FortrunからPowerPointまで登場!?SIG-Audio準備会#02レポート | GameBusiness.jp

FortrunからPowerPointまで登場!?SIG-Audio準備会#02レポート

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国際ゲーム開発者協会日本(IGDA日本)は9月28日、オーディオ専門部会(SIG-Audio)準備会#02を開催しました。
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国際ゲーム開発者協会日本(IGDA日本)は9月28日、オーディオ専門部会(SIG-Audio)準備会#02を開催しました。

会場では▽オーディオツールの作り方 超入門編(ヴァルハラゲームスタジオ・稲森崇史氏)▽リアルタイムオーディオ信号処理入門「第1回 イコライザーを作ってみる」(アークシステムワークス・増野宏之氏)▽自分たちでも作れる! 簡単にかっこいいツールアイコンを作る方法(バンダイナムコスタジオ・中西哲一氏)−−の3講演が行われました。無料セミナーではありましたが、会場の株式会社ハッチアップ「Tech Buzzスペース」は約30名の参加者で満席となり、関心度の高さを感じさせました。

オーディオ専門部会はIGDA日本で9番目の専門部会として、設立準備が進められています。活動はCEDECでもプログラムワーキンググループ・サウンド部門の担当を務めるスクウェア・エニックスの土田善紀氏と、準備会#02で講演もつとめた中西哲一氏らが中心となり、4月にGCCオーディオ報告会、7月にSIG-Audio準備会#01が開催されました。

■ツールが作れると「モテる」ようになる!?

はじめに登壇した稲森氏は、サウンドクリエイターがオーディオツールを組むメリットとして▽同僚に「きらきらした目で見られる」▽ゲーム本編プログラマーとサウンドチームの溝が埋まる▽サウンドシステム部分の仕様が組めるようになる−−という3点を説明。加えてサウンドクリエイターからプログラマーへのジョブチェンジも起こりえるとしました。実際、稲森氏も4年前から社内でサウンドクリエイターとプログラマーの兼任状態が続いているそうです。

ただしプロ/アマ問わず、プログラム初心者は途中でモチベーションを喪失しがちなのも事実。そこで稲森氏は▽ちょっとしたツール作りから始めよう▽すぐに公開して、まわりの人に褒められよう−−と話しました。またプログラム言語の学習は問題解決の手段であり、本当に大事なことは「仕組みを考えること」なので、「ググってコピペでも、動けばいいじゃない」とコメント。公開されたプロジェクト・ソースコードを自分流に修正しながら「習うより慣れろ」で学習すると良いそうです。

続いて稲森氏はツールを「インターフェース」と「内部処理」に分解しました。このうちインターフェースは商用ゲーム開発と同じで、どこまで行っても終わりがないため、社内ツールでは「使い手が我慢するという選択肢も有り」だと指摘。また内部処理においても、プログラミングが困難な部分は外部ライブラリを流用するなどして、簡単な処理からステップアップしていくことが勧められました。「ファイルの読み書きができるようになるだけで、いろいろな機能を組み合わせで、できることはたくさんあります」(稲森氏)

その後、稲森氏はマイクロソフトが無料で提供している開発環境「Visual C# Express Edition」と、付属のサウンドプレイヤー、そしてサウンドライブラリ「FMOD Ex」「BASS Audio Library」を用いて、ツール開発のデモを行いました。稲森氏はファイルを読み込み、ボタンアイコンで再生・停止ができるサウンドプレイヤーや、WAVフォーマットの解析、サウンドファイルの波形表示ツールを、わずか十数分で次々に作成。より高度な機能やユーザーインターフェイスは、必要に応じて作る込めば良いとのことです。

なお、当日の資料はこちら(http://www.slideshare.net/tak_ina/sigaudio2)にアップされているので、関心のある方はご覧ください。

■ヤーッホー!フォートランランラン・・・

続いて登壇した増野氏は、近日配信が予定されているPS Vita向けミュージックプレイヤー『NAX Music Player』を遡上にあげつつ、リアルタイムオーディオ信号処理に関する講演を行いました。

今年でゲーム業界歴26年目を迎える増野氏は、Xbox LIVEアーケード向けリズムアクション『O-D BEAT DROP』で用いられた「高精度のリアルタイムBPM解析」技術でCEDEC AWARDS2012のサウンド部門優秀賞に輝くなど、高い技術力で知られたエンジニアです。会場でも技術的な掘り下げに加えて、プログラム言語のフォートランを開発に使っていると告白し、会場を沸かせました。

かつてサウンドはゲーム機に搭載された専用チップで処理されていましたが、今日ではCPUやDPSがオーディオ処理を担当するようになっています。その結果、プログラマーが新たにオーディオパイプラインの実装が求められるようになりました。そのためにはリアルタイムオーディオ信号処理技術をプログラマーが学ぶ必要が出てきます。中でもわかりやすく、基本となるのがエフェクト処理。そこで増野氏ははじめに、エフェクターすなわち「ベースとなる波形を入力して、何らかの演算処理を行い、出力する」という一連の手順について説明しました。

エフェクターの中でも最も身近なものがイコライザーです。増野氏は「イコライザーとは、波形信号の周波数特性を変更する音響機器」だと紹介。その上で「多数の周波数領域(バンド数)が調節できるグラフィック・イコライザー」「バンド数は少ないが、中央周波数・帯域幅・ゲインをすべて変更できるパラメトリック・イコライザー」があると説明しました。また設計には「FFT(フーリエ変換)を用い、位相情報を保持できるLinear Phase法」「IIR(無限インパルス応答)フィルターを使用し、高速に動作するが、位相情報が保持されない双2次フィルター法」の2種類を紹介。また位相情報の保持にはこだわらなくてもいいのでは、という見解を示しました。

その後、10バンドで調節ができるグラフィック・イコライザーとして「NAX Music Player」の概要を紹介。「事前パラメータを計算」→「入力側から読み込み」→「LF,MF1-MF8,HFの順に10段階のフィルターを通して信号処理」→「出力側に書き出し」という基本フローを紹介しました。なお、詳細についてはソースコードも記された資料が後ほど公開されるため、そちらを参照して欲しいとのことです。

最後に増野氏は、同社で開発されているイコライザーの一部は、Visual C++とVisual Fortranが混在したプログラミングで記述されていると説明し、会場を驚かせました。ゲーム開発ではC++やC#といったC系の言語が主流ですが、増野氏曰く「フォートランはメモリコヒーレンシーが高いなどの言語特性があり、コンパイラーが自動ベクトル化と並列化の処理も行ってくれるため、信号処理などの用途には最適」だと言います。「ハンマーしか持っていないと、すべての問題が釘に見える」として、一度フォートランに触れてみるのもお勧めだとアピールしていました。

なお、増野氏が開発にたずさわった、「音ゲー」が楽しめるPS Vita向け音楽プレイヤー『NAX Music Player』は11月にリリース予定(基本無料)です。

■PowerPointは最高のお絵かきツール!

「せっかくツールを作ったのに、思うように使ってもらえない」・・・しばしば耳にする話です。社内ツールと商用ツールの最大の違いは、リッチでクールなインターフェースがあるか、ないか。思わず触りたくなるようなツールは、生産性にも直結します。

しかし、稲森氏の講演でも触れられたように、リッチでクールなインターフェースを作るのは、多大な労力を必要とします。グラフィックデザイナーに協力してもらうにも、常に他の仕事で忙しいうえに、サウンドについての興味が薄いので、使い勝手の向上が期待できない。なんとか自分たちだけでも、手軽に格好良いものができないか・・・。中西氏はこの答えとして「PowerPointの利用」を紹介しました。特に2007年度版以降であれば、より手軽に「お絵かき」ができるといいます。

やり方は簡単で、PowerPointの「図形」メニューを開いて、四角形や丸などの様々な図形を、拡大縮小回転などを行いながら、自由に組み合わせていきます。PowerPoint2007で加わった「SmartArtグラフィックス」を利用すると、複雑なアイコンも少ない労力でデザイン可能。複数の図形も「グループ化」でまとめれば、拡大縮小や移動などが簡単です。テキストに影をつけたり、図形の前後関係を変更したり、グラデーションをつけたり、半透明を使ったりするのも簡単。線の太さで印象を変えることもできます。中西氏は自作した「ファイルアイコンっぽいアイコン」「アップルっぽいアイコン」を紹介し、どのようなパーツで構成されているか、分解しながら解説していきました。

アイコンができたら、右クリックメニューから「図として保存」を選べば完成。このときpng形式を選択すると、透過光情報などが保たれるのでお勧めです。フリーソフトのFrico Free Icon Makerを使用すれば、同じ画像ファイルからウィンドウズ&マック向けに、6-7種類マルチアイコンを作成できます。画像ファイルのリサイズには、透過情報を保てる「PhotoScape」がお勧めとか。このほかStaticな罫線にはExcelが便利(枠線を書いてキャプチャし、白部分は透過にする)。さらにツールのUIデザインには、Microsoft Expression Design 4の使用がお勧めされました。複雑なツールも本ツールを使うと、こうした細かいアイコンの組み合わせで、手軽にデザインすることが可能です。特に明言はされませんでしたが、オーディオ以外に多彩なジャンルで応用可能なテクニックでしょう。

最後に世話人の土田氏から、11月中旬にSIG-Audio準備会の開催が告知されました。以後も数ヶ月に1度、平日の夜に2時間程度のセミナーを開催し、年に1-2回程度、休日に半日セミナーを開催していくとのことです。また会議室をお借りできる企業を募集中と補足されました。
《小野憲史》

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