ユーザーの熱量を上げて、継続率も上げる。バンダイナムコエンターテインメント たなPが語るTwitterプロモーション活用方法 | GameBusiness.jp

ユーザーの熱量を上げて、継続率も上げる。バンダイナムコエンターテインメント たなPが語るTwitterプロモーション活用方法

『ONE PIECE バウンティラッシュ』のチーフプロデューサー たなP氏に、ユーザー数を増やすだけでなく、離脱を防ぐためのさまざまな工夫、ユーザーから愛され続けるプロモーションのポイントについてお話を聞きました。

市場 マーケティング
ユーザーの熱量を上げて、継続率も上げる。バンダイナムコエンターテインメント たなPが語るTwitterプロモーション活用方法
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家庭用ゲーム機だけでなく、PCゲーム、スマホゲームとゲームをプレイする環境が幅広くなっている昨今。なかでもスマホを持つ人は多く、スマホゲームに触れる人口も年々増加しています。

いっぽう、スマホゲーム市場に進出するゲーム企業も多く、尚且つ国内だけでなく中国などの国外からもハイクオリティのゲームタイトルが続々と日本市場に投入されています。

そんな中、3.5周年を迎えてなおユーザー数を伸ばし続けているバンダイナムコエンターテインメントの『ONE PIECE バウンティラッシュ』。2022年の夏に公開された映画「ONE PIECE FILM RED」の勢いでユーザー数を増やすだけでなく、離脱を防ぐためにさまざまな工夫を凝らしています。今回、『ONE PIECE バウンティラッシュ』のチーフプロデューサー たなP氏に、ユーザーから愛され続けるプロモーションのポイントについて、お話を聞きました。

ーーーたなPさんの自己紹介をお願いします

『ONE PIECE バウンティラッシュ』チーフプロデューサー たなPと申します。『ONE PIECE バウンティラッシュ』も3.5周年を迎え、大きく盛り上がることができとても嬉しく思っております。

ーーー『ONE PIECE バウンティラッシュ』について、簡単にご説明ください

『ONE PIECE バウンティラッシュ』は「ONE PIECE」の個性あふれるキャラクターたちを操作して、最大4人対4人で戦うリアルタイムオンラインアクションゲームです。「ONE PIECE」のゲームタイトルとして、マルチプレイヤーでリアルタイムオンラインアクションのバトルを採用したのは本作が初めてとなります。

「ONE PIECE」の世界を再現したシャボンディ諸島、マリンフォード、ワノ国といったフィールドでお宝を奪い合うゲームです。3分間で試合が終わりますので、ちょっとした時間にみんなでワイワイ盛り上がれるゲームになっています。ゲーム内容自体は非常にシンプルなルールですが、キャラクターの特性であったり、ステージのギミックであったり、チームの戦略やプレイヤーのテクニックなども求められるとても奥深いゲーム性になっています。

ーーー4人はそれぞれロール(役割)が分かれる形になりますか?

ロールは「アタッカー」、「ゲッター」、「ディフェンダー」の3種類に分かれています。「アタッカー」は攻撃力が高く基本的には相手を倒していくような役割です。「ゲッター」はお宝を奪うことに長けている役割、「ディフェンダー」はお宝を守ることに長けている役割です。

ーーーたなPさんはどのロールが得意なのでしょうか

猪突猛進なので「アタッカー」で敵をひたすらなぎ倒していくのが好きです(笑)。

ーーー人気のキャラクターなどは?

作中で強いと言われているキャラクターは人気が高いです。例えば、主人公のルフィはもちろん海賊王のロジャーや、ワノ国編のヤマトなどは非常に人気です。ただ『ONE PIECE バウンティラッシュ』でとても意識していることは、強いキャラがただ強いだけではなく、他のキャラクターであっても戦略や特性を駆使すれば強いキャラクターたちに勝利できる、という部分です。例えば、ウソップがちょくちょく後ろから遠距離攻撃するなど作中で表現されたものを再現して、ゲームにどう落とし込んでいくかっていうところをすごく意識していますね。

ーーー3.5年前はリアルタイムオンラインアクションゲームは主流ではなかったと記憶しています

対戦ゲーム自体は今後、さらに流行っていくだろうということは弊社内でも当時言われていました。オンラインマルチゲームというものが盛り上がってきた結果、『ONE PIECE バウンティラッシュ』もおのずと盛り上がってきたのかな、と考えています。

ーーーアニメ、漫画「ONE PIECE」は幅広い世代の方が支持していますが、本タイトルはどういうユーザーがプレイされていますか

幅広い方々にプレイいただいていますが特に10代、20代前半といった非常に若いユーザーに多く遊んで頂いていることが特徴の一つかなと考えています。「ONE PIECE」がアニメで放映され続けて、漫画も連載が続いているなど、歴史がしっかりあって、今の若い方が読んでも面白いという部分、そして、若い方がオンラインマルチの対戦ゲームに触れる機会が増えたということも影響していると考えています。

ーーー漫画も最終章に突入、映画「ONE PIECE FILM RED」も公開ということで、非常に盛り上がってきています

そうですね。いちファンとして毎週のジャンプとアニメが楽しみでしょうがないです笑

ーーー『ONE PIECE バウンティティラッシュ』は、3.5周年のタイミングで様々なプロモー ションを実施されていましたね

最初に力を入れたのは「ONE PIECE FILM RED」の公開タイミング近辺です。8月6日の公開までにユーザーの熱量をいかに上げられるかということをとても意識しました。

ゲーム内では7月頃から過去の映画「ONE PIECE」作品に登場したキャラクター、例えば、「ONE PIECE FILM STRONG WORLD」のシキ、「ONE PIECE FILM GOLD」のテゾーロ、「ONE PIECE FILM Z」のゼファーというキャラクターを新しく実装してプロモーションでそのキャラクターに焦点を当てた動画などをTwitterで拡散するキャンペーンを行ったりしました。また「ONE PIECE FILM RED」のチケットやフィギュアなどをプレゼントするキャンペーンなどもしっかり実施していきました。

映画公開日には「ONE PIECE FILM RED」とのコラボPVを公開したり、Twitterのトレンドテイクオーバープラスとタイムラインテイクオーバー、4種類のブランド絵文字などを実施したり、生配信をイベントページ付きTwitterライブで実施しました。映画公開後には、シネマアドや渋谷でのOOH(屋外広告)などもやりました。

▲トレンドテイクオーバープラス
▲タイムラインテイクオーバー
▲ブランド絵文字

ーーー「熱量」とは具体的にどういうイメージでしょうか。例えばそのログイン率が高まる、プレイ時間が長くなるなどがあると思いますが

数値ももちろん見てはいますが、特にTwitterを注視していて、ユーザーのツイートの内容を見てどういうことを求めているのかを常に考えています。例えば「Adoさんが歌唱パートを歌うのが楽しみ!」「映画、超楽しみ!」など、ユーザーの反応が毎日Twitterを見ていると増えていたのが目に見えて体感できていて、その部分が大きかったと考えています。

ーーーTwitterをよく見られるのですね

各種SNS特徴があると思いますが、Twitterはユーザーの気持ちを可視化するのに非常に長けていると考えています。ですので、今回は、Twitterでのプロモーションを積極的に行いました。

ーーーTwitterではどのような施策を行いましたか

Twitterの特徴として、すぐにユーザーの反応が見られるというところや直接ユーザー同士でも繋がれる、またそこからユーザー同士でどんどん広がっていく可能性が高いということがすごくいいと感じています。

『ONE PIECE バウンティラッシュ』は、対戦して熱くなったり、逆に負けて悔しいという感情が生まれたりしやすいゲームです。施策の狙いとしては、映画を通してユーザーが活発になっている状態で、「ONE PIECE」や『ONE PIECE バウンティラッシュ』の会話量をいかに上げられるかを狙っていました。「いま、超盛り上がっているよね」という雰囲気は醸成されていたと思うので、そのタイミングで施策を実施することにより『ONE PIECE バウンティラッシュ』を盛り上げていくことができたのではないかと思います。

そのおかげでApp StoreとGoogle Playの無料ランキングでも連日1位を獲得できていたので、映画公開中は日本で一番流行っているスマホゲームは『ONE PIECE バウンティラッシュ』と言っても過言ではないかも…と感じていました。

ーーーTwitterプロモーションは、新規ユーザー獲得施策として活用したのか、それともリテンションやブランディングも含めて利用したのか教えてもらってもいいですか

全部です。いわゆる、フルファネルマーケティングとして活用しました。映画の公開に合わせて、「ONE PIECE」に触れる人は増えると考えていたのですが、それぞれどうリーチするかを考えていました。「ONE PIECE」ファン=新規向けに関してはTwitterのテイクオーバーやブランド絵文字などを活用しつつ、リテンションに関しては、例えば日頃遊んでくれている皆様に向けて「今、『ONE PIECE バウンティラッシュ』で利用できるアイテムを無料で配っているよ」といった感謝のツイート等をしつつ、「『ONE PIECE バウンティラッシュ』に戻ってきてほしい」ということを伝えていました。ブランディングに関しては、PV公開やブランド絵文字を利用し『ONE PIECE バウンティラッシュ』はやっぱり面白いよねというところを伝えるように設計していました。

ーーー施策を実施した反響はどうでしたか

とても、すごかったです。ユーザー数は1年前と比較して何倍にも増加しました。ユーザー規模は日本のトップタイトルたちに並んだと思っています。

こういった施策を行った際に、ユーザーが一時的に入って、すぐ離脱するのではないかという話をよく聞きますが、今回に関して言うと、今までで一番継続率もいいです。やはり熱量が高いユーザーをちゃんと『ONE PIECE バウンティラッシュ』に繋ぎとめて「『ONE PIECE バウンティラッシュ』が楽しい」、「続けてプレイしたい」という状態になっているのが数字からも見て取れます。ゲームを楽しいと感じていただいていることが前提にはなりますが、そこの手前の、「どのようなユーザーにきてもらうか」という部分がポイントになっています。

「誰に向けてこの施策をやるのか?」というところは常日頃からマーケティング担当ともすごく話をして意識はしています。既存のユーザーの熱量を上げて、話題化して、新規が入ってまた話題化して……といった良いスパイラルが回ることにより、どんどん人が増えていった印象があります。

ーーー離脱が少ない、というのは驚きです

映画で新規のキャラクターとして登場するウタ、シャンクスやルフィといったキャラクターが映画で活躍して、それがちゃんとゲーム内に実装されて、そのことを宣伝して、というところがしっかり組み立てられれば必ず継続されるはずで、一時的なものにはならないと考えています。

映画を見た後に、多くのお客さんがTwitter上で映画の感想をツイートしていて、うまく話題になっていたと思います。そういったツイートが増える≒熱量上がる→Twitterのトレンドを見る→『ONE PIECE バウンティラッシュ』の広告が表示されていて気になる→ちょっとやってみようかな、という流れを作れていました。生放送をイベントページ付きTwitter ライブで配信した際に会話量も増加していました。

公式ハッシュタグ数(#バウンティラッシュ生放送)は昨年比269%、タイトルハッシュタグ数(#バウンティラッシュ)は昨年比415%と大幅増加しています。映画公開前の『ONE PIECE バウンティラッシュ』公式Twitterアカウントのフォロワー数は約20万でしたが、現在は44万フォロワーまで増えていて、Twitter広告を行った効果もあったかなというふうに思います。ギフトカードなどのプレゼントキャンペーンで増やしたフォロワーではなく、純粋にタイトルに興味を持ってくれているフォロワーがメインなので、ゲームのアクティブユーザーも多いです。簡単に言うと、懸賞目当てのフォロワーなど、ノイズが入っておらず、純粋なフォロワーが多く、そういった純増でしっかりとフォロワー数40万人達成できたことは自信にもなりました。

▲イベントページ付きTwitterライブ


ーーー公式Twitterでは、普段はどのようなツイートをしているのですか

基本的にはアプリ内イベントの告知やTwitter限定の4コマ漫画などを投稿しています。目玉のキャラクターが出る前日には必ず生放送を行うようにしていて、ユーザーとの距離を少しでも近づけるようにしています。

ーーーTwitter施策を行って、いろいろな良かった点が挙げられましたが、逆に大変だったことは?

クリエイティブ制作です。Twitterは、文字数制限があったり、情報が早い分投稿が流れやすいというところもあるので、ひと目でぐっと惹きつけられるか、「自分も参加してみたい!」と思ってもらえるようなキャンペーンやクリエイティブを大量に制作する必要があります。今回の映画は、「歌」がテーマになっていたので、楽曲を使ったクリエイティブも作成しました。

ーーーTwitterアカウントを活用する中で注意していることは?

Twitterを単なるゲームイベントのお知らせのツールとして使わないよう心がけています。また、公式Twitterをフォローする理由をちゃんと作れているかどうかがすごく重要かな、と思っています。

ゲーム内で見れば済む情報だけを発信するのではなく、公式Twitterを見に行きたくなるような投稿やユーザーとのコミュニケーションも大事にしています。

例えばゲーム内での突発的な不具合などが発生した際に「今、調査しています」といった緊急アナウンスをするなど、対応の早さをユーザーに伝えるというところでTwitterは活かせると思います。やはりユーザーが不安になったら、すぐ伝えたいし、すぐ対処したいし、ユーザーが期待しているものに対してすぐ反応してあげたい。他にも、アプリストアでランキング1位を取ったらすぐにお客様へのプレゼントを実施するとか、そういう気配りひとつでできることは、しっかりやるようにしています。

ーーー『ONE PIECE バウンティラッシュ』の今後の展望について教えてください

「ONE PIECE」という作品は本当に世界中で愛されています。世界中の「ONE PIECE」のファンに『ONE PIECE バウンティラッシュ』をプレイしてもらって、心の底から熱狂するようなゲームを目指したいです。また「プレイして楽しい」だけではなく、「見ているだけでも楽しい」といったところも目指していきたいです。大会などもきちんと準備をして、より熱狂できるゲームを作り上げていきたいです。

ーーー最後に読者に対してメッセージをください

いつも『ONE PIECE バウンティラッシュ』を遊んでくださってありがとうございます。対戦ゲームは、多くのユーザーがいて成り立つゲームです。日頃『ONE PIECE バウンティラッシュ』をたくさんのユーザーが支えてくださって本当に感謝しかないです。『ONE PIECE バウンティラッシュ』がもっとユーザーに愛されるコンテンツに進化していくよう頑張っていきますので引き続き、応援のほどよろしくお願いします。

©尾田栄一郎/2022「ワンピース」製作委員会
©尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション
©Bandai Namco Entertainment Inc.

《森元行》

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