ギネス認定“世界最長維持のゲームハイスコア”虚偽だった―申請記録が理論上不可能と実証 | GameBusiness.jp

ギネス認定“世界最長維持のゲームハイスコア”虚偽だった―申請記録が理論上不可能と実証

ギネス世界記録のオフィシャルソースにもなっている、ゲームの記録の保管団体、Twin Galaxiesは、1982年にAtari 2600向けに発売されたタイトル『Dragster』のハイスコア記録が虚偽のものであると認定しています。

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ギネス世界記録のオフィシャルソースにもなっている、ゲームの記録の保管団体、Twin Galaxiesは、1982年にAtari 2600向けに発売されたタイトル『Dragster』のハイスコア記録が虚偽のものであると認定しています。

該当の記憶の保持者であるTodd Rogers氏は1982年、Activisionの公式ファンニュースレターに、『Dragster』の5.51秒のレコードを提出。同社はこれを正式な記録として認めて、それから35年間、破られることのないハイスコアとして輝いていました。その後、 Twin Galaxiesは、2001年にRogers氏を独自のリーダーボードに追加し、ギネス世界記録は、2017年4月にこの記録を、“世界最長維持のゲームハイスコア”として認定するに至っています。

この記録に疑念が生じたのは2017年7月。Twin Galaxiesがスコアを争う新しいプロセスを導入した際に、『Dragster』のハイスコア記録への挑戦がなされたことからです。2017年8月にはコミュニティのメンバーから『Dragster』の5.51秒レコードが正しいものであるかのレビューが提出されるにいたり、フォーラムのスレッド300ページ以上に及ぶ大きな議論を巻き起こしたとのこと。

その中にはいわゆるTAS(Tool-Assisted Speedrun)やゲームコードの解析を通じて、Rogers氏の記録が理論上再現可能であるかを調べる試みも含まれていました。結果として、同作で理論上可能な値は5.57秒が最低値であるという結論が導き出され、Rogers氏の『Dragster』のハイスコア記録は虚偽として認識されるに至った模様です。なお、Rogers氏は自身のウェブサイトに記録達成についての簡単な説明は記載していたものの、5.51秒のレコードについての証拠の提示は行っていませんでした。

Twin Galaxiesでは、Rogers氏のすべての記録を抹消するとともに、氏の今後のリーダーボードへの参加を禁止することを全会一致で決定したとのこと。当時、そもそもの大前提となる最初の記録認定が正当なものであるのかを証明するのが難しい時代であったとはいえ、今日、こうして記録的なスコアの嘘が判明してしまったのは物悲しい部分もあるのかも知れません。
《Arkblade@Game*Spark》

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