【CEDEC 2012】『源平大戦絵巻』にみる、アーケードゲームとスマートフォンアプリの類似点・相違点とは? | GameBusiness.jp

【CEDEC 2012】『源平大戦絵巻』にみる、アーケードゲームとスマートフォンアプリの類似点・相違点とは?

ゲームに限らず、広くコンテンツデザインとビジネスモデルは密接な関係にあります。同じ映像商品でも、映画(チケット販売による直接課金)とテレビ(番組スポンサードによる間接課金)とCF(企業の宣伝広告費による映像制作)では、内容や演出論が大きく異なります。

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ゲームに限らず、広くコンテンツデザインとビジネスモデルは密接な関係にあります。同じ映像商品でも、映画(チケット販売による直接課金)とテレビ(番組スポンサードによる間接課金)とCF(企業の宣伝広告費による映像制作)では、内容や演出論が大きく異なります。
  • ゲームに限らず、広くコンテンツデザインとビジネスモデルは密接な関係にあります。同じ映像商品でも、映画(チケット販売による直接課金)とテレビ(番組スポンサードによる間接課金)とCF(企業の宣伝広告費による映像制作)では、内容や演出論が大きく異なります。
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  • ゲームに限らず、広くコンテンツデザインとビジネスモデルは密接な関係にあります。同じ映像商品でも、映画(チケット販売による直接課金)とテレビ(番組スポンサードによる間接課金)とCF(企業の宣伝広告費による映像制作)では、内容や演出論が大きく異なります。
  • ゲームに限らず、広くコンテンツデザインとビジネスモデルは密接な関係にあります。同じ映像商品でも、映画(チケット販売による直接課金)とテレビ(番組スポンサードによる間接課金)とCF(企業の宣伝広告費による映像制作)では、内容や演出論が大きく異なります。
ゲームに限らず、広くコンテンツデザインとビジネスモデルは密接な関係にあります。同じ映像商品でも、映画(チケット販売による直接課金)とテレビ(番組スポンサードによる間接課金)とCF(企業の宣伝広告費による映像制作)では、内容や演出論が大きく異なります。

一方でしばしば語られるのが、アーケードゲームとソーシャルゲームの親和性です。素人目にも、100円玉をコンティニューしてもらうアーケードゲームと、アイテムを購入してもらうソーシャルゲームは、何となく似通っているように見えます。しかし、この両者でゲーム開発を行った経験のある開発者は、非常に希であるのも事実です。

そんな中、CEDEC二日目に開催された「アーケードゲームの制作ノウハウを、スマフォ向けゲーム制作に注ぎ込むとこうなった」という講演は、両者の類似性・相違性が簡潔に整理された、貴重な内容となりました。

講演をつとめたセガの平魯隆導氏は、長年アーケードゲーム開発に携わった後、現在はソーシャルゲーム「源平大戦絵巻」「百鬼大戦絵巻」の開発を主導しています。両者は源平合戦や妖怪との戦いをモチーフにしたディフェンスストラテジー。絵巻物的なグラフィックに加えて、対戦プレイができるなど、非常に際立った内容です。

講演は二部に分かれ、前半類似点、後半は相違点について解説。まず前半で平魯氏はゲームを人間にたとえつつ、「ルックスがよくて、芸達者で、性格が良くて、奥ゆかしい女性(男性)なら、必ず異性にもてる」と分析。これはアーケードゲームやソーシャルゲームでも変わらない、とコメントしました。

■ルックスが良くて芸達者で性格が良くて奥ゆかしいって何だ?

まず「ルックスが良い」とは、ゲームセンターやコンテンツマーケット(App Storeなど)で、思わず目に飛び込んでくるキャッチーな筐体デザインであったり、アイコン・グラフィックであるという意味です。平魯氏は特に目的もなくゲームセンターを訪れた人や、コンテンツマーケットにアクセスしたユーザーは、どちらも「何となく暇つぶしをしたい」という意味で似た心境にあると指摘。そうしたユーザーを捉えて放さない、パッと見た時のインパクトが重要だとしました。

このため「源平大戦絵巻」では、平家物語絵巻をはじめ、誰もが一度はみたことがあるが、これまでになかった外見モチーフが採用されているといいます。

続いて「芸達者」とは、思わず購入したくなるような、「世界初の要素」をいくつ搭載できたかで勝負が決まるという意味。ゲームデザインだけでなく、筐体ギミック、世界観、課金システムなど、ありとあらゆる分野で「世界初」すなわち他者との差別化が重要だとされました。

文字通り星の数ほど大量のアプリがあるスマートフォンの世界。その中で、たとえ興味を持ってもらったとしても、実際に課金(有料アプリのダウンロード)してもらうのは、簡単ではありません。だからこそ「100円を払ってでもやってみたい=有料アプリを購入してでも遊びたい」と思わせるインパクトを持たせられるかが、重要というわけです。

そこで「源平大戦絵巻」では、ディフェンスストラテジーなのに対戦プレイができるなど、世界初の要素を大量に詰め込んだと語られました。

ここまではファーストプレイに致るまでの要素ですが、以下の要素はユーザーの心をがっちり捉えて放さないための施策となります。すなわち「性格の良さ」とは、丁寧にバランス調整を行うという意味。「つかみはあるけど、ふかみはない」などと、すぐに飽きられては、次に繋がりません。そこで「いきなりクライマックス」な即興性と、「ギリギリ勝てた!」という情感演出という、2段階の施策が求められると分析します。

そこで本作では、1ステージが9分で終了するところを、「倍速ボタン」(実は3倍速ボタン)を設置して3分間で終了するようにしたり、敵軍の波状攻撃に難易度の山や谷をつけるなどして、ユーザーをきっちりとハメるような調整が行われています。実はアーケードゲームの「3分100円」という黄金律は、都会の一駅分の平均乗車時間に相当するのだとか。ここでもユーザー環境の類似性がみられるといいます。

最後に登場するのが「奥ゆかしさ」で、これはユーザーにとってブラックボックスになる要素を、ゲームに仕込んでおくことを意味しています。代表的なものがランダム要素やAIセッティングで、これによりユーザーは失敗したときでも「たまたま運が悪かっただけ」と自己弁護したり、偶然勝てただけなのに「読みが当たった」と自己陶酔してくれるというわけです。

■インフラの違いがゲームにもたらすものとは?

一方で相違点として「課金システム」「アップデート」「ネットワーク回線」の三点が挙げられました。

まず「課金システム」について、アーケードゲームの黄金律ともいえる「3分100円のビジネスモデル」は、無料アプリが蔓延している中では、すっぱり忘れるべきだと語ります。実際「源平大戦絵巻」では、無料にしたとたんに総ダウンロード数が、わずか数日で有料版の4倍に到達したのだとか。さらにセールスもアイテム課金によって数倍に上がり、しかも安定化しました。まさに無料の恩恵を大いに受けたといえます。

もっともアプリを無料化したうえで、いかにプレイヤーの心理分析に基づいた課金ギミックの設計を行うかが重要だと語られました。具体的には「どこに痒いところを用意するか(課金したくなるポイントを設置するか)」「どういうソリューションを用意するか(課金すると、どのように解決されるのか)」という2点をキモに、全体を設計する必要があるというわけです。

続いての「アップデート問題」は、ここ数年アーケードで人気の、トレーディングカード形式のゲーム(『三国志大戦』など)とアプリとの違いについてです。

通常アーケードゲームではリリースの2-3ヶ月前にカードの原稿を印刷会社に入稿します。しかし、その時期は開発の最終段階で、結果的にバランスが取り切れておらず、アップデートでユーザーが離れてしまう事例も少なくないと言います。これがアプリでは、最後の最後までバランス調整ができるため、より精度の高いゲームを作ることができます。この点はアナログとデジタルの違いに起因するものだといえるでしょう。

最後の「ネットワーク回線」では、ゲームセンターとスマートフォンの端末や回線状況の違いがもたらす影響について説明されました。ゲームセンターでは現在、ほぼすべての店舗で光通信が導入されており、同一機種同士での対戦ができます。これにより非常に高スペックな通信環境が整備されており、「完全同期型」オンライン対戦システムが容易に構築できるといいます。

一方でスマートフォンでは、ネットワーク回線や端末が千差万別です。一口に3GやWi-Fiといっても、ユーザーごとに実測値はさまざま。また比較的バリエーションが少ないとされるiOSでも、iPhone3GS、4、4S、touch(第3世代、第4世代)、iPad、iPad2、新型iPadとバリエーションが幅広く、これにOSのバージョン違いが加わります。これではレイテンシーの目星など、見当すらつきません。

そのため本作では、ユーザーの入力から実行まで2秒程度の「間」を作り、遅延を吸収していると説明されました。また一人用モードでも同様の「間」を作り、オンライン対戦時にも遅延を極力感じさせないような配慮を実施。いわんや「完全同期型」など臨むべくもなく、最悪の事態(勝っていたはずなのに負けた、通信エラーで無効試合になった)を避けるために、「ゲームの途中が違っても勝敗結果は一致させる」「それでも疑わしいときは、どちらも勝者」という施策を採用しているとのことです。

このように平魯氏は、インフラ回りでは違いが大きいが、こと「おもしろいゲームを作る」というゲーム作りの哲学の部分では、アーケードゲームの制作ノウハウはスマートフォンアプリと親和性が高いと説明しました。これまで多くのスマートフォンアプリ&ソーシャルゲーム開発者が知りたかった、まさに痒いところに手が届く内容だったのではないでしょうか?
《小野憲史》

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