【インタビュー】広告代理店が語る、動画マーケティングに必要なポイントとは?ーーーCyberBullマネジャーインタビュー | GameBusiness.jp

【インタビュー】広告代理店が語る、動画マーケティングに必要なポイントとは?ーーーCyberBullマネジャーインタビュー

ゲームに特化した動画マーケティングに関してCyberBullのノウハウや最新の情報などを伝えていく連載「動画マーケティング最前線!!」。動画広告を制作する際のポイントやSNSで反応の良いプロモーション手法などをCyberBull 深野マネジャーに第5回に渡り語って頂きました。

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ゲームに特化した動画マーケティングに関してCyberBullのノウハウや最新の情報などを伝えていく連載「動画マーケティング最前線!!」。動画広告を制作する際のポイントやSNSで反応の良いプロモーション手法などをCyberBull 深野マネジャーに第5回に渡り語って頂きました。

今回、連載を振り返りながら、今後の動画マーケティングのポイントを深野氏にインタビュー。これから動画マーケティングを行う際に注意したい点や大切なポイントを伺いました。

――連載寄稿ありがとうございます。反響はいかがでしょうか。

ありがとうございます。社内外あるのですが、特に僕らが嬉しかったのは社外の方からの反応ですね。初めてお打ち合わせさせて頂く企業様から「全部読みましたよ」というお声を頂くこともありました。私の連載が、少しでも動画マーケットを成長させるものであったことを願っております。

――全5回の連載でしたが、特に伝えたいポイントなどはありましたか?

第2回の記事で、大事なところが3つありますというお話をさせて頂いたのですが、やはり現状のスマホゲームの動画プロモーションはその3つが特に重要な部分かと思っております。

1.メディア別に動画をつくり分ける
2.アプリのフェーズ別に動画をつくり分ける
3.配信国別に動画をつくり分ける

一番お伝えしたいことは、アプリをプロモーションする媒体や状況、配信国などによってクリエイティブをつくり分ける必要がある、ということですね。

――スマホアプリ市場は大きくなっていると感じています。Cyber Bullとしてはどう捉えていますか?

国内の市場はかなり厳しくなっていると感じています。広告で良いユーザーを獲得しにくくなってきている、以前よりも獲得するためのコストがかかってしまう、という意味ですね。

――厳しい、というのはプレイヤーが増えているというところですか

市場規模は2015年ごろから鈍化しているのに、海外の広告主さまがどんどん日本への出稿を強化しているので、広告の表示単価はどんどん上がってきていますし。CyberBullとしては、ひとつひとつのクリエイティブの質をあげて行くことが重要であると考えております。エンドユーザーに広告が当たる頻度が下がってきているということですので。

――現状のスマートフォンゲームのマーケティング手法はどういったものがありますか

まず、TVCMとデジタルの大きく2つの手法があります。さらに、ゲームであればターゲットが既存のユーザーと新規のユーザーの2つに分けて考えられます。

(1)マスマーケティングの新規ユーザー向け
(2)マスマーケティングの既存ユーザー向け
(3)ダイレクトマーケティングの新規ユーザー向け
(4)ダイレクトマーケティングの既存ユーザー向け

そのため、このいずれかのパターンで議論することが多いと考えています。今までは、(3)番に大きく予算が割かれておりましたが、最近では息の長いタイトルが新キャラ登場や、大型アップデート時にTVCMを手段として既存ユーザーへ訴求する(1)番のタイプも目立ちますね。(1)~(4)のどのマーケティングにせよ動画というところが注目されています。マスマーケティングの分野では、TVはもともと動画でしたがデジタルサイネージなども増えてきてますし。ダイレクトマーケティングで使用されるデジタル広告のフォーマットも1広告枠あたりの単価が静止画に比べて高いので、どんどん動画化してきていますね。

――動画広告が増えてきているとのことで、フェーズによって変わるとは思いますが、内容的にはどういう訴求内容のものが増えているのでしょうか?

王道はキャラクターの訴求ですね。なんだかんだこの訴求でインストールしてくれたユーザーは継続率であったり、課金率が高かったりします。

ストアランキングのトップはほぼIPモノですよね。日本人って「バトルして勝ちたい」というところにお金を使うよりは、「コレクション」にゲームの楽しさを感じる人が多いので、魅力的なキャラクターだとか、アサインされている声優だとか、そこが一番多い訴求ですね。戦略シミュレーションゲームとかも、どうしても戦略シミュレーションをするにはキャラクターが必要なわけで、そこで引っ張ってきて、ゲームの世界観に引き込む、フックとなるのがキャラクターだと思っています。一方で獲得単価だけ見るとインセンティブ訴求も鉄板ですが、その後のKPIが悪かったりするので、僕らはあまり使用してないですね。

――動画の話に戻りますが、動画を使ったマーケティング、TVもデジタルも増えてきているとのことですが、その中でやりがちなミスと、これはやっておくべきというのはありますか?

まず最近、実施を推奨させて頂いているのが、マス広告のご予算の最適化です。マスマーケティングにおいて、莫大なご予算をTVCMだけに投下しているケースが非常に多い印象です。

いくつかのケースから、TVCMに1,500GRP以上投下してしまうと、リーチできるM1~M2層には過剰フリークエンシーに到達してしまうことが判明しています。そもそもこの層へのリーチはTVCMでは半数もとれないので、予算のほとんどを50歳以上の方に当ててしまってます。1人に20回30回と接触させていた、なんてことも起こっています。

なので、本当にその金額でいいんだっけ?っていうところと、過剰に投下してしまっている予算のアロケーション先については考えておくべきだと思っております。そこは、やはりデジタルになると思っていて、TVよりもM1~M2層へのリーチ効率はやはりTVCMに対して優位ですし、その後のユーザー動向をトラッキングすることも可能なので、マス広告費の最適化は必ずすべきだと思っています。


やりがちなミスとしては、同じTVCMのクリエイティブをそのままデジタルで使ってしまうということです。「世界観を統一したいのでこのクリエイティブ(TVCM)を使ってください。」となりがちなのですが、用意されているクリエイティブの尺はほとんど15秒なんです。でもTwitterでは6秒の方が効果があったり、強制視聴メニューがある媒体ではがあるので30秒しっかり見せた方がいいとか、媒体の特性を理解しないまま15秒のTVCMを利用しちゃうというみたいなところがあるので、そこはしっかり工数を使ってでも作り変えるべきかなと思います。

――やった方が良いところで出稿料の最適化がありますが、具体的にはどのような感じになるのでしょうか?
企業さんによって変わりますが、TVとKPIを合わせてあげることが一番良いと思いますし、それで上手くいくケースが多いです。大体あるのが、何歳から何歳までのリーチ率とフリークエンシーを守ってくださいというのを、TVで出稿すると思うのですがあえて全く同じ条件で挑戦した方が、デジタル広告のメリットを感じて下さる可能性が高くなります。

――マスから入ってきたユーザーとデジタルから入ってきたユーザーで売上は違うのでしょうか?

ここはクライアントさまと一緒にこれから突き詰めていくことだと考えています。現状はやはり、マスから入ってきた人をトラッキングできないので単純比較ができません。今僕らがチャレンジしていることは、デジタル広告の出稿有無を期間・地域によって分けてABテストをする施策を実施して効果を検証しております。TVCMだけ出稿する地域とTVCM+デジタル広告をで出稿する地域、TVCMだけ出稿する期間とTVCM+デジタル広告を出稿する期間に分けて、オーガニックで入ってくるユーザー数や売上を比較するという手法です。

――効果測定はもうテストでされている?

それは行っています。TVCM+デジタル広告でプロモーションを行った方がTVだけでやるよりも、その後のユーザーさんの継続率であったり課金状況であったりが相対的に高くなったケースも出てきております。

――逆に言うとスマホゲームだからデジタルだけでOKというわけでもないのでしょうか。

大前提、目指す数字に依存すると思うのですが、リアルイベントやマス広告が大きくKPIの達成に寄与さした例も多くありますので、デジタルだけで達成できるKPIなのかどうかを見直す必要はあるはずです。目指す数字が高ければ高いほど、デジタル以外のプロモーションは必要になってくると思います。

――難しいところですね。

費用対効果が可視化しづらいプロモーションでは特に投下量を決定するのが難しいですね。

――ある程度体力もあって長くやっていて、という企業だけでなく、一方で少ない開発費や人数でなんとかマーケティングをしている企業もあると思うのですが、そういう広告主さん向けにデジタルをおすすめできるのでしょうか?

むしろデジタルプロモーションをおすすめできる、と思っています。アプリを運営しながらお金を稼いでいかなきゃならないというのは当然のことですが、しっかりと3ヶ月程度で回収できるユーザーさんがどういったところにいるのか、きちんとリーチできているのか、といった数値はデジタルでないと測れません。かけた広告費に対していくら回収できたのかというのを可視化できる媒体じゃないとむしろやるべきではないと思っています。


動画を活用する意味もあると思っていて、獲得単価が一緒でも、動画から入ってきたユーザーさんの方が継続率が高くて、その後課金する可能性が高いです。そのあたりは数字で証明ができております。静止画は訴求できる内容が少ないので、ゲームを理解しないままファーストビューのセクシーなものから入ってきたというような場合は、ゲームを理解した時点で離脱しがちです。でも、動画の場合は、こういうゲームでこういうキャラがこういう動きをして、ってある程度動画を見たらゲームを理解してインストールしたいと思ってくれているので、継続率が高くなります。数を取るというよりは、ゲームに残ってくれるユーザーさんを取って、しっかりと売上を作っていこうよ、というフェーズだと思うので、動画をおすすめできると思っています。

――一方で、動画って作るのが面倒という広告主さんも多いと思いますが、最適なソリューションなはあるのでしょうか?

やっぱり媒体別であったり、フェーズ別、配信国別みたいに分けたりすると本数がかかってくるので、お金も時間もかかるので大変だと思います。弊社には「HAYABUSA」というソリューションがあり、制作チームもスピード感のある取引ができるようにしています。デジタル広告は投資だと思っていて、あくまで回収前提の広告なので。

――動画クリエイティブは何個ぐらい作ればいいのでしょうか?

大体1週間で10本ぐらい作って入れ替えた方がいいと思います。媒体でいう広告品質って、1週間で50%とかまでは行かないですが、100だったものが80、70まで下がるので、しっかりと質の高いユーザーを入れ続けると考えると、1週間で10本から15本は欲しいですね。

――最後に、読者に向けてメッセージをお願いします。

今後ますます動画広告の攻略というところがスマホアプリのプロモーション成功に直結するケースが多くなってくると思っています。この機会に少しでも早く動画広告の知識を付けて触れていただければと思っているので、何かあればいつでもご相談ください。

―――ありがとうございました。
《森 元行》

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