【SIG-Glocal#11】消費も開発も進む現代の中東ゲーム市場・・・GDC2013報告会 | GameBusiness.jp

【SIG-Glocal#11】消費も開発も進む現代の中東ゲーム市場・・・GDC2013報告会

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NPO法人IGDA日本のグローカリゼーション専門部会(SIG-Glocalization)は、2013年05月25日(土)に東洋美術学校で「GDC2013ローカリゼーションサミット報告会」を開催しました。最後の講演は、メディアクリエイトのアナリスト佐藤翔氏による特別講演「中東のゲーム市場
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NPO法人IGDA日本のグローカリゼーション専門部会(SIG-Glocalization)は、2013年05月25日(土)に東洋美術学校で「GDC2013ローカリゼーションサミット報告会」を開催しました。最後の講演は、メディアクリエイトのアナリスト佐藤翔氏による特別講演「中東のゲーム市場」です。

IGDA日本の代表である小野憲史氏をもって「日本において彼より中東のゲーム事情に詳しい人はいない」と言わしめた佐藤氏は、ヨルダンのゲーム業界団体Jordan Gaming Taskforceでヨルダンのゲーム産業の域外進出のための戦略調査、講演を行ったという経歴の持ち主。まさに中東のゲームに関する事情通と言ってよい存在です。

最初に解説したのはアラブのゲーム市場です。アラブでは映画、バーでの飲酒が法律で禁止されているうえ、気温の高さのためにスポーツも盛んではないという事情があります。このため、車、テレビ、ゲームの3つが娯楽の根幹を担っているのだそうです。実際にアラブにおけるゲーム市場の規模は、2011年段階で1000億円程度と言われています(内訳は家庭用ゲーム機が500億円、PCが100億円、モバイルが400億円程度)。なお、アラブ市場で最大の規模を持つのはサウジアラビアで、そこにアラブ首長国連邦、クェートなどが続きます。

コンテンツに対する規制は国によって異なりますが、いちばん大きな市場であるサウジアラビアがもっとも厳しい規制となっています。逆に言えば、ローカライズの際にはサウジアラビアでリリースできる内容であれば、どの国でもリリースできると言えます、と佐藤氏。また、アラビア語には文語体があり、それが共通語としてどこでも使えるため、言語についても一地域としてまとめることが可能であるとのことでした。

アラブにおける家庭用ゲーム機のシェアは、PS3が圧倒的でXbox 360には大差がついており、Wii Uもあまり売れていません。人気のタイトルは欧州のそれに近く、『Pro Evolution Soccer(日本で言う『ウィニングイレブン』)』やレースゲーム、最近のタイトルでは『METAL GEAR RISING REVENGEANCE』の人気が高いそうです。また、加入者が5000万人を超えるFacebookでのゲームも極めて高い人気を誇っています。PCゲームに目を移すと、『Travian』のような欧米のゲームのローカライズ版が好評を得ているとのことでした。さらにFPSや格闘ゲームを中心としたE-Sportsも各国で実施されているのも特徴として挙げることができるでしょう。

ゲーマーは20代男性が中心ですが、女性のゲーマーも多く、サウジアラビアの首都リャドで行われる女性限定のゲームイベントGconでは1600人もの女性ゲーマーが参加したとのことでした。ただし、プレイされているのはあくまでグローバルなタイトルが中心となっており、女性に特化したマーケティングはまだ行われていません。したがってそういった方向でのビジネスチャンスは眠っていそうだ、と佐藤氏は説明しました。

次に佐藤氏は、イランのゲーム市場について紹介しました。イランは欧米からの経済制裁によって市場は閉鎖的なのですが、PS3やWii、Xbox 360といった現行の家庭用ゲーム機市場がかなりの規模で存在しています。また、イランでは6つの区分けを使った独自のレーティングシステム「ESRA」が存在しています。最上級のレーティングは25歳以上の既婚者を対象としたレーティングとなっており、かなり独自色も強いのですが、厳格な国であるイランのレーティングということで信頼のおけるシステムとして認知されているそうです。

また、欧米からの経済制裁を受けてはいるものの、小説のハリー・ポッターシリーズのような欧米産のコンテンツの人気も高く、その背景にはフィクションやファンタジーを好む民族性があるとのことでした。ゲームもストーリー性を重視したRPGのようなもの人気を博しているそうです。

次に語られたトルコのゲーム市場は、アラブの半分を下回るくらいの450億円程度の市場規模を持っています。ただし、中東市場というよりも欧州市場の延長線上として捉えられていることが多く、家庭用ゲームの流通も欧州系の家電量販店が担っているのだそうです。PCやモバイルゲームの流行も欧州のものに近く、『League of Legends』や『Crash of Clans』が人気のタイトルとなっています。また、パーティーゲームへの需要が高く、サッカーゲームをはじめとしたスポーツゲームが根強い人気を持っているとのことでした。

中東のゲーム市場についてひと通り説明した佐藤氏は、続けて中東のゲーム産業について地域別の特徴を挙げました。

まずアラブは、小規模な開発スタジオが多数存在しているのが特徴です。というのもこの地域では、石油によって資源立国したため、石油に代わるエネルギー技術が生まれたときへの恐怖感が強く、それがIT教育、ゲーム開発教育への推進力となっている背景にあります。特にサウジアラビアでは一学位までなら留学が無料となっていることは、教育にかける熱意の表れと言っても過言ではないでしょう。このようなボトムアップ構造によって低コストで能力の高い人材を雇用できる環境にあるのがアラブです。

アラブとは逆に国が主導するトップダウン式のゲーム産業となっているのが、イランの特徴です。開発されるタイトルも政府の外交方針や歴史観に沿った、いわゆるプロパガンダ的な内容のゲームが中心となっています。例えば18、19世紀のイランを舞台にして植民地政策を進める帝国軍と戦うといったようなゲームが多いのが、イランの特徴です。

上記2つの地域と比較すると、トルコのゲーム産業は長い歴史を持っているのが特徴です。かつては欧州の大手ゲーム会社で経験を積んだデザイナーが起業することもあったうえ、現在では自国育ちのゲーム開発者が増えてきていると言います。トルコには世界有数のFacebookゲーム会社Peak Gamesがあるほか、創業者がトルコ人であるドイツのCrytekがイスタンブールにスタジオを設立したり、『League of Legends』のRiot Gamesのスタジオも存在していたりするなど、産業として見た場合、かなり注目度の高い地域と言えます。

最後に佐藤氏は、中東市場においてアラブ、イラン、トルコがそれぞれ占める割合は「2:0.75:1」くらいだと説明しました。さらに市場全体の発達可能性が大きく望めるのはアラブではあるが、閉鎖的ながら潜在能力の大きいイラン、これまでの蓄積もあって産業面では有望であるトルコ、と各市場の特性を分析し、これらに加えて外資優遇策やゲーム産業の扱いが国によって異なるため、海外進出の目的によって有望となる国も変わってくる、と本講演を締めくくりました。
《千葉芳樹》

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