフロム・ソフトウェアへの思い入れに直結していた。


「そのグッズって、どこで手に入るんですか?」フロムのファンに声をかけられて


原田氏の作品は、同じフロム・ソフトウェアファンを強く惹きつけてゆく。原田氏は、とあるファンに出会った逸話も話してくれた。


そのファンには、豆魚雷と同じ高円寺で営業しているYonchome Cafeで出会った。原田氏がある日、カフェにて過ごしていたところ「そのグッズって、どこで手に入るんですか?」と、なんと店員さんに聞かれたのだ。


Yonchome Cafeの店員も、原田氏による『ダークソウル』のTシャツを着て仕事していた。


店員さんは、ちょうど原田自身が制作したアイテムを身に着けていたのを見て声をかけたそうだ。そう、彼もまたフロム・ソフトウェア作品のハードコアなファンで、原田氏のグッズが本当に欲しくてしょうがなかったそうだ。


店員さんも「最初はこの人は何者なんだ……」と感じていたようだが、あとで他のメディアなどに掲載されている原田氏のインタビューを読んで、「ちゃんと出ている方なんだ」と思ったという。


多くのファンを唸らせてきた原田氏が今後作りたいグッズとは


原田氏からお話を聞いていくうちに、夜も更けていく。最後に原田氏が今後、作ってみたいゲームグッズについて聞いてみた。


たとえば、『The Elder Scrolls V: Skyrim』や『Fallout 4』のようなタイトルのフィギュアはどうだろうか? 「ベセスダも好きです。ただ、他がやっていますから……」と、最初うかがったように同業他者との差別化もあって、あまりに乗り気ではないようだ。


では、他があまり手を出していないようなタイトルで手掛けてみたいタイトルなら? すると、原田氏は意外なタイトルを挙げた。「『Limbo』や『INSIDE』を作ったPlaydeadの作品は、すごくいいなと思いますね」確かにそれらの作品は、インディーゲームのなかでも、陰鬱さと独自のアートスタイルがあり、原田氏のクリエイティビティに合ったものだ。


もうひとつ、原田氏は同じフロム・ソフトウェア作品で手掛けてみたいタイトルを上げてくれた。「『アーマード・コア』はいつかやってみたいです」


シリーズの最新作が途絶えてからすでに8年が経過した、『ダークソウル』以前のフロム・ソフトウェアの代表作。これがいつの日にか最新作が出るとともに、原田氏が手掛けたグッズが豆魚雷にて並ぶ日は来るのだろうか。


原作ゲームの偏執的な作りこみ、ファンが持つ情念、そして自分自身の情熱。原田氏の生み出すゲームグッズは、それらが絡み合って高いクオリティを発揮している。これから『Elden Ring』がリリースされたとき、おそらく原田氏がその世界を広げるグッズを生み出すことだろう。


TORCH TORCH(トーチトーチ)公式サイト
豆魚雷 公式サイト
《葛西 祝@Game*Spark》

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