【CEDEC 2016】海外投資家からみたe-Sportsの可能性と日本展開のこれから | GameBusiness.jp

【CEDEC 2016】海外投資家からみたe-Sportsの可能性と日本展開のこれから

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【CEDEC 2016】海外投資家からみたe-Sportsの可能性と日本展開のこれから
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横浜で開催されたゲーム開発者向けのカンファレンスCEDEC 2016にて、8月25日、ベンチャーキャピタルファンド創業者サニー・ディロン氏によるパネルセッション「eスポーツの未来:なぜeスポーツはゲーム開発者にとって重要なのか?」が行われました。

ベンチャーキャピタルファンドSignia Venture Partnersの創業者兼パートナーであるディロン氏は、Facebook向けのゲームプラットフォーム「Playdom」をはじめとした多くのゲーム関連会社への投資や、『ベイングローリー』を開発したSuper Evil Megacorpなどゲーム会社のボード・オブザーバーを務めている人物。

■世界でスポーツとして開花したビデオゲーム

e-Sportsは世界が期待しているスポーツだと話すディロン氏。米ロサンゼルスにあるSTAPLESスタジアムを満員にした『リーグ・オブ・レジェンド』のチャンピオンシップを紹介し、大きなビジネスへと成長していると説明しました。e-Sportsの成長はTwitchやYoutubeといった動画配信サービスの影響が大きいとし、これまで友人のプレイを見て楽しんでいた環境からプロのプレイを見て楽しむという文化へと変わっていったのだと分析しています。そのような背景もあり、『ストリートファイターV』など競技性の高いゲームは観客がいることを念頭に置いたデザインが考慮されています。

数人の若者によって作られたゲーム配信サービスのTwitchは大成功をおさめ、最終的にAmazon.comに買収されました。そして、米国のスポーツ専門チャンネルESPNやタイムワーナーケーブル、英国放送協会BBCもe-Sportsに注目しており、現在では『LoL』や『カウンターストライク:グローバルオフェンティブ』の試合も米国ではテレビで放送されるようになりました。従来型の大作タイトルとは異なった競技性の高いゲームも増加傾向にあります。野球やサッカーは数十億ドルの価値があるスポーツとされていますが、e-Sportも数十年かけて同様の規模になっていくとディロン氏は予測しています。

■e-Sportsの持つポテンシャル

e-Sportsは企業のプロモーションにも活用されています。エヌビディアのように試合にGPUを提供することでブランドイメージを高めるといった例をはじめ、将来的にはトーナメントに企業名をいれるといったネーミングライツの可能性もあるとしています。

e-Sportsをカバーしているメディアも増え大きな盛り上がりを見せている反面、16歳の少年による賭博行為でFBIが動く事件が発生し、負の部分も表面化しています。それでも、多くの有名投資家たちが注目するe-Sportsには、法に則ったギャンブルとしての可能性があるとディロン氏は語ります。しかし、それはワシントンDCがどのような司法判断するか次第であると付け加えています。

■市場動向とコミュニティとの関係性

現在、世界のプロゲームプレイヤーと観客の半数はアジアとなっており、日本も小さいながら増加傾向にあります。ディロン氏はe-Sportsが人を魅了する理由について、誰でもアスリートになれる可能性をもっていることだと述べています。身体能力が左右する一般的なスポーツとは違い、誰でもプレイできるゲームはプロになれる可能性を感じやすく、自己を投影しやすいのだそうです。

ディロン氏はパブリッシャーがコミュニティを理解し、彼らが求めるものを提供していくことが重要であると述べます。現状では、『LoL』や『DOTA2』などのMOBAの他に、格闘ゲーム(『ストIV』『スマブラ』など)、FPS(『CoD』『HALO』など)、スポーツ系(『FIFA』『NHL』など)のゲームがe-Sportsとして確立しており、他のジャンルと比較して賞金規模や小さいながらも、大きな成長を見せています。

賞金がかかったハードコアなゲームは、YouTuberのプレイするゲームを見るのとは異なっているとディロン氏は語ります。e-SportsはTwitchをメインストリームとして、世界中の人が注目するものになりました。米国のケーブルテレビ局やスポーツ専門チャンネルでe-Sportsの試合の放送が始まっていることからもわかるように、過去の暗い地下室で行っているようなイメージはもうなく、ゲームに興味を持っていいなような観客へもアピールできるものへと進化しているのだとしています。

■ゲーム配信がゲームにもたらした変化

2013年8月に、Valveが『カウンターストライク:グローバルオフェンティブ』でバーチャルグッズの開放を行ったことは、競技性の高いゲームにとって一つの転機であったとされています。『CS:GO』でのバーチャルグッズは、プレイキャラクターの見た目が変わるだけでゲームには影響しないものですが、個性的な見た目を求めるゲーム配信者やプレイヤーがお金を注ぎ込むのには十分なものでした。サードパーティ企業の参入も許可され、『CS:GO』というゲームの中で経済行為が生まれていったのでした。しかし、マイナス面もあり、バーチャル商品を使ったマネーロンダリング等の不正が行われる可能性も否定はできません。

最後にディロン氏は日本におけるe-Sports事情に言及。日本で大きく広がるかは、ユーザーがe-Sportsを望むかどうかであるとし、注目されるチームの誕生が融資する場を育んででいくのだと語ります。また、コミュニティレベルで草の根的に大会を開催していくことも重要であることも加えます。そこから独自のリーグを作り、資金を集める大会に拡大する方法もあると説いています。コアユーザーに注目はされつつも、一般の目にはまだ届いていない日本のe-Sports。一般人も注目するスポーツとして、日本でどのように育てていくか注目されます。
《佐藤大介》

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