
海外メディア「GamesRadar+」は、『塊魂』シリーズや『のびのびBOY』を手掛けたゲームデザイナー・高橋慶太氏へ、同氏の最新作『to a T』にまつわるメールインタビューを実施しました。しかしそこでは高橋氏制作の『to a T』の売上不振や、日本への帰国などの苦境も赤裸々に語られています。
◆帰国理由のひとつは、『to a T』の売上不振

高橋慶太氏は、バンダイナムコゲームス(現バンダイナムコエンターテインメント)にて、『塊魂』シリーズや『のびのびBOY』を手がけたゲームデザイナー。2010年に退社しています。
その後は『Wattam (ワッタン)』など制作し、2025年にはゲームスタジオ・uvula開発でアドベンチャーゲーム『to a T』をリリースしたばかり。
『to a T』は、体が“Tの字”な「ティーン」が主人公で、奇妙な設定で紡がれる日常が印象的なゲームです。高橋氏の紡ぐ独特の世界観が詰め込まれた一作と言えるでしょう。
今回、海外メディア「GamesRadar+」が行ったインタビューは、元々ビデオ通話で行われる予定だったそうですが、サンフランシスコ在住だった高橋氏が日本に帰国することを受け、メールインタビューに変更されたとのこと。そして、その回答の中では帰国理由のひとつが『to a T』の売上が芳しくなかったことだとも明かされています。
この売上不振についての話題は、「ニッチなゲームを作ること」を聞かれた流れでの発言です。同氏は、ニッチなゲームを目指して作品を作る人間はいないとし、“ニッチなゲーム”はあくまで結果に過ぎないとしています。
しかしその一方で、『to a T』はメインストリームから離れた作品であるとも述べられました。続き、最近日本に帰国したこと、そしてその理由は『to a T』の売上が振るわなかったためということが綴られています。

売上不振だったとはいえ、今回インタビューを実施した「GamesRadar+」のライターは、『to a T』を個人的なGOTYとまで評価しており、今回メールインタビューを全文掲載した理由は、ゲーム内容のみならず、同氏が「ユーモラスでありつつも現実を受け止める器があり、応援したいから」と述べています。
最後には、オススメの音楽を聴かれた高橋氏が(日本でもかつて流行った)M.C. Hammerの「U Can't Touch This」をピックアップし、インタビューは幕を閉じています。
『to a T』は、以前に掲載したGame*Sparkレビューでも高評価を獲得しています。『塊魂』シリーズなどを始めとした同氏の世界観が好きな方は、「U Can't Touch This」を聞きながら『to a T』をチェックしてみてください。











