前回のポストでインナーリワードについての考察をしましたが、その際に16の基本的な欲求との関連性について思い出しました。今回は、それとマズローの欲求5段階説を組み合わせて、さらにソーシャルリワード・インナーリワードの設計について有益なヒントが得られないかを考察してみたいと思います。考察前の所感としては、5割くらいは考察しても何も得られないかもという気もするのですが、あまり意味がなかったという結論もそれなりに有意義だろうということにして考えてみたいと思います。関連ポスト・16の基本的な欲求・(今更ながら)マズローの欲求5段階説とゲーミフィケーション・インナーリワード考察:人が嬉しいのはどんな時か?16の基本的な欲求が何だったかを思い出してみると、以下の16個となっています。・力:他人を支配したいという欲求・独立:人に頼らず自力でやりたいという欲求・好奇心:知識を得たいという欲求・承認:人に認められたいという欲求・秩序:ものごとをきちんとしたいという欲求・貯蔵:ものを集めたいという欲求・誇り:人としての誇りを求める欲求・理想:社会正義を追求したいという欲求・交流:人と触れあいたいという欲求・家族:自分の子供を育てたいという欲求・地位:名声を得たいという欲求・競争:競争したい、仕返ししたいという欲求・ロマンス:セックスや美しいものを求める欲求・食:ものを食べたいという欲求・運動:体を動かしたいという欲求・安心:心穏やかでいたいという欲求これらを非常に主観的に、ソーシャル性の強いものとインナー性の強いものに分類してみると、▼ソーシャル性の強い欲求・力:他人を支配したいという欲求・承認:人に認められたいという欲求・交流:人と触れあいたいという欲求・地位:名声を得たいという欲求・競争:競争したい、仕返ししたいという欲求▼インナー性の強い欲求・独立:人に頼らず自力でやりたいという欲求・好奇心:知識を得たいという欲求・秩序:ものごとをきちんとしたいという欲求・貯蔵:ものを集めたいという欲求・誇り:人としての誇りを求める欲求・理想:社会正義を追求したいという欲求・家族:自分の子供を育てたいという欲求・ロマンス:セックスや美しいものを求める欲求・食:ものを食べたいという欲求・運動:体を動かしたいという欲求・安心:心穏やかでいたいという欲求のようになります。「家族」「ロマンス」など欲求の対象として人間が存在するものの場合ソーシャル性の強い欲求とも言えそうなので迷うのですが、究極的には愛情とは相手に依らないものであろうと考え(何やら深いですね)インナー性の強い欲求に分類しています。ざっと見て、ソーシャル性の欲求に関してはマズローの承認欲求が主張するところとそう大きく変わらそうな印象を受けます。ですのでインナー性の強い欲求にフォーカスを当ててみて、具体的にどのような場合に付与するリワードがインナーリワードとして機能しそうかを考えてみましょう。1)独立確かに独力で何かが出来るようになった場合にはうれしさを感じることができます。特に複雑性が強いものだったり、それまでは誰かの助けが必要であったことが出来るようになった時には強くそれを感じることができます。例えばマイクロソフトが提供しているオフィスの使い方を学習するためのプラグイン「リボンヒーロー」は、オフィスを独力でひと通り使えるようになることを支援するためのものと考えられます。また初心者向けのチュートリアルの終了も独立性を感じられる瞬間ですね。この16の欲求の中には能力の向上を直接的に表現しているものがなさそうなのですが、独立の欲求はそういうものの一種として捉えることができそうです。2)好奇心何か謎や未知のものが眼の前にあるとそれを明らかにしたいという意欲が湧いてきます。また新しく何かを発見した時、今まで知らなかったことを知った時に好奇心は満たされます。こういうタイミングもインナー性の強いリワードが付与できそうです。謎や未知のものの存在を利用者に提示するということ自体はリワードではないですが、そういう仕掛け自体は好奇心を満たすためには有効でしょう。ゲームでも「未知の世界がある!」ということだけでそこに行きたいという気分が掻き立てられます。この場合、そこにいけるようになったということ自体がリワード性の強いものになりますね。僕自身Nike+Fuelbandユーザとして感じるのは、活動のたびに色々なリワードがもらえるのですが、そうすると「次にどんなことを達成すれば新しいリワードがもらえるんだろう」「きっと7日間連続で達成すればもらえるに違いない」「7日間連続だとどんな風な演出で褒めてくれるんだろう」といった気持ちが湧いてきます。・・・と、まだ2つしか見れていませんが相当長くなりそうなので一旦区切ります。続きはまたの機会に。参考文献:本当に欲しいものを知りなさい―究極の自分探しができる16の欲求プロフィールNike+http://nikeplus.nike.com/plus/リボンヒーローhttp://www.ribbonhero.com/
外国語学習サイトDuolingoにみる教育ゲーミフィケーションの可能性・・・「世界を面白くするGamification」第72回 2013.7.11 Thu この記事では、海外の注目ゲーミフィケーション事例として「Duo…