ハンゲームの今後の展開を日韓両社長に聞く・・・「HanGameEx 2011」 | GameBusiness.jp

ハンゲームの今後の展開を日韓両社長に聞く・・・「HanGameEx 2011」

「HanGameEx 2011」ではゲームタイトルの紹介だけでなく、韓国NHN HANGAMEのジョン・クウ代表とNHN Japanの森川亮社長へのQ&Aも実施されました。その内容を紹介します。

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「HanGameEx 2011」ではゲームタイトルの紹介だけでなく、韓国NHN HANGAMEのジョン・クウ代表とNHN Japanの森川亮社長へのQ&Aも実施されました。その内容を紹介します。

―――今回は初めて日韓共同開催となったが

ジョン・クウ代表: (就任以来HanGameExを開催しているので)今年も会社に通えていて嬉しく思います。今後もこのイベントは少なくとも私が居る間は続けていくつもりです。共同開催は初めてですが、ずっとそうするつもりです。

―――事業的な交流も深めていくということですが

ジョン・クウ代表: 日韓で分かれているとはいえ、1つの会社なので事業的な交流はすべきものでした。しかし2009年までは別々に物事を進める事が多かったんです。2010年からはソーシング(ゲームの調達)を共同でやるようになり、サービスも徐々に一緒にやるようになりました。『TERA』も日韓で日本のロンチに向けて一緒にやっているところです。

森川亮社長: 今まではビジネスモデルが異なるということもありましたが、パブリッシング事業はグローバルで動いているので一緒にやることにメリットがあります。大型タイトルに関しても、本社の方がノウハウを持っているのでサポートを受けて進めていこうと思います。スマートフォンもかなり共通化してやっています。両社が組み合わさることでより強い会社を目指します。

―――社内の目標としては?

森川亮社長: ゲームポータルですので、面白いゲームを出し続けるのが一番重要。ただし、それは時代と共に移り変わるものなので、どれだけ先行できるかが鍵です。オンラインゲームの分野では本社と協業してキャッチアップしながら、モバイルやソーシャルの分野は日本が先行して面白いものを作っていくなり獲得するなりしていこうと思います。

―――グローバル展開はどのように考えているのでしょうか?

ジョン・クウ代表: 中国とアメリカでも展開していましたが、中国は売却して撤退、アメリカではイジドットコムというゲームポータルを運営していますがまだこれといった実績はありません。基本的には成果を出せている日韓に集中する考えで、両国の事業を更に成長させた段階でグローバル市場を考えていくつもりです。

―――(先日したスマートフォン専業の)オレンジクルーの日本展開は

ジョン・クウ代表: 100%できると思っています。その他、IPに対するマーケティング権を確保しているものなどは日本で展開したいと思っています。フィーチャーフォンでの位置は微々たるものかもしれませんが、スマートフォンには全て賭けようと思っています。

森川亮社長: ご存知の通り日本のフィーチャーフォンではMobageとGREEがかなりのシェアをとっています。そこを新たにやるというよりは、オンラインでの強み、グローバルの強みで スマートフォンに大きくシフトしています。スマートフォンではかなりのいい位置にいると思います。韓国でもスタートしていくので他社よりもいい成果を出せると思います。

―――パートナーを選ぶ基準があれば教えて下さい

ジョン・クウ代表: スタッフが、オンラインゲームを最後までやったことのある会社、もしくは作らざるを得ない状況にあるハングリーな会社がパートナーになると思っています。今回発表したタイトルの開発元はいずれも経験があるか追い込まれているかのどちらかです。長い開発期間と、ユーザーと向きあっての運営になります。この2つを持っていればそれを実現できると思います。

―――『TERA』の成功はどのような経験になったでしょうか?

ジョン・クウ代表: 『TERA』はかなりの準備期間を持って、シナリオを考えて進めてきたタイトルです。実際にサービスを初めてみて、大規模なMMORPGでお客さんがどのように遊び、不満を持つのかという点がより明確にわかってきました。計画をきちんと立てても上手く対応できるか...大型のMMORPGの運営はやってみないと余りにも多いことも分かりました。しかし、NCやブリザードといった大手の持っているノウハウに近づいてきたのではないかと思います。かなりの資産になりました。

―――今のそれぞれの課題を教えて下さい

ジョン・クウ代表: オンラインゲームで大事なのは顧客のフィードバックで改善していくことです。ここに関して、内部のスタジオであれ、外部のスタジオであれ、徹底していくことが求められていると思います。

森川亮社長: 日本の市場は、ゲーム全般が大きな転換期だと思っています。携帯もスマートフォンも毎日何か新しいゲームが出ています。今までは数を出せばそれなりに成果がでたことがありましたが、クオリティが凄く求められるようになっています。今までにないとかここが面白いとか、そこに集中すべきです。

―――最後に、せっかく日本から来たメディアの方に森川社長から一言お願いします

森川亮社長: 面白いオンラインゲームのほとんどを我々が契約してしまったのではないかと思うくらい良作揃いになりました。これらをちゃんとサービスをやっていきたいと思います。
《土本学》

メディア大好き人間です 土本学

1984年5月、山口県生まれ。幼稚園からプログラムを書きはじめ、楽しさに没頭。フリーソフトを何本か制作。その後、インターネットにどっぷりハマり、幾つかのサイトを立ち上げる。高校時代に立ち上げたゲーム情報サイト「インサイド」を株式会社IRIコマース&テクノロジー(現イード)に売却し、入社する。ゲームやアニメ等のメディア運営、クロスワードアプリ開発、サイト立ち上げ、サイト買収等に携わり、現在はメディア事業の統括。

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