『まちつく!』×『仮面ライダーウィザードGPSエンターテインメント』クリエイターのダブルトークが明かす「成功する位置ゲーの秘訣」・・・中村彰憲「ゲームビジネス新潮流」第28回 | GameBusiness.jp

『まちつく!』×『仮面ライダーウィザードGPSエンターテインメント』クリエイターのダブルトークが明かす「成功する位置ゲーの秘訣」・・・中村彰憲「ゲームビジネス新潮流」第28回

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京都リサーチパークで7月5日、日本デジタルゲーム学会関西地域研究会(通称 DiGRA-K、以下、DiGRA-K)が開催されました。企画はIGDA Kansaiが、運営はゲーム検証テストなどで知られるKINSHAが担当する産学連携体制で行われています。
  • 京都リサーチパークで7月5日、日本デジタルゲーム学会関西地域研究会(通称 DiGRA-K、以下、DiGRA-K)が開催されました。企画はIGDA Kansaiが、運営はゲーム検証テストなどで知られるKINSHAが担当する産学連携体制で行われています。
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京都リサーチパークで7月5日、日本デジタルゲーム学会関西地域研究会(通称 DiGRA-K、以下、DiGRA-K)が開催されました。企画はIGDA Kansaiが、運営はゲーム検証テストなどで知られるKINSHAが担当する産学連携体制で行われています。

今回は、「成功する位置ゲーの特徴と秘訣」と題し、位置ゲーとして一世を風靡した『まちつく!』の企画運営に長きにわたって関わったすずな株式会社の中村悟氏と、『仮面ライダーウィザードGPSエンターテインメント』で京都から近畿一帯を話題に巻き込んだsupernovaの殿岡康永氏が講演しました。

■位置ゲーで日常空間を「テーマパーク」に

最初に口火を切ったのがsupernovaの殿岡氏。同氏が最近、KYOTOCMEXのイベントとして開発、運営をおこなった『仮面ライダーウィザードGPSエンターテインメント』についてその裏側を明かしました。

もともと東京のIT企業でキャリアを積んできた殿岡氏。ただしこれからは「地方の時代」と直感し、その中でも同氏が大学時代を過ごしてきた京都に注目したとのこと。2年前に京都に来たときは、「文字通りゼロからのスタート」だったと当時を述懐しました。しかし、京都府や商工会議所からの紹介を受け、京都における映画制作の中心地にあるインキュベーション拠点であるUZUに入居。その後、映画制作関係者や、ゲームや地域活性化に関わる大学教員の紹介を受け、映像体験と、位置ゲーを一つにすることで、京都全体を「テーマパーク化」することを思い立ったとのこと。

そうした中、「妖怪」をテーマにした、『京都妖怪絵巻』を開発したところ「様々なところで注目を浴びた」と殿岡氏。特にベンチャー企業として地域活性化とGPS機能を連動したプロジェクトが認められ、「GDCや、TEDEX KYOTO、経済産業省主催のプレゼンテーションイベントと次々と講演が決まったのには驚いた」と当時の心境を語りました。

このような流れの中、はじめて、大手企業の作品からライセンスを受けてサービス展開したのが『仮面ライダーウィザードGPSエンターテインメント』だったのです。ベンチャー企業ながら、「仮面ライダーウィザード」の使用が実現したのは、「京都府」や「立命館大学」などとの連携で実施した取り組みだったからこそと、産学連携をおこなうメリットを強調しました。

地域活性化をサービスに取り込むため、ブロマイド型「スターターキット」を作成。これらを大垣書店や、大映通り商店会、京福電鉄など地元とつながりの深い場所で販売展開しました。また、クリア後にもらえるトレーディングカード大のスペシャルプロマイドの入手場所も大映通り商店街のショップに限定するなどにしたとのこと。

ゲーム内容については、8月に映画「ソウル・フラワー・トレイン」の上映を控える西尾孔志監督に脚本、演出を依頼。世界観は、現実とケータイ内の世界を直接的に繋げるため「ワンダーワールド」という概念を導入。「最後は泣かせる話にとの依頼にも見事に答えてうれた」と映画監督による脚本をあらため賞賛しました。 最近は、このような、ウォークラリー型ゲームも増えてきたとしながらも、「殿岡氏自身が持つ感性をフィルターとして」モノづくりをすること自体が、supernovaとしての差別化要因につながると、今後のGPSエンターテインメント開発に自信を示しました。

■「まちつく」の運営経験で実感した、「位置ゲー」のユーザー特性と皆を喜ばすゲームデザインとは

殿岡氏に続いて『まちつく!』の企画、運営に長きに渡って関わってきたすずな株式会社の中村悟氏が登壇。その内容は、「位置ゲー」の歴史からその特徴、並びに理想的なゲームデザインといった多岐にわたるものでした。ここでは、その中から「まちつく!」に関する内容を中心にリポートします。

『まちつく!』は、2008年から2012年12月まで、株式会社ウノウ/ジンガジャパンが展開してきた、位置ゲーです。特にミクシィ版は、登録者数が360万人〜370万人にまで達していました。まず中村氏は『まちつく!』の開発秘話を披露。当時、入社間もない時期の会議で、今後ブレイクするモバイル向けサービスに関する議論をしていたとき、「競合調査の結果ではゲームと分析出来る」と主張した中村氏に対し、「じゃあ企画を考えてみてよ」とウノウの社長を務めていた山田進太郎氏からオーダーを受けたのがはじまりだったとのこと。

そこで、考えたのが天気APIを活用して開発する、リアルな天候と連動したガーデニングゲームだったとのこと。ところが社内の評判も上々で、企画を詰めていこうとしたところ、社長が、海外出張時に『My Mini City』に遭遇。「これだ!」という社長の直感で企画も大幅改変がなされ生まれたのが『まちつく!』だったとのこと。『まちつく!』が安定したサービスとして展開できた背景には、山田進太郎氏による迅速な経営判断があったと中村氏。これは、山田氏が、インターネット、モバイル、ソーシャルと全てのサービスに精通していたから実現できたのではと語りました。

以降は、コア機能は山田氏が決めたうえで、中村氏が様々なアイデアを出し、それを社長が判断して新サービスを実装というサイクルでサービス展開を進めたとのこと。時にはむちゃぶりもあったものの、「むしろそれがゲームを面白くした」と成功の要因のひとつを示しました。 一方、当時の位置ゲーは、『まちつく!』に関わらず、簡易位置情報システムを利用したサービスであったのに対して、『まちつく!』はドコモのオープンiエリアを採用していたため、その技術制約に応じたサービス展開を進めたとのことです。例えば特殊アイテムなどを配置する際は、人口密度などを考慮するといったことです。 

また、簡易位置情報システムは、GPSと比較すると制度が劣ることから具体的な場所というよりはiエリアで区切られた505エリアで特徴的な部分を示すことで、面白さを感じてもらっていた、とのこと。『まちつく!』の場合、「移動距離に応じてゲーム内ポイントが獲得出来る」部分と、「現在地に意味をもたせる」という双方のゲームデザインが取り入れられていました。つまり、「大阪にいって、アイテムをゲットとしたとき、『鉄の盾』もらっても面白くない。そこやっぱり「たこ焼きでしょ!」と中村氏。「現在地に意味を持たせる」機能として『まちつく!』が採用したのがおみやげ機能でした。一番印象に残ったのが「マチに富士山を配置出来る」特典を実装したときだったと中村氏。

皆、富士山に行った後、「富士山配置!」などのコメントを残しながら、自分のマチに富士山を追加していたようです。この富士山自体、機能的な意味は全くなかったとものの、数多くの人が富士山を訪れこのアイテムをゲットしていたのことが印象深かったようです。

中村氏は地域特性について、東京の場合「新宿、渋谷、池袋」では、その場所の雰囲気も全然違いますが、地方だと10数キロメートル先程度ではほとんど違いがない。」と言及。ゲームデザイン上もこれらを踏まえたうえで、特典などを考える必要があるようです。

また、移動距離=ポイント特典は必ず実装すべき」と中村氏。ただし、移動を強制するようなゲームデザインは注意するべきとのことです。これは、長距離移動をする傾向にある人と、そうでない人の間で必然的に格差が生まれてしまうから。位置ゲーであるため、ユーザーもその点についてはある程度の理解は示すものの、あまりにも違いが出てしまうとその時点でやる気も失せてしまうからです。

また、「『まちつく!』での経験で見る限り、47都道府県全てを訪れるような人は本当にわずか」と中村氏。そこで、「他のプレイヤーの位置が自分に影響する」、「他のプレイヤーが自分に何かを持って来てくれる」といった他人がその場所にいくことで補完できる救済措置が必要とのこと。

■次の産学連携への鍵は「教育のデジタル化」、次世代位置ゲーのキーワードは高低差とすれちがい

なお、おみやげなどのコンプリートについては、「敢えて他のプレイヤーと競うとったランキング機能を実装しなかったことで皆じっくりと楽しめた」とのこと。1年、2年かけてコンプリートしたいというモチベーションを維持させることができたのとと同時に、記録として日常生活にひもづけることができたとのことです。

また個人情報を扱うことの留意点にも触れることを忘れませんでした。特に全ての道のりをトレースしてしまうとユーザーのプレイベートが晒されかねないとのこと。他のプレイヤーに明確な位置を公開しないことも重要と個人情報の扱いについてと警鐘をうながしました。

また、チート問題についても言及。中村氏の感覚では、100人に1人はいたとのこと。なので、URLに座標がはいるといった措置は、即座にチート行為につながると。また、飛行機以上の速度で移動している場合はエラーにするようプログラムしてしまうといった対応策も明らかにされました。

最後に登壇者に対していくつかの質問がおこなわれました。これからのゲームと産学連携の可能性について、「教育のデジタル化」に注目していると殿岡氏。一方、次世代の「位置ゲー」について、より地域を限定したゲームや、スマホ版「すれちがい通信」、そして高度を利用した遊びを提案していました。以上に本イベントは、位置ゲーの特性やそのデザインを理解するうえでは貴重な情報が満載でした。なお、次回、IGDA KansaiはGTMFとのコラボレーションのもと、19日に懇親会をホスティングする予定とのことです。
《GameBusiness.jp》

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