エマニュエル・マクロン仏大統領は、「国際ビデオゲームフェスティバル(festival international du jeu vidéo)」を創設すると表明しました。
ゲームを「文化的例外」に。映画と同格の認定
マクロン大統領は、ビデオゲームは私たちの文化の一部だと言及。私たちが映画やあらゆる創作活動において守ってきたように、フランスの「文化的例外(exception culturelle)」の一部であるべきだと考えているそうです。
そして、創作、イノベーション、プレイヤー、そして業界が一堂に会する世界規模の大イベントとして当初から構想されていたという「国際ビデオゲームフェスティバル」を創設するとのこと。世界中で大ヒットしているフランスのビデオゲームは、この創作活動や創造性の豊かさを物語っているとしています。ゲームをひとつの産業として、より一層称えるべきだとコメントしました。

「文化的例外」は、映画や音楽など文化コンテンツを市場原理から保護し、国が支援することを正当化するフランスの政策思想です。ビデオゲームをこれの一部とするのは、映画や音楽と同格のものとしてフランスの大統領が認めたことになると言えるでしょう。

仏メディアBFM Techの報道によると、この表明はフランスが主催し、主要な文化組織が集まった「リュミエール・サミット(Sommet Lumière)」で行われたものです。こちらは映画・映像関連の多国間首脳会議体であるとのこと(中央日報より)。
仏メディアは国際ビデオゲームフェスティバルについて、カンヌ映画祭や、バンド・デシネ(漫画)におけるアングレーム国際漫画祭と同列に位置づけられるものと報道しています。同報道では、フェスティバルが2027年夏に南部モンペリエで行われる可能性についても言及。しかし、開催時期や規模などは公式発表されているわけではないようです。

フランスのゲーム産業は、BFM Techが引用する仏業界団体SNJVの最新データによると、開発スタジオ575社、直接雇用約1万人、年間売上40億ユーロ規模に達します。
フランス産RPGの『Clair Obscur: Expedition 33』の開発元であるSandfall Interactiveがフランス文化省から芸術文化勲章を授与されたことも、Game*Sparkでは報じていました。同作のようなゲームのヒットが、今回のマクロン大統領による表明を後押ししているのかもしれません。
マクロン大統領は「ゲームは支持しているが、子供たちに与える影響も調べる必要がある」とも、2026年2月に言及。もともとゲーム支持をしていることは知られていましたが、子供に与える影響についての懸念も表明しています。
一方、仏メディアによると、国際ビデオゲームフェスティバルの開催についてゲーム業界には懐疑的な見方がまだあるそうです。夏にはSummer Game Festとgamescomがあり、スケジュールが過密であるとしています。10月に開催される「Paris Games Week 2026」というイベントもありますが、これはホリデーシーズンのゲームを試遊する場になっているとのこと。
そのため、国際ビデオゲームフェスティバルは、フランス版gamescom(※gamescomは独占発表などもある)になるという見方をしている模様です。
また、マクロン大統領の任期は2027年春であり、この構想は次期の大統領に引き継がれるであろうとしています。しかし、現時点で具体的に決定したものは何もないとして、仏メディアは全体的に懐疑的な見方も示しました。












