商標は出版社が作家を守るため取る慣例のはずが…『女神転生』原作者が語る『真・女神転生』誕生秘話 | GameBusiness.jp

商標は出版社が作家を守るため取る慣例のはずが…『女神転生』原作者が語る『真・女神転生』誕生秘話

きっかけはアトラスからの直談判で、エンターテイメント業界の法律部門ではよく知られたエピソードだといいます。

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商標は出版社が作家を守るため取る慣例のはずが…『女神転生』原作者が語る『真・女神転生』誕生秘話
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アトラスが開発するRPG『女神転生』シリーズ原作「デジタル・デビル・ストーリー」の著者として知られる作家の西谷史氏が、シリーズの転換点となった『真・女神転生』の誕生秘話をTwitterで明かしました。

作家と出版社、商標の関係と西谷氏の怒り

ツイートによると『真・女神転生』の開発はアトラスからの直談判がきっかけで始まったといい、その理由が原作小説の出版を担当していた徳間書店が「いつになっても女神転生2を作ろうとしない。」からだと西谷氏の法的代理人から説明を受けたことを明かしています。

ゲーム『女神転生』のヒットに徳間書店の広告力の功績を感じていた西谷氏でしたが、代理人からその後告げられた「徳間書店は、女神転生の商標権を申請していない。だから、アトラスが商標権を取得したんです。」という事実を知って『真・女神転生』の開発に踏み切ったそう。当時小説を基にアニメやゲームが作られる際は、それぞれ原作の二次利用という形で契約が結ばれており、その際出版社が作家を保護するため商標権を得るのが慣例だったといいます。

その“普通”が行われなかったと知った西谷氏は徳間書店の作品に対する姿勢に怒りを感じ、アトラスからの直談判に対し「やりましょう。これで女神転生は真・女神転生として大きくなれる」とゴーサインを出したと語ります。この事件は決して表に出ずともエンターテイメント業界の法律部門ではよく知られた話となっているそうです。

シリーズの原点を知る貴重な機会にファンの意見も殺到

今日まで続く人気RPGシリーズの原点ともいえ、当時の作家と出版社、その他メディアミックスの担当会社それぞれの思惑や関係が伺い知れる貴重な機会となった本エピソード。西谷氏は「この時点で、僕の小説は真・女神転生の原作といっていいと思うが、あなたはどう思う?」とファンに問いかける形でツイートを結び、ファンからの様々な意見がリプライに寄せられています。

※ UPDATE(2023/05/01 12:18):文中の西谷氏の人名に誤りがあったので修正しました。お詫びして訂正いたします。


《焦生肉@Game*Spark》

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