【e-Sportsの裏側】「儲けることが全てではない」Twitterが支えるe-Sportsとは…ゲーミング部門ヘッドインタビュー | GameBusiness.jp

【e-Sportsの裏側】「儲けることが全てではない」Twitterが支えるe-Sportsとは…ゲーミング部門ヘッドインタビュー

Twitterのゲーム コンテンツパートナーシップを率いるリシ・チャダ(Rishi Chadha)氏にインタビューを実施。先日開催されたEVO Japan 2020へのメディアスポンサーの裏側とTwitterが考えるe-Sportsへの取り組みについてお話を伺いました。

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e-Sportsに携わる「人」にフォーカスを当てて、これからのe-Sportsシーンを担うキーパーソンをインタビュー形式で紹介していく【e-Sportsの裏側】。前回の連載では『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』の女性プレイヤーぴよねね選手にインタビューを実施。よしもとゲーミングへ所属した経緯やプロを目指す理由を語っていただきました。

第28回目となる今回は、Twitterのゲーム コンテンツパートナーシップを率いるリシ・チャダ(Rishi Chadha)氏にインタビューを実施。先日開催されたEVO Japan 2020のメディアスポンサーも務めた同社ですが、その裏側とTwitter社が考えるe-Sportsへの取り組みについてお話を伺いました。


―――リシさんの自己紹介をお願いします

リシ・チャダ氏(以下、敬称略)Twitterでゲームコンテンツ パートナーシップのグローバルヘッドを担当しているリシ・チャダです。Twitterにジョインしてから3年ぐらいになりますが、ゲームやe-Sports関連の業務は10年以上経験しています。Twitterでは、Activision Blizzard、ライアットゲームズ、The Game Awardsなどと新しいコンテンツパートナーシップを立ち上げてきました。


――Twitterのゲームコンテンツ部門は何をしている部署なのでしょうか?

リシグローバルゲーミングパートナーシップの役割は、Twitterというプラットフォーム上で、コンテンツパブリッシャーと協力し、共に成長することでオーディエンスのエンゲージメントを高めていきます。マネタイズやディストリビューションも一緒にやっているのですが、ゲームと言っても幅広いので、パートナーシップという意味では4つに分かれています。

まずはパブリッシャーやデベロッパーとのパートナーシップ、2つ目はプレイヤーもチームも含むe-Sports。3つ目はFandomといったコミュニティ、4つ目がエディターやニュースパートナーシップといったものになります。こういったパートナーシップに私たちが協力し、Twitter上の会話を更に増やしていくということを実現しているのです。

――今回のEVO Japan 2020のメディアパートナーに至った経緯と狙いを教えてください

リシEVOとのパートナーシップは2018年から続いているのですが、日本で最初に取り組みがスタートし、大会のアクティベーションや認知を高めるということをやってきました。

EVO 2019(世界大会)ではブロードキャスティングやオリジナルコンテンツを制作し配信するといったこともやっています。それまではオフプラットフォームのアクティベーションだったのですが、オンプラットフォームでの取り組みも始めました。2020年はオフ・オンのどちらも行い、オンプラットフォームのアクティベーションに加え、ストリーミングを行い、Twitter上の会話を増やしています。ハッシュタグや絵文字を特別に準備することにより、認知をさらに高めるという施策も行っています。EVO自体は非常に大きなトピックですから、格闘ゲームが好きな人達のグループをサポートしたいと思っています。

――EVOにスポンサーすることで、Twitterにとってはどんなメリットがあるのでしょう


リシ格闘ゲームのコミュニティの会話と認知が広まったということです。過去には会話はあったのですが、それほど色々な人が参加をするということはありませんでした。しかし、EVOをスポンサードすることでそれがより高まり、多くの人が参加するようになったということが一番大きなメリットと言えます。特に格闘ゲームのコミュニティは草の根的な活動で成長してきた部分があるため、それにもっと光を当てたいですし、本当の意味での会話を増やしていきたいと思っています。Fandomも非常に強いですから、意味のある形でもっと会話を増やしていきたいですね。

――Twitter上で、ゲームやe-Sportsに関するツイートは増えてきているのでしょうか

リシ両方かなり増えていますね。日本がやはりゲームについての会話が多く、非常に成長は早いです。なので、EVOが日本で開かれるというのもありますし、オリンピックに向けてのe-Sportsの高まりというのも期待できます。これからも更に会話が増えていってほしいと思っていますし、世界中でもゲームやe-Sportsの盛り上がりが感じられます。

――Twitterで話題になるゲームのプラットフォームは、コンソール、モバイル、PCの割合はどれぐらいでしょうか?

リシ地域によって違いはありますが、世界でNo.1は『FGO』なのでモバイルになりますね。『フォートナイト』も人気ですが、こちらはコンソールやPCが盛り上がっています。日本を含めたアジア圏ではモバイルの人気が高く、トップ10のゲームのうち7つがモバイル系で、『FGO』『あんさんぶるスターズ!』『モンスターストライク』などが人気です。

――日本におけるe-Sportsの盛り上がりはどのように捉えていますか?


リシまだまだ新しいカルチャーだという印象です。私の理解では、文化的にe-Sportsというものはあまり受け入れられなかったものの、ここに来て少しずつ受け入れられてきたと考えています。格闘ゲームでは元々コミュニティがありましたが、他のゲームではそれほどコミュニティがなかったというのもありますし、消費の仕方はPCよりもコンソールやモバイルの方が強く、非常に人気のあるe-Sportsタイトルとは必ずしもマッチしなかった市場性も影響していると思います。

ただ、成長の余地は非常に大きいと思っていて、EVOが開かれるというのもありますし、オリンピック絡みのイベントもあり、さらに『リーグ・オブ・レジェンド』(LoL)の日本リーグであるLJLも開かれていますよね。ソフト・ハードともにインフラが整ってきたこともあり、これからさらに人気が高まると考えています。

――ちなみにリシさんはどんなゲームをプレイしていますか?

リシMOBA系はあまりやらなくて、普段プレイしているのは『PUBG』、『コール オブ デューティ』、『Counter-Strike: Global Offensive』といったシューターをプレイしています。『ハースストーン』『大乱闘スマッシュブラザーズ』も好きですよ。

――日本でも海外でもe-Sportsの市場は成長していると思います。Twitterとして、e-Sportsに対してのツールやプロダクトを提供する予定はあるのでしょうか

リシこれまでは常に、プラットフォーム上でコンテンツをシェアしやすいようにしようという方針で進めてきました。ゲームやe-Sportsだけでなく全てに対して、コンテンツ制作やリアルタイムでシェアできるようにする、コンテンツのスケジューリングをするなど、ユーザーがコンテンツをシェアしやすいようにするといったところに力を入れてきました。

一方で、コンテンツを作ってシェアするだけでなく、見つけやすくするといったところにも力を入れています。というのも、個人的には全ての人がTwitterを使うべきだと思っていますし、特にゲーマーは使うべきだと考えていますが、話を聞いてみると使っていないという人もいらっしゃるからです。

これだけコンテンツが膨大になってしまうと、どうやってスタートしていいかわからないという人もいるので、そうした悩みを解決したいとも考えています。Twitterで、より簡単に会話へ入っていけるようにしたいと思い、現在注力しているのが「トピック」という機能です。例えばゲームが好きというのであれば、ユーザーが興味のあるゲームのトピックをフォローし、コンテンツへ入っていけるようになっています。もう1つ「リスト」という機能がありますが、どちらの機能も膨大なユーザーから有益な情報を発信する人をフォローしていくだけではなく、我々が興味・関心によって有益なものをキュレーションしていくことで、会話に入りやすくしていきたいですね。



トピックス機能:トピックをフォローすると、気になる話題の最新情報のほか、そのトピックとの関連性の高いコンテンツ(ツイート、イベント、広告など)を見ることができます。

リスト機能:複数のTwitterアカウントをまとめて管理できる機能。独自のリストを作ったり、他の利用者が作ったリストを保存したりできます。リストタイムラインには、リストに登録されたアカウントのツイートのみが表示されます。


日本ではトピックや興味によって複数のアカウントを使い分ける方が多いと聞きますが、こうした機能を活用すれば1つのアカウントで複数のトピックや複数のリストを持つことができます。

社内のキュレーションを担当するチームとも協力して、ゲームやe-Sportsについては、より見やすくする取り組みもあるんです。例えばE3や東京ゲームショウといったイベントに関心がある人がいれば、プラットフォーム上でもっと可視性を高めるということをやっています。

――e-Sportsでビジネスをやりたいと思っている企業向けに、ビジネスツールをリリースする予定はありますか

リシ既にMastercardやホンダなどとは取り組みを進めています。2019年の『LoL』の世界大会「2019 World Championship」では、ブランドに対しての教育やe-Sportsのパートナーと協力をできるようにするというようなことはやっています。

――日本でも5Gの提供がスタートしますが、次世代通信を意識した新しいサービスを予定していますか

リシそういった計画は今はありません。まずはインフラがどうなるかを見極めたいと思います。5Gが普及すれば、Twitter上でよりコンテンツにアクセスしやすくなるので、コンテンツの投稿・会話・共有全てがやりやすくなります。

日本ではまだですがGoogleがStadiaをローンチしましたし、各社クラウドゲームに注力していますよね。そういった5Gの特性を活かしたサービスでゲームをプレイする方々がTwitterでツイートしてくれることを祈っています(笑)

――5Gでどのように世の中が変わると考えていますか

リシ情報に対してのアクセスがしやすくなり、より速くなるということだと思います。はっきりとどうなるかはわからないですが、情報を得るスピードがさらに速くなるのでコンテンツの消費も増えると思います。世界中どこにいても変わりませんから、どこからでも接続できるという意味でも社会にとってはプラスだと思います。3Gから4Gに変わった時も同じでしたが、さらに大きくエキサイティングなチャンスがあると思います。

――Facebookのインスタントゲームがビジネスとして成功していると聞きました


リシそのようですね。ですが、Twitterは一般の人たちの会話を、意味があり、より健全な形で広めていくという理想を掲げています。もしTwitter上でゲームがプレイできるようになったとしても、それほど会話の刺激やコンテンツとして大きく広がるということはあまりないのではないでしょうか。ゲームは1人でプレイしたり、フレンドとゲームをするものなので、不特定多数の人との会話には繋がりにくいと考えています。なので、利益は出るかもしれませんが、必ずしも私たちの価値観とは一致しないと思っています。
Facebook インスタントゲームとは
Facebook上で動作し、モバイルでもデスクトップでもプレイ可能なグローバルHTML5ゲーミングプラットフォーム。ゲームの開発・公開から、プレイヤー獲得、リテンション対策、マネタイズ(広告及びアプリ内課金)による収益化まで全てFacebook上で行える。 インスタントゲームは現在までにFacebook全体で200億回以上プレイされているという。


――最後に、読者に対してメッセージをお願いします

リシe-Sportsに関しては、日本にとって非常にエキサイティングなチャンスがあると思います。これから必ず成長をすると思っているので楽しみです。ゲームそのものも他の国より多くの作品が供給されているので、Twitter上での会話もまだまだ伸びていくと思いますよ。特に今年は新しいプラットフォームや次世代機が発表されますし、そうした話題についてTwitter上での会話も増えると嬉しいです。また、ゲームコミュニティの人もこれからさらにTwitterをサポートしてくれるとありがたいですし、私たちからコミュニティへのサポートをより増やしていきたいと思います。日本は美しい国ですし、もっとイベントなども開催してまだまだ認知度も上げていきたいですね!

――ありがとうございました。

《森元行@Game*Spark》

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