【CEDEC2012】目を閉じていても見える『ソウルキャリバーV』におけるサウンド演出 | GameBusiness.jp

【CEDEC2012】目を閉じていても見える『ソウルキャリバーV』におけるサウンド演出

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CEDEC2012、3日目に人気対戦格闘ゲーム『ソウルキャリバー』シリーズのサウンドディレクター2人により、格闘ゲームにおける「記号性と演出の両立」の為のインタラクティブサウンド演出についてのセッションが行われました。
  • CEDEC2012、3日目に人気対戦格闘ゲーム『ソウルキャリバー』シリーズのサウンドディレクター2人により、格闘ゲームにおける「記号性と演出の両立」の為のインタラクティブサウンド演出についてのセッションが行われました。
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CEDEC2012、3日目に人気対戦格闘ゲーム『ソウルキャリバー』シリーズのサウンドディレクター2人により、格闘ゲームにおける「記号性と演出の両立」の為のインタラクティブサウンド演出についてのセッションが行われました。

今回登壇したのはシリーズのサウンドディレクター/コンポーザーを務めるバンダイナムコスタジオの中鶴潤一氏と同じくサウンドディレクター/デザイナーを務める矢野義人氏です。実際にソウルキャリバーではサウンドにどのような意味を持たせているのか、どうすればよりゲームの演出を際立たせられるのかといった内容を、プランナーやディレクター、プログラマー向けに解説しました。目を閉じていても見えるサウンドとはどのようなものなのでしょうか。

■『ソウルキャリバーV』とは
まず今回、解説に使用されたのはPS3/XBOX360ソフト『ソウルキャリバーV』です。世界でも人気シリ―ズとなっている3D武器対戦格闘ゲームです。本作の特徴の一つに、「非常に良く喋る」(中鶴氏)という点があげられます。そういったボイスなどもどのように扱われているのか詳しいお話がありました。

■「目を閉じていても見える」
本作で目指したという「目を閉じていても見える」サウンド表現とは、画面が見えなくてもゲーム状況(攻撃の成否、防御の成否など)や、勝敗が分かるという表現をさします。もちろん映像を見れば、判断はつきますが、サウンドにもゲーム状況を認識する大事な役割があります。仮に認識ができないと、ユーザーがストレスをため、遊ばなくなってしまう可能性も出てきます。

■本作における音の役割
では、本作における音の役割として次の3つがあげられます。まず1つ目が「イベントのお知らせ」です。これが先ほど説明した役割になります。続いてが「キャラクターの感情表現」です。多くのキャラクターが登場する本作ですが、「説明書の人物紹介を読まずにプレイしても、バックストーリーや相手との関係性が認識できる」ような音にしているということです。そして最後に「世界観の表現」です。

■インタラクティブ演出にした理由
本作に登場するサウンドはBGMや武器のSEにはじまり、ナレーションや背景のSE、キャラボイスにフォーリ―(衣擦れや鎧の音など)等実に多岐に渡ります。数多くの情報のなかで、「記号性」をより際立たせるために整理(音のルール化)をしなければなりません。そして、この記号性に沿ってゲームシステムが成り立っているため、インタラクティブな演出方法をとっているということです。

■『ソウルキャリバー』のシステム
本作の戦闘システムにはじゃんけんの概念が用いられています。このシステムについて矢野氏は「1ラウンドの対戦は20回のじゃんけんが高速で行われていると思っている」とも表現していました。そのシステムとは「横切りは移動に強く、縦切りは横切りに強く、移動は縦切りに強い(移動<横切り<縦切り<移動・・・)」という関係性で成り立っています。1/60の勝負とも言われる格闘ゲームにおいて、武器のSEは非常に重要なファクターです。特に、相手の出す攻撃も判断しなければならないソウルキャリバーのシステムにおいてはことさら重要になるので、その記号性を際立たせる為、それぞれの攻撃によってSEを変えて、記号化しているいるということです。ちなみに上級者になると、音の立ち上がりで相手がどの攻撃を繰り出してくるかが分かるということです。

■音のグループ分け
実際のグループ分けとしては、「成否を知らせる」「特定の行動に結びつく」「ゲームを印象づける」といった変わらない方がいい音は、記号音として、「状況・展開・感情の変化」が起きるような変わった方がいい音は演出音としてルール化されています。

■実際の表現例
この後、デモ映像による実際の例が解説されました。例としてあげられたのは「武器のSEがビープ音だった場合と、演出の入った音だった場合の印象の違い」「対戦相手との関係により、台詞が変わる」「体格により、足音やダウン音が異なる」といったものです。また、「体力減少の際は、キャラの息づかいが変わることで、プレイヤーに危機を知らせる」といった手法でプレイヤーに危機を認識させています。また、ゲームへの没入感を高めるために、「ボイスや特殊演出の際にBGMの音量を変化させ際立たせる」など、実際に気付きにくいところにも、細やかな設定が施されているということでした。

全ての音を明確にルール化し、適切な演出を加えることで、ゲームを知らなくても十分に内容を伝えることが可能になります。それこそが「目を閉じていても見える」サウンド演出だということです。

■嗜好に応じた音の変化
本作では新たに「カスタムSE」というシステムが導入されました。これは世界で発売されるゲームならではの特徴で、それぞれの国で武器のSEの嗜好が異なるのだそうです。大きく嗜好を3つに分けると以下の通りだということです。
・ジャパニーズテイスト・・・いわゆる日本で好まれる、時代劇・アニメ調のSE
・ヨーロピアンテイスト・・・リアルで金属の擦れが強調されたSE
・ハリウッドテイスト ・・・ハリウッド映画に使われるような派手なSE
以前は、大体3つの真ん中をとったSEにしていたそうですが、やはりプロジェクト内でも解決したいという思いがあったということで、今回「カスタムSE」が実装になりました。

■カスタムSEとは?
仕組みとしては、常に2種類の攻撃音(アニメ/リアル)を鳴らし、どちらの音量を重視するかをプレイヤーの好みに合ったバランスに設定することが可能になっています。ちなみに日本は「和洋折衷ということで真ん中がデフォルト、アメリカではリアルがデフォルト」(矢野氏)になっているとのことです。

■プランナーとサウンドデザイナーの音に対する思考の違い
本作の制作段階ではプランナーとサウンドデザイナーの音に対する思考の違いから、いくつか意見の食い違いも出てきたということです。プランナーはどうしてもシステムやストーリーを理解させることに重きを置き、あまり過度な演出は避けたいと考える傾向が強いとのこと。一方のサウンドデザイナーは、演出もシステムと同等に扱い、よりゲームの世界へ没入させたいと考える傾向が強いということです。

最後に、「音のルール化をしっかりと行うことで、プレイヤーの認識を助け、ゲームの理解を深めることができる。そして、理解が深まることで、ゲームへの没入感が高まりプレーヤーに高い満足度を与えることができる」とまとめました。しかし、「映像の進化に比べれば、サウンドに関してはまだまだ改善の余地がある」ということで、今後は映像とリンクさせ、さらに情報をユーザーへ伝えられるようにしていきたいと語り、セッションは終了しました。
《宮崎紘輔》

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