友だちと一緒にオンラインで楽しめる新たなエンターテインメント─マダミス「左利き連盟」、ホラー「イキサキ探し」の仕掛け人に話を訊いた | GameBusiness.jp

友だちと一緒にオンラインで楽しめる新たなエンターテインメント─マダミス「左利き連盟」、ホラー「イキサキ探し」の仕掛け人に話を訊いた

オンラインでプレイするマーダーミステリー「左利き連盟」、見知らぬ駅にたどり着いた友だちを助けるホラー「イキサキ探し」。自宅で最高の物語体験を味わおう!

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新型コロナウイルスの影響で、商業施設や専門店などで楽しめるエンターテインメントは休止している状況が続いています。そうした折、以前マーダーミステリーの鼎談にご参加いただいた、酒井りゅうのすけさんからこんなお話をいただきました。

「店舗公演ができなくなったエンタメが、オンラインに流れて進化しているんですよ」

酒井りゅうのすけさん

酒井さんが運営されているマーダーミステリー専門店「ラビットホール」は4月から公演ができない状態とのことですが、オンラインで楽しめるマーダーミステリー「左利き連盟」を新たに発表。さらに、ホラープロデューサーの夜住アンナさんがおくる、知らない駅にたどり着いた友だちとメッセージをやりとりする、オンライン進行形イベント「イキサキ探し」という面白そうなコンテンツも紹介いただきました。

今回は、オンラインで楽しめる新たな物語体験の仕掛け人であるおふたりに、両作品の魅力とオフラインエンターテインメントの現状と進化について伺いました。

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──まずはおふたりの自己紹介をお願いします。

酒井りゅうのすけ氏(以下、敬称略)ボードゲームカフェ「JELLY JELLY CAFE」と、マーダーミステリーという推理ゲームを遊べる専門店「ラビットホール」を運営しています。また、ラビットホールのすべての公演も監修していて、物語を体験させることに特化したコンテンツづくりを続けてきました。

夜住アンナ氏(以下、敬称略)私はホラーといろいろな体験型のコンテンツをかけ合わせた新しいエンターテインメントを生み出したり、商業施設で期間限定のホラーイベントをプロデュースをさせていただいてます。横浜にあるアートリックミュージアムという美術館を1棟まるまるお化け屋敷にした「美しすぎるお化け屋敷 THE・WITCH(ザ・ウィッチ)」や、サンリオピューロランドで実施されたハロウィンイベントの一部の監修などを行いました。

夜住アンナさん

──新型コロナの影響で、店舗や商業施設で体験するエンタメコンテンツは運営が難しい状況ですよね。

酒井ボードゲームカフェも「ラビットホール」も4月1日から全店休止で、何もできません。みんなで集まって何かをするものを提供しているので、どうにもならないですよね。

夜住私も案件をいただいても実施が決まらない状況ですね。

「左利き連盟」ゲームマスターが物語に登場する新しいマーダーミステリー



──そういった状況で、おふたりが提案された新しいコンテンツ「左利き連盟」と「イキサキ探し」について教えてください。

酒井「左利き連盟」は、ラビットホールから出すオンライン専用マーダーミステリーです。コロナ以前からオンラインで遊べるマーダーミステリーに取り組まれている方々はいらしたのですが、僕は店舗での運営に特化していたのであまり触っていませんでした。しかし、コロナによって店舗が使えなくなったことで、何本か遊んでみたんですね。

そこで感じたのは、プレイするハードルがちょっと高いなと。音声をLINE、Skype、Discordといったツールを使いながら、マーダーミステリーの基本である情報カードを引くアクションをパソコンのブラウザで行えるツールを併用したりしていました。スマホしか持っていない方もいらっしゃるので、「パソコンを立ち上げてください」がもうハードルではないかと感じたんですね。

だから、スマホ1台だけでプレイできて、みんなの手元にあるアプリLINEやSkypeを使い、基本的に通話ができれば楽しめるという形で、マーダーミステリーが作れないかと考えました。

──では、「左利き連盟」はほぼ会話のみで進行していくマーダーミステリーなんですね。

酒井はい。ゲームマスターから指示出し的なチャットが送られることはありますが、9割以上が会話です。事前にシナリオを読み込んでいただくアクションはありますが、ゲームが始まってしまうと基本的にみんなで会話をするだけで体験できます。

──会話だけでシナリオを成立させるうえで、注意した点はありますか?

酒井ゲームマスターの役割ですね。店舗の場合は、スタートまでご案内したら物語の世界には存在しません。しかし、今回はゲームマスターにもNPCとしての役割を与えていて、一緒に物語の中にいるという立ち位置を作りました。特に序盤30分は声とキャラクターが一致しづらいので、画面を見ながら誰のマイクが作動しているか確認し、「いまお話いただいたのは○○さんですよね?」とガイドしたり、長らくしゃべっていない人に話題を振るなど、ファシリテーターとして議論の中にゲームマスターがいる構造です。

「イキサキ探し」SNSや通話機能を通じて、友だちを助けるホラーコンテンツ



──オンライン進行形のホラーコンテンツである「イキサキ探し」の企画意図を伺えますか?

夜住コロナで自粛が何週間も続いている中で、オンライン飲み会やリモート会議など、遠隔でできることが一気に広がっていきました。こうした状況で、やはり人と人がオフラインで会った時の安心感やしゃべらなくても感じられる温かみなど、時間を共有するエンタメの力や価値を感じました。

そこでオンラインの公演にはなるのですが、「物理的にはつながれない状況の中だからこそ、人の心のつながりと大切さを強く感じられるはず」と思い、友達と遊びたいけど会えない方々のために、私の方からコンテンツを自宅に届ける形で制作しました。また、コミュニケーションを大切にして、人の感情や心をみんなでつなげようということをテーマにしたので、今回のようなリアル寄りのコンテンツになりました。

──「イキサキ探し」の遊び方について教えてください。

夜住「イキサキ探し」は、マーダーミステリーのようにひとりごとのミッションがなく、全員で協力してひとりを助けるコンテンツです。遊び方としてはSNSと通話機能を使い、Facebookとメッセンジャーがあれば誰でも参加できます。また、予約した時点から物語が始まっていて、すぐに登場人物とFacebookのアカウントをフォローし、当日まで会話ができるんです。そこで自分が築いた人間関係が物語に反映される、役がないからこその臨場感が魅力ですね。


──「見たことない駅に来ちゃった……」というシチュエーションは、都市伝説などで語られる物語を想起でき、その世界に自分が入れるのは面白い体験ですよね。

夜住人との共感性を高めたり、人の感情に共鳴する時に、ホラーはすごく良いジャンルだと思っています。怖いとみんなが一致団結するなど、人をつなげるのに力を発揮するので。このゲームの最大の特徴は、登場人物と直接通話ができることです。オンラインで5人が集まって、リアルタイムで友だちにメールやチャットをしたりする。画面の向こうに人が動いているような体感を意識して作っている点は、物語体験として感情が動く新しいものになっていると思います。

プレイされた方の感想は?公演期間についても訊いた


──どちらの公演も先週末からスタートしていますが、お客さんの反応はいかがですか?

酒井マーダーミステリーはSNS等には好評価があがりやすい傾向にあり、ネガティブコメントが見つかりにくいのが課題だと思っています。そうした事情はあるものの、本作をプレイされた方からは良いコメントを多数いただいています。オンラインだからこそできるものとしてシナリオを書きあげているので、店舗公演が回復したからといって店舗では公演イメージのない作品です。それもありオンラインでこその仕掛けを楽しんでいただいているという印象です。

夜住「イキサキ探し」は、怖がりでも楽しめたというのがお声を多くいただいています。イベントなどでは感じたことがない、独特な自宅だからこそ感じられるリアルと非リアルの境界線が交差する感覚があるといったお話も聞かれました。

より楽しみたいお客さまは、カーテンを閉めて電気を消して参加すると、世界観や臨場感をとてもお楽しみいただけると思います。「家で物音がした!」とご自身で怖さをパワーアップされている方もいらっしゃいましたね(笑)。

──両公演はいつ頃まで実施するかは決めていらっしゃいますか?

酒井特に決めていません。コロナですごく大きなマイナスを受けているのですが、ピンチはチャンスというか、オンラインで作るしかない状況に僕らクリエイターはなった現状で手に入れたノウハウや作り方は捨てる必要がないと思っています。


これまで、ラビットホールから新作のマーダーミステリーを出した際、東京近郊にいる方しかプレイができませんでした。しかし、オンラインになり、地方の方でも参加ができるようになりました。ネットさえあれば全国区にアプローチできるようになったので、店舗が再開してもオンライン公演もそのまま、ひとつのアプローチとしてやっていきたいと考えています。

夜住私もいつまで開催するかは未定です。ただ、オンラインの公演は初めてだったのですが、遊んでもらってホラーの魅力に知ってもらえるキッカケになったので、続けて作っていこうかと考えてはいます。

人とつながる楽しさをオンラインの物語コンテンツを通じて体験してほしい


──おふたりともオンライン対応コンテンツを作られるのが早いなと感じたのですが、いつ頃から制作をされていたのでしょうか?

酒井「ラビットホール」は3月には週末のみ自粛休演をするという形にしていたのですが、4月から完全クローズになってしまって、それもあって3月下旬から10日間ぐらいメンタルがやられてしまいました。店舗にいただいた予約を全部キャンセルして、新規も止めるというインパクトが大きすぎましたね。でもそこから4月上旬には立ち直って全力で再起動して10日ほどで作り上げました。

夜住私たちはリアル体験のエンターテインメントを作ることが仕事なので、それができなくなることを検討した時に、オンライン化への頭の切り替えは早かったのかなと思います。私は個人的な理由もあって、自粛によってリモートになって人と会えないことが嫌だったんです(笑)。だから、人と会うために作ったというのはありますね。

──最後に両作品が気になっている方に向けたメッセージをお願いします。

酒井僕は基本的にものづくりをするうえで、体験して終わってしまうのは嫌で、プレイ後に物語の中で得た経験をリアルにフィードバックできるものが良いと考えています。体験型のコンテンツはそうした可能性があると思って作ってきましたが、今回の「左利き連盟」でもそうした部分のギミックを強めています。ぜひ、作品内でさまざまな選択を体験して、なにかひとつ手に入れていただければうれしいですね。

夜住とにかくプレイしていただき、みんなと一緒に作っていく物語を楽しんでほしいですね。

酒井「左利き連盟」と「イキサキ探し」の違いですが、「イキサキ探し」は素の自分自身として物語に入っていきます。そのため、そこで得た経験がまるごと自分に残ります。「左利き連盟」は入り口の段階でひとつの役を渡されるので、役を演じる面白さや物語の深さが楽しめますね。違う物語体験なので、どっちもやってほしいというのが正直なところです(笑)。

──ありがとうございました。
《カミヤマ@インサイド》

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