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ハピネットがブロッコリー株式の公開買付を開始、完全子会社化を目指す

ハピネットは、ブロッコリーの完全子会社化によって、様々なシナジーの実現が可能だと考えています。

企業動向 発表
ハピネットがブロッコリー株式の公開買付を開始、完全子会社化を目指す
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エンタテインメント商材の流通と企画販売事業を展開するハピネットが、ブロッコリー株式の公開買付を開始すると発表しました。

買付の期間は2023年4月17日から6月13日までで、ハピネットはブロッコリー株式の全てを取得し、完全子会社とすることを目的としています。この公開買付に際し、ハピネットは、ブロッコリーの第2位の株主であるアニメイト、及び第3位の株主であるブシロードとの間で、公開買付応募契約を締結。アニメイト・ブシロードが所有するブロッコリー株式の全てについて、本公開買付に応募する旨の合意を得ているとのこと。

なお、ブロッコリーが発表したプレスリリース「株式会社ハピネットによる当社株式に対する公開買付けに関する賛同の意見表明及び応募推奨のお知らせ」によれば、ブロッコリー側もハピネットによる完全子会社化に賛同の意を示しており、ブロッコリーの株主へ本公開買付けへの応募を推奨することを決議しています。

ハピネットは2015年、ブロッコリーとのシナジー効果を期待し資本業務提携を行っていました。しかし、両者ともに上場企業であることにより、独立した事業運営を行う必要があり、秘匿性の高い情報の共有ができない等の制約がありました。

このことから、資本業務提携時においてハピネットが想定していた以上に事業展開を迅速に進めることが難しく、大きな目的のひとつであった新コンテンツの開発については、リソースや収益化までの期間、成否に関して、意思決定に慎重を要し、開発に遅延が生じる等の課題が発生していたとのこと。

ハピネットは、ブロッコリーの完全子会社化によって、上記の課題を解決し、また以下のようなシナジーの実現が可能だと考えています。

1.意思決定の迅速化による新コンテンツ開発の推進
ハピネットとブロッコリーが一体となって事業展開を行うことで、中長期的な視点に立った戦略的意思決定を迅速に行うことができ、新コンテンツの開発をより推進することやエンタテインメント業界の環境変化にスピーディーに対応することが可能となると考えております。

また、ブロッコリーは、自社コンテンツについて、映像や出版、イベント開催等に関する案件については他社に権利を許諾し、業務を委託することでこれまでビジネス展開を行ってきたとのことですが、ハピネットの完全子会社となることで、より一層ハピネットグループの持つ機能を活用し、これまでブロッコリーが他社に委託していた映像や出版、イベント開催等の分野をハピネットグループとして一括して行うことができ、よりコンテンツの魅力・価値を高めることが可能になると期待しております。

2.ブロッコリーが所有する自社コンテンツの展開拡大
ブロッコリーは「うたの☆プリンスさまっ♪」や「Z/X -Zillions of enemy X-」といったコンテンツを所有しております。一方で、ハピネットグループは、玩具、映像音楽、ビデオゲーム、アミューズメントといった幅広い領域で事業を展開しており、さらに量販店、専門店、eコマースやコンビニエンスストア等様々な取引先との取引が可能な流通プラットフォームを強みとしております。

そのため、ハピネットグループ及びブロッコリーが一体となってコンテンツビジネスを展開することで、ブロッコリーのコンテンツをより多岐にわたるエンタテインメントとして多くの方にお届けすることが可能となり、コンテンツの新たな楽しみ方のご提案、新しい顧客層・流通チャネルの開拓が可能になると考えております。

3.ハピネットグループの経営資源を活用した事業規模の拡大
ブロッコリーは、今後の成長のための課題について、新規コンテンツ開発への積極的な投資の継続を掲げております。コンテンツの開発においては多くの人的・物的な経営資源が必要となるうえ、コンテンツビジネスは収益化までに期間を要します。加えて、既に保有しているコンテンツの更なる展開拡大もブロッコリーの課題となっており、それらを平行して推進し、更なる事業規模の拡大を目指すためには、ハピネットグループの人的・物的な経営資源を活用することが有効であると考えております。

また、ハピネットがブロッコリーを完全子会社とすることで、情報共有の制約なく人材交流を行うことができ、ノウハウの共有や人材育成、バックグラウンドの異なる多様な人材の相互交流による組織活性化が可能となり、中長期的にハピネットグループとブロッコリーの企業価値の向上に繋がることを期待しております。

4.経営支援体制の強化
ハピネットは、ブロッコリーが営むコンテンツビジネスは収益化までに期間を要することから、中期的な目線での経営が必要であると認識しております。ハピネットがブロッコリーを完全子会社とすることで、短期的な利益にとらわれない、中長期的な目線での経営を行うことができると考えております。

また、ブロッコリーがハピネットの完全子会社となることにより、より一層ハピネットグループの持つノウハウを活用した戦略立案や投資計画の策定、経営企画、人事、総務といった本社機能の業務の提供等を受けることが可能となり、経営支援体制の強化が可能になると考えております。

なお、完全子会社化によりブロッコリーは非上場になりますが、資本市場からの資金調達の必要性は現状高くなく、人材採用面で重要となるブロッコリーの知名度・ブランド力や社会的な信用は、事業活動を通じて獲得・維持されている部分が大きいため、非上場化でブランド力等を失うわけではないとしています。また、上場維持にかかるコストが削減された分、経営資源を事業に投入することが可能になり、ブロッコリーの企業価値向上につながるとも説明されています。

《GameBusiness.jp》

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