パーソナライズされたヘッドフォンがもたらす、優れたゲーム体験――ゲームと音楽におけるパーソナライズされた空間オーディオ 【CEDEC 2019】 | GameBusiness.jp

パーソナライズされたヘッドフォンがもたらす、優れたゲーム体験――ゲームと音楽におけるパーソナライズされた空間オーディオ 【CEDEC 2019】

ビデオゲームなどで、よりその空間の中にいると感じさせるための音響技術が進歩しています。その音響の技術についてセッションが行われました。

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パーソナライズされたヘッドフォンがもたらす、優れたゲーム体験――ゲームと音楽におけるパーソナライズされた空間オーディオ 【CEDEC 2019】
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ビデオゲームにとって音楽は、その世界へ没入するための重要な役割を果たしています。サウンドが優れていればいるほど、よりスムーズにその世界へ入り込むような体験ができるでしょう。

2019年9月5日、パシフィコ横浜にて開催された「CEDEC 2019」では、「ゲームと音楽の世界におけるパーソナライズされた空間オーディオ 」が行われ、高クオリティな体験をもたらすサウンドについて発表されました。

「自らの耳」にパーソナライズされた音楽



EmbodyVRのマリエル・ヤコブソン氏は、現在自社で取り組んでいる、パーソナライズされたヘッドホンの重要性について説明しました。

EmbodyVRでは、パーソナライズオーディオという技術を推し進めています。なぜ一般的なHRTFに比べてパーソナライズされたHRTFの方がはるかに良い体験を作り出せるのかを、自社の事業内容に沿って解明していきました。


そもそもHRTF(Head-Related Transfer Function)とは何でしょうか?これは頭部伝達関数(耳の形などによって音がどのように変化するかを表した関数)のことを意味しています。音はさまざまな方向から聞こえてくるため、左右の耳でも音の届く時間に差があります。また、人の耳の形は指紋以上に個人差があるため、HRTFのデータ測定は正確を期す必要があるとのことです。

なおHRTFのデータの測定方法は、被験者の耳に小さなマイクを入れて情報を取得し、耳の形と音の届き方をAIに機械学習させて推測するというものだそうです。


Embodyでは、スマートフォンで耳の写真をアップロードすると、パーソナライズされた立体音響のデータをダウンロードすることができるというアプリを開発しています。PCやスマートフォンなどさまざまなプラットフォームでダウンロードが可能であり、サウンド技術をシェアできることを特徴としています。


次にバイノーラルオーディオについても説明がありました。これはヘッドホン向けの3Dサウンド技術です。こうした音響はビデオゲームのような仮想現実において、ヘッドホンで聴くことで大きな効果を発揮しますが、HRTFと組み合わせることで相乗効果が見られるといいます。

左右のみで音の差異をつけるステレオに対して、バイノーラルサウンドでは上下のフィルターも含まれるため、よりリアルに空間を認識することができます。

サウンドをパーソナライズすることで現実の音にクリアさが増し、より没入できるサウンドが作られるにもかかわらず、ゲームやVR、フィールドレコーディングや360VIDEOなどにおけるクリエイター向けのバイノーラルサウンドでも、パーソナライズという観点が考慮されていることはほとんどありません。

そこでEmbodyでは、ビデオゲームをはじめとしたクリエイター向けにツールを提供していると言います。


またCEDECの会場では、Embodyの音響技術を実際に体験できるブースも出展されていました。『Fallout 4』などで音響効果を体験できたほか、ビデオゲーム空間のテストでは、距離によって高音や低音が変動したり、上下や前後からの音を確認できたり、立体音響の効果を確かめることができました。
《葛西 祝》

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