【GDC2016】会場で気を吐く日本企業、CRI、シリコンスタジオ、ミライセンス、H2L | GameBusiness.jp

【GDC2016】会場で気を吐く日本企業、CRI、シリコンスタジオ、ミライセンス、H2L

ミドルウェアやツールの展示が充実。スタートアップも続々出展中のエキスポ会場をチェック

ゲーム開発 ミドルウェア
【GDC2016】会場で気を吐く日本企業、CRI、シリコンスタジオ、ミライセンス、H2L
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ミドルウェアやツールの展示が充実。スタートアップも続々出展中のエキスポ会場をチェック

年々成長を続けるGDC。中でもここ数年、面積が拡大しているのがエキスポエリアです。ゲームエンジンやミドルウェア&ツールの出展に加えて、異業種やスタートアップの展示も急増。さまざまな企業がゲーム業界とのコラボレーションを求めて、自社製品を出展していました。日本企業も数社出展していましたので、紹介しましょう。

CRI・ミドルウェアがGDCに再上陸





GDC2016で久々にブースをかまえたCRI・ミドルウェア。会場では押見正雄社長の姿も見られ、スタッフが精力的にデモの説明を行っていました。メインで打ち出されたのは、ムービーミドルウェア『CRI Sofdec2 for VR』を用いた360度パノラマ動画と、ビート解析ミドルウェア『BEATWIZ』。他に『CRIWARE』などの展示も行われました。

現在360度パノラマ動画の主流は2K動画ですが、物足りないのも事実。一方で4K映像を使用すると、PCの性能にもよりますが、まだまだ処理がおいつかないのが現状です。これに対して同社では『CRI Sofdec2 for VR』を用いれば、処理が劇的に軽くなるとのこと。会場ではOculus Rift DK2を用いた、4K動画素材によるパノラマ動画のデモが行われていました。

生の4K動画が『CRI Sofdec2 for VR』でエンコードされ、出力にはUnityのアプリケーションが使用されています。実際にOculus Rift DK2をのぞくと、ヌルヌルした動きでまったくVR酔いを感じることはありませんでした。今後は3Dサウンドを同期させたり、8K動画への対応も検討していきたいとのことです。



こちらは東京ゲームショウ2015で初披露された『BEATWIZ』。WAVファイルをインポートすると、自動的に楽曲やビートなどを解析し、CSV形式で出力できます。もともと音楽ゲームの開発支援が目的でしたが、実際に出展したところ、遊技機系でサウンドにあわせてLEDを点滅させたり、音響メーカーからの問い合わせがあったりと、予想を超えた反響が得られたとのこと。GDC会場で世界にアピールしたいと話していました。





今年も大型ブース展示で気を吐くシリコンスタジオ





『OROCHI』をはじめ、国産ゲームエンジンで気を吐くシリコンスタジオ。GDCエキスポエリアでも毎年ブースを出展し、存在感をアピールしています。今年はポストエフェクト向けミドルウェア『YEBIS』、リアルタイムレンダリングエンジン『Mizuchi』などの新規デモが公開され、多くの海外ディベロッパーから注目を集めていました。

中でも驚かされたのが、和装の女性のリアルタイムレンダリング映像。肌の透き通るような質感や、ぷりぷりの唇、和服のきめ細かい布地などが、物理ベースのレンダリングで豊かに表現されています(髪と目を除く)。担当者によると「アニメーションについてはこれから」とのことで、筋肉や皺の表現などを研究開発中とのことでしたが、期待(妄想)がふくらみます。

なお、本映像はリアルタイムCGのため、パラメータの調整などで肌の色や質感などを任意に変更できます。デモでは「すっぴん」の状態でしたが、他にナチュラルメイクをほどこした写真も見せていただきました。チークをほどこし、口紅をひいた女性のリアルタイムレンダリング映像は、さらに魅力度が向上していました。









他に昨年末に公開された、C#ベースで開発できるPC/モバイル向けゲームエンジン『Xenko』や、GDCにあわせてリリースが出された『YEBIS for Maya』、『Mizuchi』『YEBIS』とOcuras Risfを組み合わせてのVRデモなどが展示されていました。





次世代コントローラーを展開するミライセンス





独自開発した3次元触力覚(3DHaptics)技術をベースに、ゲーム・IT・ロボティクス・医療福祉など、さまざまな業界にビジネス展開を進めているミライセンス。産業技術総合研究所から生まれたベンチャー企業です。エキスポ会場ではBluetooth対応の体感フィードバック付きゲームコントローラ『M-ORB』のデモを行っていました。

『M-ORB』の特徴はコントローラーの振動と入力誘導を融合させた点。片手持ちのグリップスタイルで、十字キーの部分が振動しつつ、プレイヤーに適切な入力方向を示してくれます。十字キー部分は押しこむことでボタン操作も可能。デモではKinectによる操作も組み合わせて、コントローラを上下左右に振りながら宇宙船を動かしつつ、十字キーで照準をつけ、エネミーシップを攻撃できました。

ファウンダーの中村則雄氏によると、「最初はジャイロホイールを使用していたが、小型化が難しかった。特定の振動刺激を与えることで脳をだまし、指が左右上下にふられるようなリアクション感や、銃を撃ったときの反動感など、特定の刺激を提示できるようになった」とのこと。通常のコントローラーに近い価格帯で、年内発売をめざしているとのことです。





指が勝手に動く!? H2Lによる驚きの新技術





東京大学発のベンチャー企業・H2Lのブースでは、腕の筋肉に電気刺激を与えて手指をコンピュータ制御する「UnlimitedHand」のデモが行われていました。UnlimitedHandの内側にはフォトリフレクタと電極パッド、外側にはジャイロセンサーとバイブレーション機能が内蔵されており、腕に巻き付けて使用します。

この状態で担当者がPCを操作すると、驚くことに筋肉が引きつったような感覚があり、自動的に指が内側に折れ曲がりました。実際に指を動かす筋肉に電気的な刺激を与えて操作しているとのことです。指を内側に動かすだけでなく、外側に押すような動きも可能で、力も調整できるそうです。

すでにUnityのプラグインを開発済みで、Ocuras Riftと組み合わせれば、VR空間内のキャラクターと触覚を通してコミュニケーションするようなアプリケーションが開発可能と説明されました。プロトタイプ開発をキックスターターで資金調達し、298ドルで予約を開始中。GDC出展を通して広くコラボレーション先を探したいとのことです。





《小野憲史》

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