『アングリーバード』をF2Pにして稼ぐには? 『クロッシーロード』開発者らが議論 | GameBusiness.jp

『アングリーバード』をF2Pにして稼ぐには? 『クロッシーロード』開発者らが議論

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カジュアルコネクトアジアで5月19日、パネルディスカッション「Evil Game Designe(悪のゲームデザイン)」が行われました。本セッションは著名ゲームを題材に「勝手に」マネタイズの要素を付け加えて、もっと収益性を高めるアプリに改造するためのアイディアを競い合う
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カジュアルコネクトアジアで5月19日、パネルディスカッション「Evil Game Designe(悪のゲームデザイン)」が行われました。本セッションは著名ゲームを題材に「勝手に」マネタイズの要素を付け加えて、もっと収益性を高めるアプリに改造するためのアイディアを競い合うという内容です。遡上に上げられたのは一斉を風靡した(勝手に終わらしてスミマセン!)『アングリーバード』。壇上では三者三様のさまざまなマネタイズ方法が議論されました。

パネリストは日本の戦隊ヒーローがモチーフの『Run Run Super V』をリリースしたGabby Dizon氏。『クロッシーロード』の開発者として知られるMatt Hall氏。ペットレースシミュレーションゲーム『Ranch Run』ディレクターのNikki Assavathornです。モデレータはUbisoft Blue Byte出身でオンラインゲームコンサルタント&F2PスペシャリストのTeut Weidemann氏がつとめました。



2009年にリリースされると、瞬く間に世界中に浸透した『アングリーバード』。しかし、当時はF2Pというビジネスモデルはまだ一般的ではありませんでした(Rovioも無料ゲームで認知を高め、キャラクターマーチャンタイジングで収益を上げる戦略でした)。しかし今や時代はF2P黄金時代を迎え、当のRovioも秋風が吹く今日この頃。三人の勇者よ「F2PでRovioを救え!」というわけです(先方にしてみれば大きな迷惑でしょうが・・・)。

はじめにDizon氏は『アングリーバード』のコアゲームメカニクスを「鳥を飛ばして、スターをとること」と整理しました。F2Pゲームにするということは、このループ構造に対して何らかの「課金要素」を組み込むということ。しかし現状では「ゲーム内経済がない」「パワーアップアイテムを買う理由がない」「ソーシャル要素がない」「(ゲームのおもしろさ以外で)再挑戦させる要素に乏しい」という問題があると言います。

そこでまずは「ゲーム内経済」の組み込みが提案されました。バーチャルコインを消費すると次のステージがアンロックされる、爆破力が高まるようなアイテムを購入できるようにする、などです。またステージをクリアすると得られるスターを、ゲーム内経済に組み込むことも提案。他に全体マップを通して友人と競い合ったり、新たな友人をインバイトすると新しいレベルがアンロックされるような仕組みも有効だとしました。

一方でHall氏は「もっと口コミを増やす仕掛けを入れるべきだ」とします。これには『クロッシーロード』が広告モデルで収益を上げている点が背景にあります。プレイ回数が増えると広告収益も高まります。そのためにはユーザー間で話題にしてもらう必要がある。そのためにはアップデートやスピンオフタイトルを、ドシドシと作りまくることが重要だというわけです。実際、『アングリーバード』のアップデートは少なすぎるといいます。

Hall氏の作戦はこうです。「(1)アップデートの頻度やスピンオフタイトルを増やす」「(2)世界中のプレイヤーに毎日遊んでもらって、毎日シェアしてもらう」「(3)スピンオフタイトル間でプロモーションをしあうなどして、広告効果を高めると共に、アプリ内からキャラクターグッズが購入できるようにする」。また「アングリーバード専用アカウント」を作り、サーバ上でプレイヤーの行動を常に追跡できるような仕組みも有効だと話しました。

最後に登壇したAssavathorn氏はゲームの土台から改変する必要があると提案しました。純粋なアクションゲームではなく、RPG要素を加えて課金要素を組み込みやすくするべきだというのです。ゲームが進むと鳥がレベルアップし、より破壊力や飛翔力が増す、などはその一例です。ガチャシステムを導入して鳥のバリエーションを増やしたり、レアな鳥がゲットできるようにする、チーム編成ができるようにする、なども効果的だと言います。

またプレイヤーが自ら「巣」を作って、互いに攻撃し合えるようにする・・・すわなちPVPの要素を加えることも重要だとしました。もちろんリーグ戦の要素も重要です。「互いに競争し合えるようにすることが収益の鍵です」とAssavathorn氏は主張します。他に「PVPで勝利すると相手のコレクションをゲットできる」「レイドボスを導入する」など、収益を考えるならコテコテのF2Pゲームにするべきだというわけです。

以上3人のプレゼンテーションが終了した後、Weidemann氏は会場から拍手を求めて勝者を決めました。結果はコテコテのF2Pゲームにすることを主張したAssavathorn氏が勝者となり、記念のぬいぐるみが贈呈されました。3名のアイディアの善し悪しはともかくとして、今やスマホゲーム市場はF2Pで一色に染まっているのは事実。自虐気味のプレゼンテーションの裏に、業界の現状が透けたセッションとなりました。
《小野憲史》

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