【GDC 2015】完成に近づいた 「Project Morpheus」で4つのデモを体験、吉田修平氏にも直撃 | GameBusiness.jp

【GDC 2015】完成に近づいた 「Project Morpheus」で4つのデモを体験、吉田修平氏にも直撃

ソニー・コンピューターエンタテインメントが開発を進めるバーチャルリアリティシステム「Project Morpheus」。GDC 2015では最新の試作機が公開され、4つのデモが関係者向けに披露されました。

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ソニー・コンピューターエンタテインメントが開発を進めるバーチャルリアリティシステム「Project Morpheus」。GDC 2015では最新の試作機が公開され、4つのデモが関係者向けに披露されました。
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ソニー・コンピューターエンタテインメントが開発を進めるバーチャルリアリティシステム「Project Morpheus」。GDC 2015では最新の試作機が公開され、4つのデモが関係者向けに披露されました。

最新の試作機は「ほぼ完成が見えたバージョン」(SCE Worldwide Studiosプレジデント吉田周平氏)とのことで、2016年上半期の発売に向けて順調に進んでいるようです。画面が有機ELの5.7インチに拡大し、フレームレートも120fpsとなり、遊びやすさが格段に向上しました。製品の構造もフィット感、着脱性が向上しています。

4つのデモを体験することができたのでレポートします。

『PlayRoom』は子供のおもちゃ部屋を覗くような楽しげな空間が広がるデモ。棚には沢山のおもちゃ達が動いていて、箱庭世界を覗きこむように楽しみます。近づくとおもちゃの細部まで見え、現実世界では当たり前のことが、VRでは再現できるということに改めて驚きを覚えました。



『Magic Controller』はPS4に標準搭載されている『プレイルーム』を題材にしたデモで、コントローラーの中から空飛ぶロボット「ASOBI」が飛び出し、彼らとのインタラクションを楽しめます。ダンスを踊って貰ったり、照明を落として光を立てて驚かせたり。不思議なロボットと同じ空間にいる感覚がVRで体験できます。



『The Deep』は以前からもあった、深海探索を楽しめるデモ。大幅にバージョンアップしていて、より美しい海の世界を体験できるようになっていました。デモの前半は美しい魚や亀を見ながら海の底を目指します。後半では巨大なサメに襲われる恐怖体験が。VRの世界と思っていても、その迫力にはビビリます。



『The London Heist』は「男版サマーレッスン」(吉田氏)という感じのデモ。いきなりゴツイおっさんに怒られる場面からスタート。美女が隣に座っているのとは180度異なるタイプの居心地の悪さを感じる事ができます。デモの後半はシューターに。弾倉を拾って銃撃戦を戦います。自分で銃を握って、撃つようなリアルな感覚がたまりませんでした(本物の銃の経験はありませんが・・・)。



体験後、吉田氏にお話を伺うことができました。

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―――Project Morpheusは完成に近づいてきたようですね

吉田: 昨年3月のGDCで発表して以来、様々な改良を行ってきました。液晶画面は有機ELとなり、画面サイズも大きくなりました。120fpsに対応し、より滑らかな映像表現が出来るようになりました。トラッキング用のLEDを3箇所増やして、ユーザーが動いた際にも高い精度でトラックできるようにしました。また、メカ的な部分でも、装着箇所を1箇所に減らし、軽く感じられる設計を追求しました。これは評判が良いようです。

―――少し体験しただけでも大きく改善したことが実感できました

ありがとうございました。当初、多くの方に体験していただくためには、このくらいの製品にしなくてはならないだろう、と考えていた事は大方、実現できました。まだ細かく追求していく部分はありますが、全体的に完成に近づいた試作品と言えると思います。



―――2016年上半期というリリース予定も発表されました

ほぼ完成に近い試作品を作れたことで、スケジュールが固まってきました。ここから先は何度も経験している、ゲーム機を新しくリリースするためのロードマップを辿っていくことになると思います。

―――製品化に向けたゲームはいつ頃登場するのでしょうか?

今回お見せしている4つは全てあくまでもデモです。もちろん製品化を前提としているゲームの開発も進んでいまして、6月のE3ではサードパーティの皆さんのラインナップも含めて、実際のゲームをお見せできると思います。日本では東京ゲームショウでは間違いなく体験できますし、それ以外にも開発者向けのイベントなど、機会があるかもしれません。

―――値段はどのくらいを想定されているのでしょうか?

値段を優先して開発したわけではなくて、目指すスペックを意識した開発をしてきました。ただ、家庭用ゲーム機的なアプローチで値付けはします。つまり、ハードで大きく儲ける必要はないという事ですね。一方、高くても払う価値のある製品であることも重要だと思っていますし、そこにはかなり自信を持ってます。

―――実際にSDKを利用して開発を進めているデベロッパーは何社くらいなのでしょうか?

その数は公表していませんが、かなりの数になります。もちろん、オキュラスさんのように数万という単位にはなりませんが、PS4のライセンシーさんの中で広く使っていただいています。

―――欧米でもVRゲームへの熱が高まっているという理解で良いのでしょうか?

そうだと思います。まだ未知数の市場ですので、トリプルAクラスの作品を作るというのは難しくても、インディーのデベロッパーでは特に熱が高まっていると思います。これは社内(SCE Worldwide Studios)でも同様ですが、初代プレイステーションの時代のようにゲーム開発者が楽しんでVRに挑戦している感じがあります。最新のトリプルAタイトルは規模が大きくなって、作っていて楽しい、と思えるまでの道のりが長くなってしまいました。そこでVRはまだ小規模でも革新的な物が作れる。それはやっぱり楽しい体験のようです。

―――なるほど

サムスンのGearVRは米国だけでのロンチとなりました。他社からも様々なVRデバイスが登場してきて、日本よりも先にVRが体験できる環境が整うと思います。そう考えると、日本よりも欧米の方が先にVRが普及するというシナリオはあると思いますね。

―――MorpheusをはじめVRではゲーム以外の用途も模索が進んでいますが、そうしたコンテンツも登場してくるでしょうか?

あり得ますね。ただし、最初のフォーカスはあくまでもゲームですので、ゲームやその周辺の親和性の高いエンターテイメントコンテンツを積極的にサポートしていく事になると思います。映画や音楽や映像をVRで楽しむものや、バーチャルで旅行をするようなものも考えられますね。ゲームユーザーさんと家族が一緒に楽しめるようなコンテンツもいいですね。

―――コンテンツではソニーグループとの連携も?

あると思います。まだ具体的には言えませんが、平井さんが社長になってからグループ各社とのコミュニケーションは活発になっていますので。

―――当初はPS4の周辺機器という位置づけでリビングで遊ぶための機械だと思いますが、その先の進化も考えられているのでしょうか?

実は周辺機器という言い方はしていなくて、PS4を使ったバーチャルリアリティシステムと呼んでいます。周辺機器と言うと、本体を持ったお客様の中の一部が利用するイメージがあるのですが、逆に「Project Morpheus」の中にPS4が内包されるようなイメージです。もちろん当初はPS4の周辺機器のような位置づけではありますが、もっと広い可能性があると考えて、そういう呼び方をしています。

―――ジョン・カーマック(Oculus CTO)がVRはモバイルだ、と講演で述べていましたが、持ち運べるような未来もあるのでしょうか?

モバイルの良さはオールインワンで持ち運べることですよね。パーマー・ラッキー(Oculus CEO)も言ってましたが、最終的にはメガネのような手軽なデバイスになれば理想ではありますよね。そこへの通過点としてモバイルというのはあるんでしようね。手軽でちょっと持ち運んで色々な人に体験してもらうようなことが出来る。ただしバッテリーが心配で、ポジショントラッキングが出来ないような難点もありますね。でもモバイルでこそ生きるVRコンテンツは必ずあると思います。

モバイルも含めてVRでコンテンツを作るデベロッパーが増えれば、「Project Morpheus」で遊べる潜在的なコンテンツが増える事になりますので、歓迎したいですね。特にモバイル向けには限られたスペックで動作するものになると思うので、他の環境への移植も簡単だと思いますので。

―――最後に楽しみにしているユーザーさんに一言お願いします

バーチャルリアリティの技術をここまで高めればユーザーさんに届けられるという目標を持って開発してきたのですが、今回発表した試作機ではそこに到達できたと確信をしています。あとは一生懸命ハードを良くして、デベロッパーさんに機材を用意して、凄いゲームコンテンツを皆さんに届けられるように努力しますので、楽しみにしていてください。

―――どうもありがとうございました

《土本学》

メディア大好き人間です 土本学

1984年5月、山口県生まれ。幼稚園からプログラムを書きはじめ、楽しさに没頭。フリーソフトを何本か制作。その後、インターネットにどっぷりハマり、幾つかのサイトを立ち上げる。高校時代に立ち上げたゲーム情報サイト「インサイド」を株式会社IRIコマース&テクノロジー(現イード)に売却し、入社する。ゲームやアニメ等のメディア運営、クロスワードアプリ開発、サイト立ち上げ、サイト買収等に携わり、現在はメディア事業の統括。

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