【GDC2010】PopCap、Zynga、CrowStarが語る次世代ソーシャルゲーム | GameBusiness.jp

【GDC2010】PopCap、Zynga、CrowStarが語る次世代ソーシャルゲーム

水曜日は朝から「GamesBeat@GDC」というくくりでゲームビジネスに関連する11のセッションが行われました。その中の1つ、午後1時半から開かれた「Next-Generation Social Games(次世代のソーシャルゲーム)」というタイトルのパネルディスカッションについてのレポート

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水曜日は朝から「GamesBeat@GDC」というくくりでゲームビジネスに関連する11のセッションが行われました。その中の1つ、午後1時半から開かれた「Next-Generation Social Games(次世代のソーシャルゲーム)」というタイトルのパネルディスカッションについてのレポート
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水曜日は朝から「GamesBeat@GDC」というくくりでゲームビジネスに関連する11のセッションが行われました。その中の1つ、午後1時半から開かれた「Next-Generation Social Games(次世代のソーシャルゲーム)」というタイトルのパネルディスカッションについてのレポートです。



パネリストはJohn Vechey 氏 (PopCap Games)、Brian Reynolds 氏 (Zynga)、Jeff Tseng 氏 (Crowdstar International)、Owen Mahoney 氏 (Outspark)、そしてモデレーターを勤めたJustin Smith 氏 (Inside Network) 。

Bejeweled などライトながら中毒性のあるフリーゲームを提供しユーザーを集める PoPCap Games や、ソーシャルゲームで最も成功したと言われ、1億人以上の登録ユーザーと3000万人以上のアクティブユーザーを持つといわれる Farmville を運営する Zynga などソーシャルゲーム界の大手が集まった事もあり、600人近く収容できる大きな会場が立ち見の出るほどの盛況となりました。

アバターやそれに着せる衣服、アクセサリー、あるいはプレイの報償として得られるコインを軸にした経済的要素により、ソーシャルゲームの成功は2009年には一般的にも大きく認知されるようになりましたが、その要因な何だと思いますか、というモデレーターの質問に対しては:

・プレイの対価としてコインやアイテムがもらえ、それでアバターや自分の家を飾ることで他人に見せることができる、という事がプレイヤーのモチベーションを保っている。

・周囲の友人が遊んでいる場合、自分もそこに参加しなくては、という感情が芽生え、さらなるユーザーの導入につながっている。

・ゲーム性の高い、ビジュアルも丁寧に作られたソーシャルゲームの場合、参加ユーザーの半数近くが課金ユーザーとなり、多い人では月に45ドルものお金を使う、という統計が出ている。この分野で成功したいなら、高いゲーム性とインタラクティブ性、バリエーションに富んだ見た目の良い環境はとても重要である。

・自分の友達や、(オンライン上での)近所の人々と交流したり助け合うことは、ゲーム性だけでなくそのコミュニティに参加するためのモチベーションになっている。

…という答えがありました。


続いて、今後新規に参入する開発会社が、既に成功しているソーシャルゲーム界の巨人たちにどのように立ち向かうべきか、というモデレーターからの質問に対しては以下のような答えが提示されました:

・まだ業界、ジャンル自体が若いので、出来ることは色々あるはず。

・しかし、さすがに農場タイプ(Farmville系)のゲームは止めておいたほうが良いだろう(笑)

・かつては小さいスタジオがアイデア1つで勝負でき、利益を上げることが可能だったが、業界の構造が徐々に変わりつつあり、そのようなビジネスモデルが成立しづらくなっている。

・しかし、小さいスタジオに将来性が無いというわけではない。

・独自性、ポテンシャルのあるアイデアを持っている場合、特に重要なのは良いディストリビューターを見つけることである。

・現在の課金システムは一朝一夕で作られたものではなく、様々な試行錯誤の末に生まれているものである。アイデアはコピー出来ても、システム、利益構造は簡単にはコピーできない。

・幸い我々は成功したと言われているが、それは別に我々がラッキーだったからだけではない。やはりヒットするゲームを作るのは大変なのだ、という事を理解してほしい。


そして、今後ソーシャルゲームがどのように展開していくべきか、という質問にはこのようなコメントが挙げられました:

・今まで以上のユーザー同士の交流、社会性を提供していく必要がある。

・新しいソーシャルゲームをプレイする際、フレンドリストを作り直さなくてはいけないのには本当にウンザリする(笑) 今後作られる全てのソーシャルゲームは Facebook のフレンドリストをそのままインポートできるようにするべきだ。

・コンシューマーゲームと比較して我々が有利な点を正しく認識しておくべき。PCとiPhoneから同じゲームにアクセスしてプレイするなど、プラットホームに縛られない展開は我々の方が有利である。また、リリース時にインターフェースやゲームバランスに多少の問題があったとしても、我々であればすぐに対応することが出来る、これはコンシューマーゲームでは難しい。

・我々はソーシャルゲーム会社であり、ゲーム会社ではない。ユーザー間の交流によって生まれる感情など、ソーシャルゲームならではの要素を最も重要なものとして認識する必要がある。

・例えば43歳の女性が楽しめるソーシャルゲームとは何か、今までユーザーとしてあまり認識されていなかった層に向けてどういった楽しさを提供できるか、など、今後考えなくてはいけない点はたくさんある。


モデレーターから質問が提示されるたびに議論が様々な方向に展開し、とても1時間でまとめ切れないほどの内容となりました。オンライン上で無料で遊べるFlashベースのゲームから始まったソーシャルゲームですが、かつてはコンシューマーゲーム業界から学ぶべきものも色々あったものの、現在では全く異なる存在である、という事が各パネリストによって強調されていたのが印象的でした。
《今鳩越前》

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