退職する理由の8割はストレス―マイシェルパの調査より | GameBusiness.jp

退職する理由の8割はストレス―マイシェルパの調査より

会社にどれだけ前向きな理由を伝えていようと、実際は約8割がストレスで辞職している―そんな結果が導き出されました。

企業動向 発表
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マイシェルパは、転職経験のある会社員(正社員)を対象にした実態調査「社員の退職理由」を実施し、その結果を公表しました。

近年、企業におけるメンタルヘルスケアはより重要性を増しています。自分では「大丈夫、まだまだがんばれる」と思っていても、ちょっとした心の疲れがきっかけで健康を損ねてしまうケースは少なくありません。心身の健康を守るためには適切なケアや治療、休養も必要です。

しかし、本当に「もうダメだ」と思った時、周囲りにそれを打ち明けられる人がいるとはかぎりません。さらに、打ち明けられたとしても、企業側に適切な対応やサポートをする体制が整っているともかぎりません。

「社員の退職理由」に関する実態調査

調査日:2022年9月20日(火)

調査方法:インターネット調査

調査対象:転職経験のある会社員(正社員)/1,041人

モニター提供元:ゼネラルリサーチ

退職を決意した理由とは

転職に際し、前企業を退職したのはどのような理由だったのでしょうか。「退職した理由(上位3つまで選択/複数回退職した経験がある方は直近の退職について)」でもっとも多い回答は「長時間労働・休日出勤などによるストレスのため32.7%)」でした。

次いで「職場の人間関係や社長・上司との相性によるストレスのため30.2%)」、「給与や残業手当など賃金への不満によるストレスのため24.5%)」が続きました。

また、上位3つのうち1つでも「ストレス」に関わる回答を抽出してアンケート対象者の総数で集計したところ、実に79.7%の退職の原因は、何らかのストレスであることが分かりました。

前向きな理由に思えても6割~7割は何らかのストレスが原因

会社に伝えた退職理由」を質問したところ「別の業界・新しい職種に挑戦したい19.4%)」がもっとも多く、次いで「詳細な理由は伝えなかった18.2%)」、「雇用形態・勤務時間などの働き方を変えたい11.6%)」が続きました。

ただし、先程の「退職理由はストレスが原因」と回答した方の割合と掛け合わせてみると、会社に伝えた退職理由と本当の理由は異なることが分かりました。

特に前向きな理由を伝えた方のうち「別の業界・新しい職種に挑戦したい」と回答した方の75.0%、「家庭の事情(出産・介護など)」の64.0%、「起業」と回答した方の60.0%が、「実はストレスが原因」で退職しています。

会社側の取り組みにはほとんど効果が見られない

企業側は、社員の退職を防ぐためにどのような取り組みをしていたのでしょうか。「退職した会社では、従業員の退職を防ぐためにどのような取り組みを行っていましたか(複数回答可/複数回退職した経験がある方は、直近の職場について」と質問したところ「特に目立った取り組みはなかった43.5%)」がもっとも多く、次いで「ストレスチェック制度の導入24.4%)」、「人事評価制度の整備18.9%)」が続きました。

約4割の企業に目立った取り組みはなかったようですが、約6割は何かしらの取り組みを行っていたともいえます。また、取り組み方の内訳は、ストレスチェック制度や人事評価制度といったものが比較的多いことが分かりました。

では、それらの取り組みはどのくらい効果があったのでしょうか。「それらの取り組みは退職を踏みとどまる理由になりましたか」と質問したところ、「ある程度はなった何度か思いとどまった)(17.3%)」、「どちらともいえない一度は思いとどまった)(26.1%)」、「まったくならなかった思いとどまることはなかった)(56.6%)」という結果になりました。

どちらともいえない」と「まったくならなかった」の合計が8割以上を占めており、企業の取り組みにはほとんど効果がないといえます。例えば、周囲に本音で話せる同僚や上司がいれば、退職を考え直すこともあるかもしれませんが、実のところはどうだったのでしょう。

退職前、本音の退職理由について信頼して相談できる相手は社内にいましたか」と質問したところ、「いた39.0%)」、「いなかった適切な人がいなかった)(37.3%)」、「いなかった社内の人間には本音を相談したくない)(23.7%)」という回答結果になりました。

6割以上の方が、相談できる方がいなかった(適切な人がいなかった、社内の人間には本音を相談したくない)ようです。社内の人間に相談したくないという人のなかには、適切な人がいないというだけでなく、情報が社内に伝わるのが嫌でできなかったという人もいたことかと思われます。

実際、社内の人に相談したことで後悔した経験がある方はいるのでしょうか。相談できる相手が社内に「いた」と回答した方に、「社内で本音の悩みを相談して後悔したことはありますか」と質問したところ「悩みを理解してもらえなかった15.8%)」、「相談内容が洩れた11.6%)」、「悩んでいることに対して説教をされた4.4%)」、「後悔したことはない67.7%)」という回答結果になりました。

3割以上の方が悩みを理解してもらえなかったり、相談内容が漏れてしまったりということがあったようです。なかには、悩んでいることに対して説教をされたという方もいることが分かりました。会社側に何があれば退職に至らなかったのでしょうか。具体的に聞きしました。

会社側にほしかった制度/退職に至った経緯

・抜き打ちチェックなどの各ハラスメント防止体制を強化して欲しい(20代男性/富山県)

・上司が悩みの種なのに、本部の相談窓口を利用するにはその上司を通さないといけなかった。そういった体制の不備をどうにかすべき(20代女性/東京都)

・ストレスチェックや会社の不満を真摯に受け止める制度。そのうえで、具体的な対策を提示するか、すぐにできなくてもいつまでに提示するなど、しっかりとした頼れるケアが欲しかった(30代男性/神奈川県)

・カウンセリングできる人が欲しかった。また、部署が単一で異動できないことが嫌だった(30代女性/千葉県)

・窓口の相談員が1人しかおらず、自分と相性の合わない上司と仲が良かったため、相談したくてもできなかった。相談窓口を複数人設置すべきだと思う(30代女性/大阪府)

・情報漏洩が嫌だったため誰にも詳細は話せなかった。他の会社などが私達の意見を管理し、かつネットなどで意見を言う環境があれば助かる(30代女性/千葉県)

会社に伝える退職理由が本音ではない―実態は8割がストレス

今回の調査で、社員が退職する本当の理由が明らかになりました。長時間労働や休日出勤、上司など職場の人間関係、給与など、さまざまなストレスが原因で退職する方が多いのが実状のようです。

また、離職防止のための会社の取り組みもあまり効果が無い様子で、会社に知られることなく悩みを相談できる相手が欲しかったという声が多く見られました。実際に、ストレスを抱えている人のケアは、メンタルヘルスの専門家によるカウンセリングが望ましいと言われています。

従業員の退職は、企業にとっても大きな損失です。離職率を下げるため、適切な対応やサポートを受けられる体制を整えておくべきではないでしょうか。

オンラインカウンセリングサービス「マイシェルパ」について

マイシェルパ」は、悩み・不安をお持ちの方、身体やメンタルの不調でお悩みの方たちにオンラインのカウンセリングをお届けするプラットフォームです。

確かな経験を持つ精神科専門医の監督の下ですべての所属カウンセラーが臨床心理士、あるいは公認心理師といった専門資格・知識を有しており、すべての人たちにプロフェッショナルによる信頼できるカウンセリングを届けることを信条としています。

マイシェルパ代表者・松本良平氏のメッセージ

メンタルヘルスこそヘルスケアにおける最重要領域です。なぜならば、先進国では疾患による損失コストの主要因がメンタルヘルスに由来するからです。企業においても、メンタルヘルスは避けては通れない経営課題であることは、さまざまな経営指標からも明らかにされてきています。

一方で、働く人々が仕事でストレスを感じても25%超が誰にも相談をしないまま過ごしています(令和2年厚労省調査)。高まるニーズに対して、医療リソースは既に枯渇しており、またストレスチェックのサーベイも本質的解決には至りません。

マイシェルパは真に良質なカウンセリングを、あらゆるステージ・サイズの企業に届けることで、そこに働く人々のウェルビーイングの実現に寄与していきます。将来的には、悩みを抱える全ての人々が気軽に専門家に相談できる世界を実現できるようなプラットフォームを目指します。

《蚩尤》

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