VR市場を拡大するスタートアップを支援する・・・gumiが設立した「Tokyo VR Startups」 | GameBusiness.jp

VR市場を拡大するスタートアップを支援する・・・gumiが設立した「Tokyo VR Startups」

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VR市場を拡大するスタートアップを支援する・・・gumiが設立した「Tokyo VR Startups」
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「Oculus Rift」や「Vive」、「PlayStation VR」などのさまざまなデバイスが登場し、盛り上がりを見せ始めているVR業界。gumiが、VR系のスタートアップ企業を支援する100%子会社「Tokyo VR Startups株式会社」(以下、Tokyo VR Startups)を2015年12月1日に設立し、その開所式を1月13日に行いました。開所式では、インキュベーションプログラムの説明やプログラム参加チームの紹介などがされました。

Tokyo VR Startupsの代表取締役社長に就任したのは、gumi代表取締役社長である國光宏尚氏。國光氏は開所式の冒頭で、「VRは、インターネットやモバイル端末が登場したのと同じくらいの大きな潮流」と述べました。つまり、VRは単なるコンテンツなのではなく、新しいコンテンツを生み出していく潮流であると認識しているとのことです。

また、國光氏は「国内だけではなく、アメリカや中国、韓国などを視野に入れて事業を展開していく」とも。VRを遊ぶためのハイエンドPCやPlayStation 4の普及が国内ではまだ不十分との認識のようで、海外に積極的に展開していく姿勢がうかがえました。

Tokyo VR Startups代表取締役社長の國光宏尚氏

続いて、取締役の新清士氏(デジタルハリウッド大学大学院非常勤講師、ゲームジャーナリスト)より、インキュベーションプログラムの説明がされました。新氏は、Tokyo VR Startupsのミッションとして、「日本のVRのオープンイノベーションを加速させることで、日本のVR産業全体の競争力に貢献することを掲げている」と述べました。

Tokyo VR Startups取締役の新清士氏

新氏は、日本のVR産業の問題として、「スタートアップ企業のような小さなチームが集中して開発を行うのは難しい」という認識を持っているとのこと。この問題を、インキュベーション支援という形を通して解消したいという考えです。具体的な支援内容としては、おおまかに3つ挙げられました。

まず1つ目は、資金面の支援。これは、プログラム参加チームには、500万円を支援金として出資するというものです。これは株式出資の形となります。2つ目は、「箱崎インキュベーションセンター」を無料で使えるという特典。「箱崎インキュベーションセンター」で複数のプログラム参加チームが情報交換を行うことにより、前述のオープンイノベーションを促したいという考えです。そして、3つ目は、メンターの存在。これは、プログラム参加チームが今後プロトタイプの開発を行う上で、スペシャリストがアドバイスを行うというものです。

なお、メンター就任者は下記の通り。(五十音順、敬称略)メンターは、今後も追加予定とのことです。

・青柳直樹(グリー株式会社 取締役 執行役員常務)

・秋山貴彦(株式会社4Dブレイン 代表取締役)

・荒木英士(グリー株式会社 取締役 執行役員)

・五反田義治(株式会社トライエース 代表取締役)

・佐々木瞬(株式会社ヒストリア 代表取締役)

・庄司顕仁(ディライトワークス株式会社 代表取締役)

・ティパタット・チェーンナワーシン(The Venture Reality Fund パートナー)

・橋本和幸(NVIDIA Japan シニアディレクター・エンタテインメント テクノロジー)

・丸山茂雄(株式会社トゥー・フォー・セブン 取締役)

・山口真(株式会社フジテレビジョン コンテンツ事業局長)

・和田洋一(元 株式会社スクウェア・エニックス・ホールディングス 代表取締役)

メンターの和田洋一氏は、「新しいことをやろうと思うと、ビジョンと勇気が必要です。この内、問題となるのは勇気。新しいことをやろうと思う気持ちが少しでもあるのなら、背中を押してあげたいと考えています。メンターはみなさんに勇気を与えるのが役割なんです」とコメント。ハード面ではなく、ソフト面の支援をするのがメンターの役割となりそうです。

メンターに就任した和田洋一氏

また、本開所式では、選出されたプログラム参加チームが発表されました。選出されたチームは下記の通りです。

■株式会社IcARus(代表 村上熙)
「空を人類にとってもっと身近に」をテーマにしたドローン(マルチコプター)の開発
■株式会社桜花一門(代表 高橋建滋)
「時間停止、ピタゴラ救出スイッチ!」がコンセプトの物理演算パズルゲームの開発
■CANDLIFY VR Technologies株式会社(代表 芳賀洋行)
VRコンテンツをさまざまなVRプラットフォームに迅速、容易に配信できるオーサリングツール「InstaVR」の提供
■株式会社ハシラス(代表 藤山晃太郎)
「出張型VR遊園地」の実現
■株式会社よむネコ(代表 新清士)
VR脱出ゲーム製作ソリューション「フェイクソーシャルネットワクVR(仮)」の開発

IcARusの村上熙氏は「昔塾の講師をしていた頃、教え子が『ラジコン飛行機を使って空中戦ゲームができると面白いだろうなあ』と言っていました。僕はそのアイデアがすごいと思いました。ラジコン飛行機にVRヘッドマウントディスプレイを取り付ければ、スモールライトを使ってラジコン飛行機に乗っているような感覚になるはずです。ラジコン飛行機の代わりにドローンを使い、ドローンで世界を変えたい」と語り、VRにかける熱意がひしひしと伝わってきました。

IcARusの村上熙氏

新氏によると、プログラム参加チームを決定する上で、「数は明かせないが、多数の応募があり、ほとんどの企業と面接した」とのこと。プログラム参加チームは今後、2016年3月のデモデイに向けて、開発を進めていきます。なお、このデモデイは関係者向けとなり、社会に対して発表されるのは2016年6月になるようです。

そして、本開所式の最後に、メディアによるQ&Aが設けられました。

――先日価格の発表された「Oculus Rift」の値段についてどう見ていますか?

國光氏(以下、國光):「Oculus Rift」は思った以上に高いと思いました。ただし、これは良いことだと思っています。あまりに安価で発売されると、競争が激しくなるためです。よって、まだ我々にチャンスがあると思っています。

――今回のプログラムの審査基準は?

國光:独創性や情熱はもちろん、「6月以降のプロセス(出資・事業化・製品化)に入って、会社として成長していけるかどうか」を重要視しました。

――日本市場でVRが流行るには、どのような条件が必要だと考えていますか?

國光:3つあると考えています。1つ目は、VRデバイスが十二分に安くなること。2つ目は、PlayStation4がより普及していくこと。そして3つ目は、ゲームセンターやディズニーランドなど、VRビジネスの場をいかに多く作っていくかだと考えています。

――Tokyo VR Startups設立による、gumiへの業績の影響は?

國光:VR市場が立ち上がるのはまだ先なので、短期的な業績の影響はないと見ています。長期的には、業績へプラスの影響を与えるために、まずは市場を作っていくことが重要だと思っています。みんなで協力して大きな市場を作っていきたい考えです。

――今後の計画は?

國光:第1期生となる今のプログラム参加チームが、6月以降のプロセスに繋がっていくかが勝負だと思っています。今の第1期生から成功者を出し、第2期生、第3期生の育成を今後行いたいと考えています。そのためには、私たちは全力で第1期生のサポートをします。

《松木 和成》

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