ゲームエンジンとして今やゲーム業界では文字通り、欠かせない存在となった「Unity」。そのUnityを提供するUnity TechnologiesをCEOとして2014年から率いているジョン・リキテロ氏(EAの元CEOとしても知られる)がVRLA初日のキーノートとして登壇しました。「プラットフォームは機会を作り、クリエイターは産業を作る」リキテロ氏は講演でこう語りました。その中間にあるのがUnityと言えるでしょう。ゲーム開発の民主化を掲げて開発が続けられているUnityですが、同氏によれば、モバイルのトップゲーム1000のうち38%をUnity製が占め、この業界での存在感は改めて言う必要もありません。ほぼ全てのプラットフォームをサポートしているUnityですが、それはVR/ARのプラットフォームでも例外ではありません。リキテロ氏はVR/ARの業界は趨勢が不透明であり、あらゆるプラットフォームをサポートしているUnityを使って開発するのは合理的な選択ではないか、と述べました。また、「現にVR/ARアプリケーションの2/3はUnityで作られています」とのこと。一方でリキテロ氏はVR/ARに対する現状での過大な期待を戒めました。下図で示されているような、"期待と現実のギャップ"が存在しており、それがクロスするのはまだ当分先(2023年との見立て)としました。リキテロ氏は「開発者が十分な収益を獲得するには、1億台のインストールベースが必要だが、あと2年の時間が必要」とコメント。そして特にマスの領域では、未来はモバイルで、全てコミコミで1000ドル以下の価格帯になる必要があると断言しました。長年ゲーム業界を率いてきた経験から、冷静な見解を示したリキテロ氏。ただ「VRやARの3Dコンピューティングの世界は、究極的にはインターネットより大きくなる」とのメッセージもあり、その未来には異論はないようです。今後も開かれたエコシステムを作ると述べたリキテロ氏。無くてはならない開発プラットフォームとしてUnityの今後も期待が持てそうです。
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