
かつてはマイクロソフトでWindowsの開発に携わっていたプログラマーのデヴィッド・プラマー氏が、Windowsに搭載されていた『ピンボール』にまつわるトリビアをXにて語っています。
タスクマネージャーやZIP対応など、『ピンボール』だけじゃないベテランプログラマー
デヴィッド・プラマー氏はかつてマイクロソフトに在籍していたプログラマーで、Windowsの「タスクマネージャー」機能の開発をはじめ、ZIPファイルへの対応など、今では欠かせないような重要な機能を手掛けてきたことで知られています。
また、同氏は昔のWindowsに搭載されていた、『3Dピンボール』ことWindows版『Space Cadet』の移植を行ったことでも知られています。彼のXでは他のユーザーがピンボールを懐かしむ投稿を引用するかたちで、Windows版のピンボールを手掛けた当時のことを語っています。
プラマー氏は投稿のなかで『Space Cadet』はマクシス(現在はEAに買収された、『シムシティ』などで知られるスタジオ)が手掛けたオリジナル作品『Full Tilt! Pinball』のコードをWindows NTに移植したのが始まりだと語っており、「成功には多くの父親がいる。本当のすべての功績はオリジナルのデザイナーにあるべきだ。」と強調。
また、同氏は「私はそれを大衆に広めただけの、愉快なおじさんにしか過ぎない」と謙虚なスタンスをみせるなど、『Space Cadet』を手掛けたデザイナーやプログラマーに強いリスペクトを示しています。

「ピンボールが削除された理由」などさらなるトリビアも…
さらに、プラマー氏は別の投稿で『ピンボール』に関するさらなるトリビアを語っています。Windows XP以前に搭載されていたバージョンには数々の不具合があり、フレームレート上限が設定されていなかったことから、CPUのリソースを使い果たしてしまうような挙動があったといいます。
また、64bitに対応した『ピンボール』の移植作業も行われていたものの、移植中にコリジョンのバグによってゲームが機能しなくなる事態に陥ったと語られています。修正する時間がなかったことや、一部のプラットフォームにのみ特定のコンポーネントを実装することは出来なかったため、結果として削除されてしまいました。

プラマー氏は自身のYouTubeチャンネルでも、『ピンボール』をはじめ自身の携わってきたWindowsについてや、テクノロジーに関する動画を投稿しています。興味のある方はぜひ、こちらもチェックしてください。