【ありブラ vol.10】プレイ動画共有サービスのススメ(その3) | GameBusiness.jp

【ありブラ vol.10】プレイ動画共有サービスのススメ(その3)

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インサイド(または GameBusiness.jp)をご覧のみなさま、こんにちは!

今週は、前号に引き続き、面白法人カヤックさんのLobi REC SDKサービスをディレクションしている遠山薫さんとの対談の様子をお届けします。過去シリーズをまだお読みでない方は、ぜひこの機会にどうぞ。もちろん、いきなり今号からお読み頂いてもOKです。

【ありブラ vol.09】プレイ動画共有サービスのススメ(その2)
【ありブラ Vol.02】プレイ動画共有サービスのススメ(その1)

それでは「ありがとう、ブラックボックス」略して「ありブラ」、今週もスタートです!ぜひリラックスしてお楽しみ頂ければと思います。

■プレイ動画共有をゲームに組み込むメリット

今回も、インタビュー形式でお届けします。前号はこちら

遠山 薫 氏
面白法人カヤック 企画部・人事部

Lobi事業(Lobiアプリ、Lobi REC SDK)の企画ディレクター。

ゲームプレイヤー(エンドユーザ)側に向けたサービスの企画開発を行うとともに、ゲームデベロッパー(開発者)側に向けて「組み込みやすいSDK」を実現するために、日々ゲーム開発各社との取り組みに励んでいる。



前回の要約:
・カヤックとして初となるSDKビジネス、それがLobi SDKというサービス
・Lobiを通じてさまざまなゲーム会社とつながることができた
・Lobi SDKは、チャット/ランキング/プレイ動画の機能を備える
・モンストで培ったゲームオーバー時の攻略動画という組み込み手法
・格闘ゲームは未踏のジャンル、eスポーツにも興味大
・勝手に録画開始する実装には「ちょっと待った!」と言いたい
・プレイ動画が効果を発揮するために企画面から積極的に提案を実施している


幅朝徳(以下、幅):Lobi REC SDKをゲームに導入するメリットってなんでしょうか?

遠山薫氏(以下、遠山氏):2つの視点があります。1つは、すでにゲームを遊んでいるユーザさんにとってのメリットです。

幅:具体的にはどのようなメリットですか?

遠山氏:既存のユーザさんにとって、「プレイ動画共有」は、ゲーム上での新しい自己表現の手段となります。他人に自慢したり見せびらかしたいプレイを、簡単に動画で共有することができるようになります。シェアしたプレイ動画が他人に評価されると、もっとゲームを遊びたくなる、という循環が生まれます。これは、ゲームに新たな楽しみ方をもたらしてくれます。

幅:よりゲームに没頭してもらうための仕組みとも言えますね!

遠山氏:そのとおりです。ユーザさんのゲームへの愛着がどんどん増えていくわけです

幅:もう1つは何ですか?

遠山氏:ユーザさまが、新規コンテンツと出会うためのきっかけとしての「プレイ動画共有」です。どれだけ文章やイメージでゲームを訴求しても、プレイ動画にはかないませんからね。

幅:確かに、たくさんのゲームが日々提供されていくなかで、新しいゲームをユーザに認知してもらうのは難しくなってきていますよね。

遠山氏:だからこそ、プレイ動画共有を活用して頂きたいです。動画って、つい観てしまいませんか?

幅:はい、特に自分の知り合いや友だちがシェアしているものは、開いてしまいますね(笑

遠山氏:そうなんです。もちろん、動画ならなんでもいいというわけではなく、ゲーム性などにも依存するところはあります。でも、一般的にプレイ動画の訴求力は大きいです。

■「つくる人を増やす」ことが経営理念

幅:プレイ動画共有そのものが、マネタイズに直結するようなことはありえるでしょうか?

遠山氏:ゲーム会社さまからプレイ動画を預かっているという立場ですので、これはとても慎重に考えなければいけませんが、いろいろと検討していきたい部分です。

幅:なるほど。

遠山氏:ゲーム会社さまや、動画を投稿したユーザさまご自身に、ちゃんと還元ができる仕組みがご用意できれば、可能性はあるかと思います。

幅:Win-Winの関係ですね。

遠山氏:逆に、その仕組みがない限りは、厳しいですね。誰かが損をするようなことはしたくないですから。ぜひ、アイディアを頂ければと思います(笑。

幅:Lobiは、どのような事業目的をもって推進されているのでしょうか?

遠山氏:カヤックの経営理念に「つくる人を増やす」というものがあります。

幅:遠山さんの名刺の裏にも書かれていますね!

遠山氏:はい、それです。私たちが提供しているSDKによって、この「つくる人を増やす」ことに貢献していければと考えています。


▲名刺の裏に記載された経営理念


幅:といいますと?

遠山氏:ゲームアプリの場合、ただゲームを作るだけではなくて、どのようにユーザを集めるか?や、どのようにコミュニティを盛り上げていくか?といった、ユーザ間の結びつきの部分まで考える必要があります。ゲーム会社がこれらをすべて自前で考え、用意するのはとても大変です。

幅:その部分を、Lobiでお手伝いする、ということですね?

遠山氏:そのとおりです。すでに、非常に多くのゲームユーザをLobiに集めることができているので、こうした部分では、強力にゲーム会社さまをご支援できるかと思います。結果的に、それが「(ゲームアプリを)つくる人を増やす」ことに繋がりますから。当社の経営理念に合致したサービスというわけです。

幅:まさに、つくる人を増やしているわけですね。

遠山氏:さらに、ユーザさんも、ある意味で「つくる人」なんです

幅:ほう?

遠山氏:プレイ動画共有という手段によって、ユーザさんも表現者、すなわち「つくる人」になるわけです。

幅:なるほど!

遠山氏:ゲーム会社さんも、ゲームを遊んでいる人たちをゲーム開発に巻き込みたいと思っていらっしゃいますからね。自己アピールの手段としてのプレイ動画共有によって、ますます「つくる人」が増えていくわけです。

■アプリへの導入状況

幅:ちなみに、プレイ動画共有の機能を入れなきゃよかった、なんて例は・・・

遠山氏:ないですね、全くありません。もちろん工数は少し増えますが。

幅:そうですよね(笑。ちなみに今、「工数」という言葉がありましたが、Lobiの導入って、どれくらいの工数ですか?

遠山氏:組み込み方によって大きく変わりますが、「入れやすさ」という点はつねに意識して開発しています。例えば、カジュアルゲームなら1日もあれば実装〜テストまで終わりますが、ソーシャルゲームだと仕様の規模も大きくなるので、その分余計にかかります。むしろ、私たちがいつも念頭においているのは「導入したけれど効果がなかった」という結果にならないようにすることです。

幅:前回にも登場した、活用方法についての提案ですね!

遠山氏:はい、効果がちゃんと出るように、それぞれのゲームに合わせた実装を提案させて頂くため、むしろ工数が増えてしまうこともあります。それでも、せっかく導入して頂くのであれば、最大の効果が出るようにという一心でご提案しております。



幅:Lobiはどのゲームエンジンと一緒に使われることが多いですか?

遠山氏:UnityとCocos2d-xが半々くらいです。最近は、Cocos2d-xのお問い合わせが増えています。対応そのものはUnityのほうがラクだったのですが、反響はCocos2d-xが最近は大きいですし、案件数も増えています。

幅:アプリへの導入状況はどのような感じですか?

遠山氏:国内での引き合いが非常に多いです。当社がプレイ動画共有機能の提供をはじめてからちょうど1年くらいなのですが、当時は積極的に営業をかけないと使ってもらえなかったのに、最近では、いつの間にかゲームに搭載されているということが多いです。技術サポートへの問い合わせで、初めてそのゲームに使われていたことを知るということが増えました。

幅:1年でずいぶん普及したということですね。

遠山氏:はい、おかげさまで。あと最近では、海外からの問い合わせも急増しています。海外のデベロッパーが自社のアプリを日本に向けてリリースするときにLobi REC SDKを入れたい、というご要望が多いです。もちろん、海外市場でも使いたいというお声も頂いています。

幅:それはすごい!

遠山氏:こうした背景もあるので、海外へは積極的に攻めていきたいと思っております。そして、日本のゲーム会社さまに向けても「Lobi SDKを入れれば海外でも展開できます」というメッセージを発信していければと思います。ボーダーレスなSDKにしていきたいです。

幅:メイド・イン・ジャパンを世界へ、ですね。CRIの夢も同じです!日本のテクノロジーで世界に挑戦したいですよね!

遠山氏:SDKドキュメントの英語化もすでに完了しております。

幅:UIまわりは・・?

遠山氏:もちろん、他国語対応しています。

幅:着々と世界展開に向けた準備が進んでいる感じですね。

遠山氏:プレイ動画共有の機能そのものは2〜3年前から海外先行で存在したサービスですが、「これぞ動画共有機能のベスト事例!」というゲーム体験そのものを変えるような成功例は今後もっと出てくるんじゃないかと思っています。なので、ぜひ、そういう事例を作っていきたいと思っています。

■ゲーム会社からの無理難題はウェルカム!

幅:ユーザにはどのようにLobiと接して欲しいですか?

遠山氏:「Lobiがあるとゲームがもっと楽しくなる!」と言われるのが私たちにとってのゴールだと思っています。もともとLobiはチャットからスタートしている経緯もあり、ユーザとユーザをつなげるコミュニティ機能を作るのが得意であり、それがLobiの基本的な設計思想です。

幅:なるほど、プレイ動画共有は、あくまで1つの要素である、ということですね。

遠山氏:そのとおりです。ゲームを遊ぶうえで、他のユーザと遊ぶために必要な機能がいろいろ入っているのがLobiなんです。

幅:これまでスマホの世界では、SGP(Social Gaming Platform)と呼ばれるような、さまざまなサービスが群雄割拠し自然淘汰されてきた歴史がありますが・・Lobiさんが目指されているポジションはある意味でSGPっぽいところがありませんか?

遠山氏:ユーザ同士のコミュニティという意味では、そう言っても良いかもしれません。

幅:ちなみに、CRIにはどのような印象を持たれていますか?

遠山氏:ユーザからの見え方や役割はちょっと違うものの、SDKビジネスを展開しているという意味では、親近感を抱いています。CRIさんといえば、SDKビジネスの先駆者ですからね!日々、勉強させて頂いています。

幅:今回当社のCRIWAREもLobi REC SDKに対応し、すでにゲーム会社さまからのお問い合わせも多数頂いています。両社が連携したサポートも増えていますが・・

遠山氏:はい、御存知の通り、サポート面でのやりとりの数がとても増えています。CRIさんには、質問をお送りしてもすぐにお返事を頂けますし、私たちが想定していなかった点についても的確に調査&報告して貰えるので、とても助かっています。

幅:最後に、読者にむけてメッセージをお願いします。

遠山氏:ゲーム会社さまには、ぜひ当社に無理難題をふっかけてほしいです。そこからアイディアが生まれますので。無理難題というのは、強い期待の裏返しだと捉えています。また、ゲームユーザさまには、ぜひLobiのなかですでに遊んでいるゲームを探して頂きたいです。必ず一緒に遊ぶ仲間が見つかりますし、新しいゲームとの出会いがあると思います。繰り返しになりますが「Lobiがあるとゲームがもっと楽しくなる!」という世界を全力で目指していますので、今後もユーザさまに愛して頂けるサービスを作り続けていきたいと思います。

幅:遠山さま、ありがとうございました!

▲対談終了後にパチリ!(右:遠山氏、左:筆者)


…さて、今週の「ありブラ」はここまで。
それでは、また次回の更新でお会いしましょう!

※本記事は、プレイ動画共有サービスについて、いずれかのサービスを推薦/推奨するものではありません。

※「ありブラ」では、今後も継続してプレイ動画共有サービスについて取り上げていこうと思っています。vol.02ではkamcordさま、vol.09と今回はカヤックさまにお話を聞かせて頂きましたが、今後も同種のサービスを手掛けられている方で詳しくお話を聞かせて頂ける方はぜひご連絡頂ければと思います(今後の「ありブラ」でご紹介させて頂くかもしれません)。

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幅朝徳(はば とものり)

株式会社CRI・ミドルウェア 商品戦略室 室長、CRIWAREエヴァンジェリスト。学習院大学卒業後、CRIの前身である株式会社CSK総合研究所に入社。ゲームプランニングやマーケティング業務を経て、現CRIのミドルウェア事業立ち上げに創業期から参画。セガサターンやドリームキャストをきっかけに産声を上げたミドルウェア技術を、任天堂・ソニー・マイクロソフトが展開するすべての家庭用ゲーム機に展開。その後、モバイル事業の責任者として初代iPhone発売当時からミドルウェアのスマートフォン対応を積極推進。ゲーム企業とのコラボでミドルウェアの特性を活かしたアプリのプロデュース等も行う。近年は、ゲームで培った技術やノウハウの異業種展開として、メガファーマと呼ばれる大手製薬会社のMR(医療情報担当者)向けのiPadを使ったSFAシステムを開発、製薬業界シェアNo.1を獲得しゲーミフィケーションやゲームニクスの事業化を手掛ける。ますます本格化するスマホゲームのリッチ化を支援するためにモバイルゲーム開発者におけるミドルウェア技術の認知向上のためエヴァンジェリストとしての活動に注力中。最近は、ウェアラブルやIoTといった領域での新規の事業開拓や未来のサービス開発を担当、業界の枠組みを超えた協業、世の中にとって全く新しい付加価値の実現のために日々奮闘中。

趣味は、クロースアップマジックと陶芸、映画鑑賞とドライブ、鳥類/フクロモモンガ/爬虫類の飼育、そしてもちろん、ゲーム。デジタルガジェット大好きなギーク。

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《幅朝徳》

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